2023/1/24 神話構造から圏論完全理解
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自分の知識・バックグラウンド
前提として高卒で、中学レベルぐらいの数学しか知識がない。比較言語学とかに興味あったり、論理的哲学論考とかは好きな本の1つ。構造主義はかなり面白いと思っている。文藝方面は自分では手を動かせないけど、知の観客として読むことぐらいはできるかも(?)tkgshn.icon 今まで
自分は人と対話をする時には、いわゆる概念のエンジニアリングという言葉でtkgshn.iconが"発見した"、構造と構造を用いてメタの意味を伝える論法を多用していたと思う なぜなら、既存の言語ではまだ"意味に迫れてない"ので、文藝技法の1つで相手に"メタを感じてもらう"しかなかったから 自分の思考の言語はこれなので、ずっと一緒にいる友達はだいたい話せる気がする
これの違和感(なぜか同じ日本語で語彙も同じレベルなのにハイコンテクストにあえて持っていくと対話が終了する人間がいる)のはあった。でも、普通に友達と話せばいいか...と思っていた
inoue2002.icon, yuidvg.iconあたり
この「構造と構造を用いてメタの意味を伝える」という言葉の意味を深掘りすると面白いのではないかと感じているnishio.icon
とりあえずいろんなところに書いてたおすすめの本は読んでない
累計4時間ぐらいでの入門なので、身体的に使えるようになるためには日常的にこの概念を"発見"していくことが必要だと思う
https://gyazo.com/5a5fd7e33f072bedd5d6f0c3d9fad01e
ちなみにこの記事をわかりやすくするために、読者は「八面体ペーパーモデル」を印刷することもできる!というマジで聞いたことない説明が最初にされているtkgshn.icon
https://gyazo.com/97d8fce67865ec4ac7bb312b1062c58f
https://gyazo.com/b9510508a13d058382c33e4d18795ca4
これ好きwwblu3mo.icon
とりあえず最初にWikipediaを見る
個人的にはあんまりわからんかったwtkgshn.icon
でも「極限」という概念を表すのに圏論が使えるとかは納得かな。ここから皮切りに、「状態をもつ概念」みたいなものを形式論理で表せるのはもしかしたら大きな可能性かもしれないと感じた。 数学っぽく表現するなら、Xのパラメータ(発達度)→∞の時に,、X→Y、みたいなことかな
tが増えれば「発達」すると仮定するならば
t→∞のとき、X(t)→Y
「XはYと見分けがつかない」けど「XはYになる」訳では無い
なので、X=YではなくX→Y
(矢印は極限を表しているつもり、使い方合ってるかな) 「十分」とは具体的にはどういう状態か?が不明瞭nishio.icon
https://gyazo.com/232c32328fbc677e9aaa73b5b58dad58
数学の「十分」なイメージ?blu3mo.icon
一番読むべき
これは全部読むべきだと思うtkgshn.icon*2
知能という言葉を用いるとき,我々は「動的に変化しつつ何か を探索する能力」のことを言っているのである およそ知能について語るためには,単な る静的な知識の集積ではなく,動的な「働きのシステム」 について考える必要があるということになろう
構造すらもそれを規定するある種の集合だと考える のである
それは異なる 物事の間に「同じさ」をうまく措定することで新たな知 見を得ようとする営みである
,「異なる世界をつなぐ 共通言語としては」,圏論がはるかに柔軟で見込みがあ るといってよい
何らかの自然現象と我々(以後,我々 の統制下にある計算機やコントローラなどを含んでこの 語を用いる)とが新しく結び付けられたシステム=「合成系」をなすことを通じて,我々のみでは困難あるいは 不可能だった計算や探索,意思決定などを行うことであ る ここからはスロットの例を解決するために具体例の説明tkgshn.icon*3(フルで読んで)
当たり確率の大きいほうを選べれば得だが,ど ちらの当たり確率が大きいか根拠をもって判断するには, 両方をある程度引いておかなければならない
偏光板により 「振り分けられた」光子が方向 1 において検出されたな らば,スロット 1 を引く(光子が検出される方向とスロッ トとをひも付けるわけである).それで成功したならば 偏光板をスロット 1 側に少し傾ける.逆に失敗したなら ば方向 2 の側に傾ける.方向 2 に検出された場合は,逆 にスロット 2 を引き,成功すれば方向 2 に傾け,失敗す れば方向 1 に傾ける.以上である
