ベーシック圏論6章3節
読んだ内容を軽くまとめます.
随伴関手と極限の相互作用
この節では随伴関手と極限の相互作用について観察する。
随伴関手は極限を保存する
https://gyazo.com/edf256596b7056aa222545740cb81bddを随伴とする。このとき$ Fは余極限を$ Gは極限を保存する。
(証明)
双対性から$ Gが極限を保存することだけ示せばよい。
$ D:\mathbf I\to \mathscr Bを極限がある図式とすると$ Aについて自然に
$ \begin{aligned} \mathscr A\left(A, G\left(\lim_{\leftarrow} D\right)\right) &\cong \mathscr B\left(F(A), \lim_{\leftarrow}D\right) \\ &\cong \lim_{\leftarrow}\mathscr B(F(A), D) \\ &\cong \lim_{\leftarrow}\mathscr A(A, G\circ D) \\ &\cong \mathrm{Cone}(A, G\circ D). \end{aligned}
ここで1つ目の同型は随伴性から、2つ目の同型は表現可能関手が極限を保存することから、3つ目の同型は随伴性から、最後の同型は錐関手は表現の極限であることから従う。よって$ G\left(\lim_{\leftarrow}D\right)は$ \mathrm{Cone}(-, G\circ D)の表現であるので$ G\left(\lim_{\leftarrow}D\right) \cong \lim_{\leftarrow}G\circ D。$ \square 忘却関手は極限を保存する
代数の圏から$ \mathbf{Set}への忘却関手は左随伴をもつが右随伴を持つことは難しい。これに対応して、忘却関手は全ての極限を保存するが、全ての余極限を保存することはレアであると分かる。
Curry化と極限
$ X\in\mathbf{Set}に対し$ \mathbf{Set}から$ \mathbf{Set}への関手の間の随伴$ (-\times X)\dashv(-)^Xがあった。よって$ -\times Xは余極限を保存し$ (-)^Xは極限を保存する。とくに$ -\times Xは有限和を保存し$ (-)^Xは有限積を保存するので次のような自然な同型がある。
$ \begin{aligned}0\times X &\cong 0,&(A + B)\times X &\cong A\times X + B\times X,\\ 1^X&\cong 1,&(A\times B)^X&\cong A^X\times B^X.\end{aligned}
この式は普通の算術の分配法則と指数法則に対応している。
極限の交換
$ \mathscr Aを$ \mathbf I型極限を持つ圏とする。極限は右随伴なので$ \lim_{\leftarrow \mathbf I}:\lbrack \mathbf I, \mathscr A \rbrack\to\mathscr Aは極限を保存する。すなわち、極限は極限と交換できる。 随伴性の判定
随伴関手は極限を保存することは関手が随伴を持つかどうかのテストに使うこともできる。つまり、(余)極限を保存しないならそれは随伴関手ではないということである。例えば、忘却関手$ U:\mathbf{Field}\to\mathbf{Set}が左随伴を持たないことを示してみよう。仮に$ F:\mathbf{Set}\to\mathbf{Field}が$ Uの左随伴だとすると$ Fは余極限を保存するはずである。ゆえに$ F(\empty)は$ \mathbf{Field}における始対象であるはずだが、$ \mathbf{Field}の射は標数を保存するので始対象を持たない。よって$ Fは余極限を保存していないため矛盾。ゆえに忘却関手$ U:\mathbf{Field}\to\mathbf{Set}は左随伴を持たない。 随伴関手定理
