1984年
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概要
ディストピア小説の代名詞。
偉大なる指導者ビッグ・ブラザー率いるイングソックの独裁下にあるイギリスを舞台とした作品。
あらゆる公文書の改竄を司る「真理省」(ミニトゥルー)、思想教育と矯正を司る「愛情省」(ミニラヴ)、イングソックの教えに反する事柄を思い浮かべる犯罪である「思想犯罪」(シンククライム)、相反する考えを同時に信じる「二重思考」(ダブルシンク)、イングソックの敵であるゴールドスタインに対して全党員が毎日憎悪の念を向ける「二分間憎悪」。そして、イングソックの教えに反する概念を言葉ごと削除して「思想犯罪」すら不可能にする究極の文法、「ニュースピーク」。
70年以上前に書かれた作品ながら、その価値はますます高まるばかり。
おすすめポイント
すべてのディストピアものの原典!
ユートピアの逆、ディストピアを描く作品は多く存在しますが、ディストピア的な世界観はほとんどすべてこの作品で提示されています。
この作品は、ソヴィエトにおけるスターリンとトロツキーの対立、そして権力の腐敗を題材としています。同じオーウェルの「動物農場」を読むと、そのことがはっきりとわかります。2作とも読み終えたら、ソヴィエトの歴史について調べてみるのも面白いでしょう。権力は必ず腐敗するのです。
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