光 というものが量子的な「揺らぎ」をもっているというこ とである.だから,たとえいかにもスロット 1 が良い台 であるような場合にも,時折スロット 2 を引いたりもす る.これはある意味で損をするということにもなる.と ころが,その損をするからこそ逆に,状況が変動した場 合に素早くそれに対応することが可能となるのである 偏光板の傾きという物理的な形でこれまでの経験を蓄積できる,という点 が重要である
その結果 としてこれまで知られていたあらゆるアルゴリズムより も高速で,かつ,変化する状況に即応できる柔軟な意思 決定が可能となったのである
しろ,自然が機械仕掛けとし て捉えられるようなものであれば,何ら本質的な進歩を もたらさないであろう.我々が注目する自然現象の特質 は,「揺らぎ」そして「無限自由度」である
我々が有限的な形で完全に掌握できる程 度のシステムには解けない問題を解く能力を引き出せる かもしれない,
このときに重要なの は,「何が知りたいか」ということであって,すべてを 知ろうとすることではない
それでは以上の検討を踏まえて,圏論の基礎概念を導 入していくことにしよう.まず,圏,関手,自然変換と いった圏論の基礎概念を導入する.そしてそれをもとに, 我々が我々の意味での自然知能のひな型を与えると考え る「ソフトロボット」への圏論的アプローチを紹介する. 本稿の内容はいまだ単なる額縁に過ぎず,明らかに未完 成であるが,読者との「合成系」をなすことによって, 成し遂げたいと考えている.読者,そして読者と手を組 むための「偏光板」の役割を果たしてくださった本特集 号の関係者の皆様に心より感謝申し上げる
「射 f の域が X,余域が Y である」というこ とを f : X −→ Y あるいは X f −−→ Y のような記法によって記す.
ここで,「対象」や「射」としては,(以下に述べる圏の定義を 満たしさえすれば)「どんなものでも」考えてよい.そうした自 由さが現代数学の身上である.圏論はその究極の例ともいえる
コーヒー豆を風船の中に詰め,そ れを掃除機の先端に付けて吸い込むだけでつくれるので ある
我々のモビリティの圏と合成系のモビリティの圏 が「同型」となる.つまり,可逆な関手が存在する.一 方,ソフトロボットにおいては,射が格段に豊かになる こともあり得るため,一般には同型とならない.しかし, それでも「骨組み」は保たれる.圏論的な語彙を用いれ ば,我々のモビリティの圏と合成系のそれとが圏同値 (categorically equivalent)となる
このように,合成系のモビリティの圏が豊かになりつ つ,我々自身のそれと圏同値を保っている,というのが ソフトロボットの本質である,と考えら
しかし,いったんつかんだな らば,ある意味で「ハード」になるべきであろう.こう した議論を定式化することにより,Saigo 18b ではソ フトロボットの基盤理論を圏論的に構築する試みを行っ た.興味ある読者はご覧いただきた 本稿がコーヒー豆の一粒のような働きを することを願ってやまな
ちなみにこれは秀逸な結びだなwtkgshn.icon 初めから書いてるので安心tkgshn.icon*2
https://gyazo.com/125321d05383ea9ec933d6fc47c9f789 https://gyazo.com/961b6c8be059a4eeea970cb050a90cec
https://gyazo.com/7cf66f47ed2c08352481ea2c081184a2 https://gyazo.com/845319f1aef976b1116c36015432b0a3
最初だけでも読むのがおすすめ
文芸よりの抽象度の高い説明
ある学生は物質量の単位「mol」というものがなかなかスッキリわからなかったようなのです。いろいろ説明を試みたけれどなかなか伝わらない。で、思いついた喩えが、「米原駅」。 ここは普通に、あの駅の話w
全然数学とか単位とかの話ではなくてもっと概念的なものとして読んでいってほしいtkgshn.icon*3
何がどう比喩になるかというと、米原駅というのは京都・名古屋・長浜をつなぐ駅であり、一方、化学で物質を扱うときに出てくる基本単位「g」「L(本とは表記を変えています)」「個」は、「mol」という単位を持ち込むことでうまくつながるので、molは米原駅みたいなものだ、という話です。
そのそれぞれについて図が示されています。「米原」を中央におき、「京都」「名古屋」「長浜」をまわりに配置して、それぞれ「米原」と2本(2方向)の矢印で結んだ図と、「mol」を中央におき、「g」「L」「個」をまわりに配置して、それぞれ「mol」と2本(2方向)の矢印で結んだ図。
molのほうの矢印は、「根元1あたりの先端の量」を意味しており、
● 矢印の先端を根元で割れば,矢印がわかる.