左随伴を持つ関手が極限を保つことは上で見た。では極限を保つ関手は左随伴を持つだろうか?一般にこれは正しくない。例えば唯一の関手$ \mathscr B\to \mathbf 1は強制的に極限を保つが、この圏が左随伴を持つには$ \mathscr Bの始対象が存在することが必要十分となる。
その一方で$ G:\mathscr B\to\mathscr Aが極限を保存し$ \mathscr Bが全ての極限を持つ (始対象は極限の一つだった) とき、$ Gは左随伴を持つ可能性が高い (反例を見つけようとする作業はかなり骨が折れるだろう)。この推察は随伴関手定理のステートメントへと導いてくれる。
完備
ある圏が全ての極限を持つとき、その圏は完備 (正確には小完備) であるという。
随伴関手定理
いわゆる随伴関手定理と呼ばれる命題は次のような形をしている。
$ \mathscr Aを圏、$ \mathscr Bを完備な圏とし、$ G:\mathscr B\to\mathscr Aを関手とする。ここで$ \mathscr A, \mathscr B, Gが特定の条件を満たすと仮定する。このとき
$ Gは左随伴を持つ$ \iff$ Gは極限を保存する
ここで$ \impliesの方向は随伴関手が極限を保つことから明らかである。よって、非自明なのは$ \impliedbyの方であり、それを満たす特定の条件について、これから調べて行こう。
順序集合の極限
随伴関手定理を考えるうえで、最も簡単な順序集合の場合を掘り下げてみよう。
$ \mathbf A, \mathbf Bを順序集合とし、$ D:\mathbf I\to\mathbf Bを図式とする。このとき$ Dの極限が存在するのなら
$ \lim_{\leftarrow I}D = \bigwedge_{I\in\mathbf I} D(I) = \inf\{D(I)\mid I\in \mathbf I\}
が成り立つ。逆に右辺が存在するのなら$ Dの極限は存在する ($ \infの定義から簡単にわかる)。
よって、$ \mathbf Bが完備$ \iff$ \mathbf Bの任意の部分集合は下限を持つ
同様に写像$ G:\mathbf B\to\mathbf Aが極限を保つことと
$ G\left(\bigwedge_{I\in\mathbf I} B_I\right) = \bigwedge_{I\in\mathbf I} G(B_I)
が$ \mathbf Bの任意の元の族$ (B_I)_{I\in\mathbf I}で成り立つことは同値である。
順序集合の随伴関手定理
$ \mathbf Aを順序集合、$ \mathbf Bを完備な順序集合、$ G:\mathbf B\to \mathbf Aを順序を保つ写像とする。このとき、特に追加の条件はなしで
$ Gは左随伴を持つ$ \iff$ Gは極限を保つ
が成り立つ。
(証明)
$ (\impliedby)$ Gは極限を保つとする。随伴関手の同値な定義により各$ A\in\mathbf Aに対し$ A\downarrow Gが始対象をもつことを示せばよい。$ A\downarrow Gの元は$ A \leq G(B)を満たす$ B\in\mathbf Bと同一視でき、$ \mathbf Bの順序を導入することで$ A\downarrow Gは順序集合となる。これを$ \{B\in\mathbf B\mid A\leq G(B)\}とラベル付けしておく。順序集合の始対象は最小元であるから$ A\downarrow Gが最小元を持つことを示せればよい。
$ \mathbf Bは完備なので$ \bigwedge_{B\in\mathbf B;\ A\leq G(B)} Bは存在する。これは$ A\downarrow Gの下限であるので、これが$ A\downarrow Gに入ることを示せばよい。そして確かに$ Gは極限を保つので
$ G\left(\bigwedge_{B\in\mathbf B;\ A\leq G(B)} B\right) = \bigwedge_{B\in\mathbf B;\ A\leq G(B)} G(B)\geq A.
