ホムセット
ホムセット、ホム集合(hom-set)
域(domain)と余域(codomain)を特定した射の集合 域は始域とも呼ばれる
余域は終域とも呼ばれる
集合$ A から集合$ B への射の集合な感じ
$ \mathrm{Hom_{\text{圏}}(\text{域}, \text{余域}})
いろいろな定義の仕方があるが言っていることは同じ。
定義1
圏 $ \bm{C} の対象$ a,b∈Obj(\bm{C}) に対して始域$ a で終域$ b な射$ f の集合を$ \mathrm{Hom}_C(a,b) と呼ぶ。
$ \mathrm{Hom}(a, b) = \{ f | f \ in \ \bm{C}, \mathrm{dom}(f) = a , \mathrm{cod}(f) = b \}
読み方: $ a から$ b のホムセット
$ Obj(\bm{C}) : 対象の集合
$ \mathrm{dom} : 始域
$ \mathrm{cod} : 終域
英語版: P10
定義2
射$ f∈Mor(C) のうち$ f:a \to b な射の集合。
$ \mathrm{Hom}_{\bm{C}}(a,b)=\{f∣f ∈Mor(\bm{C}), \mathrm{dom}(f)=a∧\mathrm{cod}(f)=b\}
$ Mor(\bm{C}) は射の集合
$
ホムセットの例(行列の圏)
具体例として行列の圏を考える。
行列の圏を$ Mat としたとき、n行m列の行列の全体を$ Mat(n, m) とする。
ある行列$ A はn行m列の行列($ A \in Mat(n, m) )
$ \mathrm{dom} = \mathrm{width} 、$ \mathrm{cod} = \mathrm{height}
$ \mathrm{dom}(A)、\mathrm{cod}(A) は、
$ \mathrm{dom}(A) = n ,\ \mathrm{cod}(A) = m
行列$ A は$ A: n \to m と考えることができる。
もっと詳しく書くと、
$ A∈Mat(n, m) ⇔ A:n→m
$ A:n→m ⇔ \mathrm{dom}(A) = n, \mathrm{cod}(A) = m
$ Mat(n, m) の$ \mathrm{dom} と$ \mathrm{cod} が定まっているので、ホムセットの具体例となる。
$ \mathrm{Hom}_{Mat}(n, m)
上がピンとくるために、さらに具体的に考える。
1行3列の行列$ Mat(1,3) の集合なら、行列の中身はわからないけれどとにかく1行3列の行列が集まっているイメージになる。
$ Mat(1, 3) = \lbrace \begin{pmatrix} \circ & \circ & \circ \end{pmatrix}, \begin{pmatrix} \cdot & \cdot & \cdot \end{pmatrix}, \begin{pmatrix} △ & △ & △ \end{pmatrix}.... \rbrace
確認用
Q. ホムセット
Q. 域と余域
Q. ホムセットの数式
Q. 始域の数式
Q. 終域の数式
Q. ホムセットの例
関連
参考