加速主義
「加速主義」とは「資本主義のプロセスを際限なく加速させることで、あらゆる既存の体制や価値観を転倒させる技術的特異点=シンギュラリティを志向する思想」である。しかし、シンギラリティ=特異点にいたったとしても、なにが起こるかは誰にもわからない。ニック・ランドによれば、「特異点の向こう側の「外部(outside)」から到来する「全き未知のもの」、それをただ受け容れ、歓待することしか我々にはできないのだ」という。 ドゥルーズ=ガタリは現代資本主義において「脱領土化」という「解体」のプロセスと、「再領土化」という「統合」のプロセスを指摘したが、「加速主義は、前者の脱領土化のプロセスのみを徹底的――「特異点」――に至るまで推し進めようとする」