以上より$ \bigwedge_{B\in\mathbf B;\ A\leq G(B)} B\ \in A\downarrow G。$ \square
(注意)
一般に$ A\downarrow Gの始対象は左随伴$ Fと単位$ \eta:1\to GFを用いて
$ (F(A), A\xrightarrow{\eta_A}GF(A))
と表せた。ゆえに順序集合の状況において左随伴$ Fは
$ F(A) = \bigwedge_{B\in\mathbf B;\ A\leq G(B)} B
で与えられる。
順序集合の随伴関手定理を一般化する。
順序集合の話を一般の圏に拡張してみよう。$ \mathscr Bを完備な圏とし、$ G:\mathscr B\to\mathscr Aは極限を保つとする。順序集合の場合、各$ A\in \mathbf Aに対し包含写像$ I_A:(A\downarrow G)\hookrightarrow\mathbf Bを使って左随伴が
$ F(A) = \lim_{\leftarrow (A\downarrow G)} I_A
で与えられた。一般の場合、包含写像の類似物は射影関手である;
$ P_A:(A\downarrow G)\ni (B, A\to G(B))\mapsto B\in\mathscr B
である。そして順序集合の話から$ Gの左随伴は
$ F(A) = \lim_{\leftarrow(A\downarrow G)}P_A
で与えられるように思わせる。そして実際、この極限が$ \mathscr Bで存在し、$ Gがそれらすべてを保存することが出来たら$ Fは$ Gの左随伴であることが示せる (圏論の基礎とかに書いてあるらしい)。ゆえに順序集合の随伴関手定理は任意の圏に対し追加の条件なしで滑らかに拡張できるように思える。しかしそうではない。というのも$ \mathscr Bが大きい圏の場合$ A\downarrow Gも大きい可能性が高く、$ P_A:(A\downarrow G)\to \mathscr Bの "極限" が存在すること、および$ Gがこれを保存するかどうかは完備性・保存性からは分からない。もちろん小圏に対してはステートメントを拡張できるが、完備な小圏は完備な順序集合に限られるのであまり実りがない。また、$ \mathscr Bが任意の巨大な極限を持ち、$ Gがそれらすべてを保存する場合も条件なしの随伴関手定理は成り立つが、そのような$ \mathscr Bはめったに存在せず、こちらもあまり喜べるものではない。
ゆえに状況は想定しているよりも複雑である。よく知られている各随伴関手定理の条件は巨大な極限$ \lim_{\leftarrow(A\downarrow G)} P_Aが小極限に何らかの賢い方法で置き換えることを許す。
現時点で2つの有名な随伴関手定理が存在する。1つは一般随伴関手定理 (GAFT) であり、もう一つは特殊随伴関手定理 (SAFT)である。GAFT と SAFT はその正確なステートメントと証明よりもそこから得られる結果に価値がある。
弱始集合
$ \mathscr Aを圏とする。$ \mathscr Aにおける弱始集合とは$ \mathscr Aの対象の集合$ \mathbf Sであって、各$ A\in\mathscr Aに対し$ \exist S\in\mathbf S\hspace{0.5em} \mathrm{s.t.}\hspace{0.5em} S\xrightarrow{\exist} Aを満たすものをいう。
$ \mathbf Sは集合であるから、小さい必要がある。よって弱始集合の存在は圏に対するある種の大きさの制限となる。
一般随伴関手定理
$ \mathscr Aを圏、$ \mathscr Bを完備な圏、$ G:\mathscr B\to \mathscr Aを関手とする。$ \mathscr Bが locally small で各$ A\in\mathscr Aに対し$ A\downarrow Gが弱始集合を持つと仮定する。このとき、
$ Gは左随伴を持つ$ \iff$ Gは極限を保存する
(証明)
原著の Appendix を読んでください。$ \square
一般随伴関手定理の応用
一般随伴関手定理を使うことで代数の圏からの忘却関手が左随伴を持つことが分かる。例えば、次の関手
$ \mathbf{Grp}\to \mathbf{Set},\mathbf{Ring}\to \mathbf{Set}, \mathbf{Vect}_k\to \mathbf{Set}, \mathbf{Mon}\to \mathbf{Set}
