華氏451度
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概要
ブラッドベリの代表作のひとつ。
本が禁止された焚書ディストピアを描く、歴史的名作。ドイツの詩人ハイネの言葉の通り、「本を焼く者は、やがて人を焼くようになる」という世界を克明に描き出した作品。
「この作品はSFなの?」と疑う方もいるかもしれないが、本作は“ある状況(本作では焚書ディストピア)において、人間あるいは社会はどのようなものになるか”というSFの古典的テーマに取り組んだ作品なので、れっきとしたSFということになる。
おすすめポイント
本を禁止した世界を本で表現する自己言及性が大好き。
本好きの私にはとても耐えられない世界です。私がこの世界にいたならば、間違いなく本と共に焼かれる道を選ぶでしょう。
本作の題名「華氏451度」は空気中における紙の自然発火点から取られています。火を近づけると燃え出す引火点ではなく、自然発火点であるのは......。本を焼くのは、火ではありません。
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