地球の長い午後
https://gyazo.com/ee745b0e45227ab728f0599e3ed6fa6e
ブライアン・W・オールディス作/伊藤典夫訳
ハヤカワ文庫SF・長篇
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000010224/
概要
英国のSF作家オールディスの代表作。ニューウェーヴを代表する作品。
膨張する太陽の影響で自転の止まった遠い未来の地球が舞台。地球は全面が植物に覆われ、生き残った動物は蜘蛛と人間などわずか数種。地上は植物の楽園と化し、温室の空には蜘蛛の巣がかかっていた......。
ニュー・ウェーヴ作品を読むならまずはこの作品から。
SFマガジン700号記念人気投票において海外長篇部門第7位を獲得。
短篇としてヒューゴー賞を受賞。
おすすめポイント
想像力のみによって描き出された世界がなによりの魅力。
「遠い未来、もし地球が自転を止めたら」という仮定のみから築き上げられ、なにものにも縛られないこの作品は、まさにSF的想像力のひとつの到達点と言える。SF屈指の名作と言ってもまったく差し支えありません。
個人的お気に入りは”自転を止めた地球に訪れた長い黄昏の中で、その空には大きな大きな蜘蛛の巣がかかっていた”という圧倒的なビジュアル。もう大好きです。「この画を想像するだけでご飯何杯でもいけちゃいます」という某会長の言葉に深く共感。
次に読むSF
同じ作者から選ぶ
ブライアン・W・オールディス「讃美歌百番」
違う作者から選ぶ
J・G・バラード「砂の檻」
J・G・バラード「コーラルDの雲の彫刻師」
J・G・バラード『結晶世界』
ハーラン・エリスン「世界の中心で愛を叫んだけもの」
トーマス・M・ディッシュ「リスの檻」
筒井康隆『幻想の未来』
草野原々「最後にして最初のアイドル」
#オールタイムベスト #卜部理玲のマイベスト #ニューウェーヴ #01