数学記号・用語の濫用
函数は$ fだぞtakker.icon
$ f(x)は$ fに$ xを代入した値
何を定義域、引数とするかを明示する意味合いで割と使うし、間違ってはないとも思いますがmiyamonz.icon
文章中だと関数なのか値なのかで曖昧にはならない
確かに、「函数$ f(x)」と書けば、函数だと明示できますねtakker.icon
ときどきこんがらがることはあるかも?
引数を明示する意味合いでは確かによく使いますねtakker.icon
定義域を明示する意味合いで使うことってあるのでしょうか?
そもそもそういう表記を思い当たらない
$ f(x) (x\in A)みたいに書くということでしょうか?
それなら$ f:A\to Bのほうが明確に定義域を示せそうですが
programmerだったらこのあたりの区別に敏感だと思う
プログラマのすくつ某ラボで機械学習の勉強会をしたときは「確率変数とはそもそも数なのか?」が議論になりましたnishio.icon 確率$ P(A)のAってなんだ的話
この辺は集合と集合の濃度で厳密に定義するとすっきりするらしいが途中で挫折しているtakker.icon
2024-10-16 ちょっとだけ整理が進んだ
なるほどblu3mo.icon
関数自体ってどう書けばいいんだろう、$ f()かなとか考えていたwblu3mo.icon
(プログラムのrun()みたいな書き方由来)
その場合は$ f(\bullet)が使われますねtakker.icon
函数に値を代入したものではなく、函数そのものだということを強調している
定義域と値域のみ表す場合
$ f:A\rightarrow B
中身だけ書く場合
$ f:x\mapsto x^2
定義域、値域、中身を全て書く場合
いろいろある
$ f: A\ni x\mapsto x^2\in B
$ f: A\rightarrow B;x\mapsto x^2
$ \begin{aligned}f: &A\rightarrow B\\&x\mapsto x^2\end{aligned}
etc.
関数名は矢印の上に書くときもある
$ A\stackrel{f}{\rightarrow} B
$ Aから$ Bに$ fで変換されるというイメージ
ベクトル
最大公約数
因数分解
濫用ではないが記号が紛らわしいやつ
$ (a, b):=\{x\in\Bbb{R}|a<x<b\}
座標や行vector、組と紛らわしいから使いたくないtakker.icon
代わりに$ \rbrack a,b\lbrack を推奨する
$ \equivは合同式で使う
$ :=や$ \stackrel{\Delta}{=}、$ \stackrel{\rm def}{=}で代用したい
$ :=はひっくり返して$ =:とできる利点もあるのでおすすめ
定義の記号はコロンとイコールを続けて入力した:=ではなく\coloneqqを用いるのが「正しい」らしいですhatori.icon
正しい記号は$ \coloneqq(なお逆向きは\eqqcolon$ \eqqcolon)
「誤り」の方$ := は、よく見るとコロンの2点の等分点とイコールの水平方向の中心線がずれており、コロンとイコールの間も離れています。すごく微妙な違いしかありませんが...
ただ「誤り」の方が入力が簡単なため、\coloneqqの使用をサボりがちhatori.icon
同じくtakker.icon
違いがあったのか(困惑)takker.icon
二項係数 (組合せ)
$ \binom{6}{3} := {}_6 \mathrm{C}_3:=\frac{6!}{3!3!}
列vectorと紛らわしい
まあ数字を小さく書かずに済むという利点はあるのだが……
1. $ \subset, \subsetneq
$ \subtakker.icon
$ \subsetneq
2. $ \subset, \sube
$ \sub
$ \subetakker.icon
比較演算子と合わせるならこっちでしょう
if $ f:A\to B, X\subseteq A, Y\subseteq Bthen
$ f[A]:=\{y\in B|\exists x\in X;y=f(x)\}
$ f^\leftarrow[Y]:=\{x\in A|f(x)\in Y\}
$ f^{-1}[Y] と書くこともある
こっちの方が書き慣れてはいるtakker.icon
逆函数が存在しない函数でも逆像は定義できるので紛らわしい
これを$ f(A)や$ f^\leftarrow(Y)と書いてしまうことがよくある
後者はともかく前者は$ fに$ Aを代入した値と区別がつかない
やめてほしいtakker.icon
数学の本を読んでいると自分の理解していない概念について自明と書かれていて/vim-jp-emojis/thinking fast rotate.iconとなることがあるkuuote.icon このあたりのことを、数学やっている人に聞いてみたいtakker.icon
やっぱり紛らわしく感じるのだろうか
それとも文脈で一意に定まるから、ほとんど気にならない?
このあたりは方言のようなもので、分野によっても記号の使い方が異なったりして、読む方は多少の混乱が生じたりします。しかしながら、まあ結局は慣れですねhatori.icon つまり「常識」は勉強する内に徐々に蓄積していくもの、という感じ...? しゃーなしかーtakker.icon