変形の記述の現時点での理解メモ 2022-07-09
初期配置と現位置とを区別する
初期位置$ \pmb{X}がある時刻$ tにいる位置を、運動函数$ \pmb{\phi}(\pmb{X},t)で表す
これをちょうど質点系の力学にて、質点Aの位置を$ \pmb{r}_Aとかで表しているのと対応する
質点系の力学では対象が離散的だから適当なラベルA,B,C,...を用意すればよかったが、連続体は空間内に緻密に存在するので、位置をラベルのかわりとして使わざるをえない
変形を記述する
$ \pmb{\phi}(\pmb{X},t)だけだと、並進運動・回転運動・剪断変形・伸縮変形全てが混じってしまう
ここから、剛体運動の要素を取り除き、更に変形について詳しく見ていく
並進運動の除去
単に微小vectorを取ればいい
$ \mathrm{d}\pmb{x}_1:=(\pmb{\nabla}\otimes\pmb{\phi})^\top\mathrm{d}\pmb{X}_1
変形勾配tensor$ \pmb{F}:=\pmb{\nabla}\otimes\pmb{\phi}が、並進運動を除いた変換となる
TODO:図を書く
因みに$ \mathrm{d}\pmb{\phi}=\pmb{F}\mathrm{d}\pmb{X}+\frac{\partial\pmb{\phi}}{\partial t}\mathrm{d}tである
流速の空間表示$ (\pmb{x},t)\mapsto\pmb{v}を使うと$ \mathrm{d}\pmb{\phi}=\pmb{F}\mathrm{d}\pmb{X}+\pmb{v}(\pmb{\phi},t)\mathrm{d}tになる
回転運動の除去
変形勾配tensorは、並進運動(平行移動)を取り除けているが、回転までは取り除けていない
回転の除去には2つの方法がある
1. dot積$ \mathrm{d}\pmb{X}_1\cdot\mathrm{d}\pmb{X}_2で変形を追跡する
2つの微小変位のdot積は、剛体回転で変化しない
$ \because回転tensor$ \pmb{R}は直交tensorなので、$ (\pmb{R}\mathrm{d}\pmb{X}_1)\cdot(\pmb{R}\mathrm{d}\pmb{X}_2)=\mathrm{d}\pmb{X}_1\cdot(\pmb{R}^\top\pmb{R})\mathrm{d}\pmb{X}_2=\mathrm{d}\pmb{X}_1\cdot\mathrm{d}\pmb{X}_2
TODO: 図を書く
なので$ \pmb{F}^\top\pmb{F}には変形成分だけが残っているとわかる
2. 極分解$ \pmb{F}=\pmb{R}\pmb{U}=\pmb{V}\pmb{R}を使う
$ \pmb{U}^\top=\pmb{U}\land\pmb{V}^\top=\pmb{V}\land\pmb{R}^\top\pmb{R}=\pmb{I}
どちらの方法も、やっていることは変わらない
微小変形の場合は、tensorの直和分解でも表現できる
有限変形と微小変形における回転成分の違い
直交tensorの微分は、反対称tensorの微分と元の直交tensorの積に分解できる事実と関係がある
そのうち図を載せる
様々な変形量を考える
面積変位
体積変位
時間微分した量
これも剛体運動と変形運動とで分解できる
TODO:関係性を図示する 
図で対応を書いたほうがわかりやすい
これらのそれぞれの量について、空間表示と物質表示の相互変換が考えられる
材料力学との接続
ひずみの初等的定義とtensorによる定義との関係
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