$ \mathbf{Ab}\to \mathbf{Grp}, \mathbf{Grp}\to \mathbf{Mon}, \mathbf{Ring}\to \mathbf{Mon}, \mathbf{Vect}_{\mathbb C}\to \mathbf{Vect}_{\mathbb R}
が左随伴関手─自由関手─が存在することが分かる。
特殊随伴関手定理
特殊随伴関手定理は一般随伴関手定理よりも厳しい仮定を要求するため、適用範囲は狭い。しかし$ Gに条件を要求しない (ゆえに弱始集合の存在は必要ない)という嬉しさがある。しかし、ステートメントは大変なので記載しない。
特殊随伴関手定理の典型的な応用例として忘却関手$ U:\mathbf{CptHff}\to\mathbf{Top}の左随伴$ Fの存在の証明がある。つまり、任意の位相空間は標準的な方法でコンパクトハウスドルフ空間に変換できる。この左随伴の存在は明らかとは言い難いので凄い結果だよね (威圧)。しかし特殊随伴関手定理の条件を満たしているかチェックするのは位相空間論の深い知識を要求するのでここでは触れません。
なお、$ X\in\mathbf{Top}に対し$ F(X)はStone-Čechのコンパクト化と呼ばれている。
Cartesian閉圏
この本の最後にCartesian閉圏について論じよう。
Cartesian閉圏
圏$ \mathscr Aが Cartesian閉であるとは$ \mathscr Aが有限積を持っていて、かつ各$ B\in\mathscr Aに対し関手$ -\times B:\mathscr A\to\mathscr Aが右随伴を持つことを言う。この右随伴を$ \textcolor{cyan}{(-)^B}と表記し、$ C\in\mathscr Aに対し$ C^Bを冪対象という。
随伴性は次の$ A, Cについて自然な同型
$ \mathscr A(A\times B, C)\cong \mathscr A(A, C^B)
の存在を意味する。また$ Bも変数として動かせるから上の同型は$ Bについても自然である。
Cartesian閉圏の例
$ \mathbf{Set}は Cartesian閉であり、$ C^B = \mathbf{Set}(B, C)
$ \mathbf{CAT}はCartesian閉であり、$ \mathscr C^\mathscr B = \lbrack\mathscr B, \mathscr C\rbrack
Cartesian閉圏でない例
デカルト閉圏では$ -\times B\dashv (-)^Bであるため、自然な同型
$ 0\times B\cong 0,\hspace{1em} (X+Y)\times B\cong X\times B + Y\times B
$ 1^B\cong 1,\hspace{1em} (X\times Y)^B\cong X^B\times Y^B
が成り立つ (ここで$ 0は終対象、$ 1は始対象である) 。ゆえにデカルト閉圏の対象は自然数のように振舞う (が、それは別の本にあたってください) 。
上の同型は圏が Cartesian 閉でないことを示すのに使える。
(命題)
$ \mathbf{Vect}_kは Cartesoam 閉でない。
(証明)
$ \mathbf{Vect}_kにおいて積は直和$ \oplusであり、始対象は$ \{0\}である。しかし$ k\in\mathbf{Vect}_kに対し$ \{0\}\oplus k\cong k\not\cong\{0\}である。ゆえに$ -\oplus kは右随伴を持たない。$ \square
左随伴になりそうな$ \mathbf{Vect}_k(V, W)は$ \mathbf{Vect}_kの対象になる。この線形空間を$ \lbrack V, W\rbrackで表すことにする。$ \lbrack V, -\rbrackは冪対象になりそうだが、そうではなかった。しかし線形写像$ U\to \lbrack V, W\rbrackは双線形写像$ U\times V\to Wと一対一に対応し、さらにこれは線形写像$ U\otimes V\to Wと一対一に対応する。このことを圏論の言葉で$ \mathbf{Vect}_kはモノイド閉圏であるという。モノイド閉圏は通常の積の代わりにモノイド積というものを適当に設定し、それによる関手が右随伴を持つことを要請する圏である。
前層の圏は Cartesian 閉
