いつかやることリスト
〈いつかやることリスト〉は、未来のためのリストです。直近に取りかかるわけではないけれども、忘れたくない「やりたいこと」を保存しておくためのツールです。
■運用
頭の中に浮かんできた「これはやりたい」と思うものが、可及的速やかに実行する必要のない場合、あるいはそもそも実行できないような場合には、これまで紹介してきたリストには保存できません。そこで、専用のリストを作ってそこに保存します。
同様のリストは、〈GTD〉では、〈いつかやる/多分やるリスト〉と呼ばれています。絵を習う、海外旅行に行く、押し入れの大掃除を行う、といった事柄がこのリストに記載されます。やりたいことではあるが、今すぐ取りかかるものではない、というものを集めるリストです。 おりおりの〈レビュー〉でこのリストを見返し、過去の自分がやろうとしていたことを思い出して、もし実行可能であればこれまで紹介してきたようなリストに転記することで、実行を進めていきます。つまり「やりたいこと」の冷凍庫的役割を担うリストです。 ■効用
いつかやることリストは、将来のある時点で実行したいと思えることを保存するリストであり、このリストに保存することで、必死にそれを覚えておく必要がなくなります。安心して忘れられるのです。
また、このリストに入れるということは、「当面は、このことについては考えない」と決めることでもありますので、ある種の〈優先順位〉をつけているとも言えるでしょう。 Will-doリストやデイリータスクリストを作ることは、「今日はこれをする」と決めることを意味しますが、それは「それ以外のことは今日はやらない」を決めることの裏返しでもあります。いつかやることリストも、「直近ではこのことについては考えない」を決める効果があり、それは心の解放をもたらしてくれます。 ■応用
より具体的な対象を扱うリストも作れます。たとえば、行きたい場所、会いたい人、買いたい本、聞きたいCDリスト、といったものです。買いたい本などは、買い物リスト(≒買うべきものリスト)に入れてしまうと混乱します。なので、切り分けてリストを作るのが有効です。〈混ぜるな危険〉の原則です。