● 根元に矢印を掛ければ,先端がわかる.
● 先端を矢印で割れば、根元がわかる.
という形で量の計算原理を表現している、と。
ここでいったん自分の感想をはさみますれば、むかし懐かしアクリル毛糸圏(もどき)を思い出しましたです~! もう、「もどき」をとっていいのかしらん!? https://gyazo.com/c5d6242f94ff60fcc3ab039f751df10d
ほんでもって、先の計算原理の説明をし終えた瞬間、著者ははっとしたそうなのです。この小さなシステムは、
● 和が定義できる「量の集合」(線形空間,あるいはその一般化である加群)を「対象」として
● その間の「正比例関係」(線形写像,あるいはその一般化である準同型写像)を「矢印=射」として
定義されるような圏(の一部分)を書きだしたものだ、と気づいたから。そして合成としては、
● 「正比例関係」の合成=1あたりの量の掛け算
をとるので、結合律も満たしている、と。
となると、あとは「恒等射」です。
molと米原駅の間に共通する本質なんてまったくないと言っていいにも関わらず、なぜ比喩として(一応は)成立したのか。 それは,molおよびそれを取り囲む量の体系=「圏」と,米原およびそれを取り囲む旧国鉄の路線体系=「圏」の構造とが,似ているからです.つまり,わたしが苦し紛れに考え出した「比喩」は,「関手」だった,ということです.思い切って言うと,molと米原駅の例は,「比喩」を単に「対象レベルの関係」としてみることの不十分さを示しているのではないでしょうか.
あとは具体的なものを見た方がいいかも
紹介されていた(?)比喩の一般理論というのも気になるtkgshn.icon この主題の具体的な展開として、「同じさ」の措定 (発見/発明)である「比喩」の一般理論の枠組みを提示する(布山美慕氏との共同研究に基づく)。
比喩とは、まさに、自明に異なるもののあいだに「同じさ」を措定することで、気づいていなかったものごとに気がついたり、豊かなイメージを通じて深い意味付けを行えるようにすることである
スッタ・ニパータという詩?(神話の構造の一種だと思う)蛇の毒が広がるのを、薬草によって抑えるように、わき上がる怒りを抑える比丘は、こちらの岸(この世)とあちらの岸(かの世)をともに捨てる。あたかも、蛇が、老朽の古い皮を脱ぎ捨てるように。が言及されていた https://gyazo.com/ffbbfbff3ef657e35af0962c4d5b3d42
神話作用で読んだ話とかなり紐付いている気がするtkgshn.icon*2 個人的には、数学的定義よりも神話構造的なものを圏論で示せるという発見の感動がやばいtkgshn.icon*8 他の具体的な例を見たいときに読むべき
https://gyazo.com/46eae24ad806405789b901b80db5a95d
https://gyazo.com/4e3d29efa710af724199de0eaa9c9eac
他の畑の人が書いたもの
エンジニアっぽいtkgshn.icon
圏論で扱う有向グラフの便利なところは、この対象と射のネットワークの中に様々な数学的構造物を入れ込むことができるということだ。例えば、集合を対象とし集合と集合の間の写像を射とする集合の対象と写像の射のネットワークからなる有向グラフを考える事ができる。また、データタイプを対象とし関数を射とする、Haskell のプログラムも有向グラフになる。