前層の圏$ \lbrack \mathbf A^\mathrm{op}, \mathbf{Set} \rbrackが Cartesian閉であることを示そう。その準備として、一つ実験をしてみよう。簡略化のため$ \mathbf{\hat A} = \lbrack \mathbf A^\mathrm{op}, \mathbf{Set}\rbrackとする。もし$ \mathbf{\hat A}が Cartesian 閉なら$ \mathbf{\hat A}における冪対象は何だろうか?$ \mathbf{\hat A}が Cartesian 閉なら全ての前層$ X, Y, Zに対して自然に
$ \mathbf{\hat A}(X, Z^Y)\cong \mathbf{\hat A}(X\times Y, Z)
が成り立つ。特に$ X=H_Aとしてとき、米田の補題から
$ Z^Y(A)\cong \mathbf{\hat A}(H_A, Z^Y)\cong \mathbf{\hat A}(H_A\times Y, Z)
が成り立つことが分かる。このことと稠密性定理を用いて前層の圏は Cartesian 閉であることを証明しよう。 定理 (前層の圏は Cartesian 閉)
任意の小さい圏$ \mathbf Aに対し、前層の圏$ \mathbf{\hat A}は Cartesian 閉。
(証明)
$ \mathbf{\hat A}は全ての極限、とくに有限積を持つのであった。よってあとは$ \mathbf{\hat A}が冪対象を持つことを示せばよい。 まず、$ -\times Y:\mathbf{\hat A}\to\mathbf{\hat A}が余極限を保存することを示す。これは$ \mathbf{\hat A}において積と余極限が各点で計算されるため、各$ S\in\mathbf{Set}に対し$ -\times S:\mathbf{Set}\to\mathbf{Set}が余極限を保存することを見ればよい。そして$ \mathbf{Set}は Cartesian 閉であり、ゆえに$ -\times Sは右随伴を持つので余極限を保存する。
$ \mathbf A上の各前層$ Zに対し$ Z^Yを全ての$ A\in\mathbf Aに対し
$ Z^Y(A) = \mathbf{\hat A}(H_A\times Y, Z)
で定まる前層とする。これは関手$ (-)^Y:\mathbf{\hat A}\to\mathbf{\hat A}を定める ($ \because射を$ Z^Yに入れると、その射を後ろから合成するものになるからである)。
さて、$ (-\times Y)\dashv (-)^Yを示そう。$ X, Z\in \mathbf{\hat A}とし$ P:\mathbf E(X)\to\mathbf Aを射影とし、$ H_P=H_\bullet\circ Pとする。このとき$ X, Zについて自然に
$ \begin{aligned} \mathbf{\hat A}(X, Z^Y) &\cong \mathbf{\hat A}\left(\lim_{\rightarrow \mathbf E(X)}H_P, Z^Y\right) \\ &\cong \lim_{\leftarrow\mathbf E(X)^\mathrm{op}}\mathbf{\hat A}(H_P, Z^Y) \\ &\cong \lim_{\leftarrow\mathbf E(X)^\mathrm{op}} Z^Y(P) \\ &\cong \lim_{\leftarrow\mathbf E(X)^\mathrm{op}}\mathbf{\hat A}(H_P\times Y, Z) \\ &\cong \mathbf{\hat A}\left( \lim_{\rightarrow\mathbf E(X)}(H_P\times Y), Z \right) \\ &\cong \mathbf{\hat A}\left(\left(\lim_{\leftarrow\mathbf E(X)} H_P\right)\times Y, Z\right) \\ &\cong \mathbf{\hat A}(X\times Y, Z). \end{aligned}
トポス
前層の圏が Cartesian 閉であることはトポス理論への足がかりとして見ることが出来る。トポスは幾何と論理において非常に重要な対象である。トポスとは有限極限と部分対象分類子と呼ばれるものが存在する Cartesian 閉圏である。$ \mathbf{Set}において2点集合は部分対象分類子となり、ゆえに$ \mathbf{Set}はトポスである (トポスは$ \mathbf{Set}の良い性質を一般化したものである) 。そしてより一般に前層の圏はトポスであることが知られている。