シェイクスピア
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ラヴィニアへの冒涜
ゴートの女王、タモーラと息子らに対するラヴィニアの最後の会話より
だけど甘い蜜を舐めたあとはその蜂を生かしておいちゃ駄目。私たちを刺すからね
この忠告を破った息子らは父蜂に刺された
ああ、タモーラ、やさしい皇后と呼ばれるように、その手で、この場で、私を殺して。さっきから私は命を助けてと頼んでいるのではない。バシエイナスが死んだ時哀れな私も殺されたのだから。
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ラヴィニアの解放
タイタス
かのヴァージニアスは娘が手ごめにされ、汚され、花を散らされたとき、やにわに右手で娘を斬り殺しましたが、その行為よくやったと言うべきでしょうか?? 古代ローマ紀元前450年頃、十人委員会のクラウディスに強姦されたので、百人隊長ウェルギリウスは彼女を殺めた
サターナイナス
タイタス
君、時というものは、それぞれの人間によって、それぞれの速さではしるものなのだよ。
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レイアーティーズを送り出すポローニアス
先王の亡霊の証言より
演技を通じて亡霊を悪魔によるものかも知れぬと感じ王殺しの悲劇にて本性を抉り出して見せる、という。
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やくざな古木に美徳を接木してもはじまらぬ。結局親木の下品な花しか咲きはしない。〜Get thee to a nunnery.(尼寺へ行け)何故男に連れそうて罪深い人間どもを生みたがるのだ。
自然に向かって鏡をかかげ、善は善なるままに、悪は悪なるままに、その真の姿を抉り出し時代の様相を浮かび上がらせる。
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母への言葉の剣(テーゼ)
人の思いは所詮、記憶の奴隷。生れずるときはいかに激しくとも、ながらえる力はおぼつかない。今は枝にしがみついている未熟の木の実も熟せば自ずと地に落ちよう。 /icons/白.icon
オフィーリアとの掛け合い前
生きるべきか死すべきか、それが問題だ。〜じっと身を伏せ、不法な運命の矢弾を耐え忍ぶのと、それとも剣をとって、押し寄せる苦難に立ち向かい、トドメを刺すまで後には引かぬのと一体どちらか。死は眠りに過ぎぬ〜瞬間、一切が消えて無くなる、胸の痛める憂いも、肉体につきまとう数々の苦しみも〜この生の形骸から脱して、永遠の眠りについて、あゝそれからどんな夢に悩まされるか。
イギリスへの出航前
寝て食うだけ、生涯、それしか仕事がないとなったら人間とは一体なんだ。畜生とどこが違う。神から授かったこの窮まりない理性の力。それがあるため、後ろを見、先を見落としキッパリとした行動が取れる。〜思慮というやつは1/4が智慧で、あとの3/4は卑怯者
墓場のシーン
アレクサンダー大王の貴い塵の行方を辿って行ったら、それが案外、酒樽の栓になっていたなどという話もないではあるまい
レイアーティーズとの決闘前
一羽の雀が落ちるのも紙の摂理。来るべきものは今来なくとも、いずれは来る。今来れば後には来ない、後に来なければ今来るだけのこと。肝心なのは覚悟だ。
生死を推い、人間を問い、虚无をしり、無為自然的な覚悟に帰着したのでは。 /icons/白.icon
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/icons/Bard.iconゲーテのロマン主義解釈 The time is out of jointにハムレットの全ての鍵が潜んでいる
純粋で高貴な、極めて道徳的な男、英雄に必要な強靭な神経をもたぬ愛すべき男が、背負うことのできぬ、それでいて放り出すこともならぬ、重荷に押しつぶされてゆくということ
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歴史的背景について
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クローディアス殺害への逡巡について
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第一幕
上記のように自分の立場を示し、ブラバンショ―に、オセローとデズデモーナの結婚をバラすようにロダリーゴ―を促す
ロダリーゴー「子としての勤め、天成の美しさ、それにおのが分別、未来、一切合財を、あちらこちらへと行くえ定めぬ根無草の余所者に預けてしまわれたのだ。」
ロダリーゴ―は上記のように、娘の忠義心の崩壊を父に煽り、ブラバンショーは怒りオセロー元に向かう。そして対面し下記のように言い放つ
ブラバンショー「畜生にも劣る奴、貴様は娘をたぶらかしたのだ。考えてもみろ、物には道理がある、妖術にたぶらかされもしないで、あの優しく美しい、なんの不自由も知らぬ娘が、あれほど結婚を嫌って、血も同じこの国の富める貴公子さえ断りつづけたきたのに、わざわざ世のもの笑いの種になろうとて、親の膝もとをのがれ、貴様のような男の、その黒ずんだ胸に身を投じるわけがない。〜牢獄へ行け、法の定めるとおり、裁きの庭に引き出されるまで、そこで待つのだ。」
ブラバンショーは王の御前のもと娘の証言を聞き、絶望しそれに王が教訓を述べる。
ヴェニス公「それなら、ひとつ御身の立場になり代わり、教訓を述べさせてもらうとしよう。案外、それが踏み石になって、やがて二人が御身の心に適う日が来ぬでもあるまい。万策尽くれば、悲しみも終わる、事態の最悪なるを知れば、もはや悲しみはいかなる夢を育みさえざればなり。過ぎ去りし禍いを嘆くは、新しき禍いを招く最上の方法なり。運命の抗しがたく、吾より奪わんとするとき、忍耐をもって対せば、その害もやがては空に帰せん。盗まれて微笑する者は盗賊より盗む者なり、益なき悲しみに身を委ねる者はおのれを盗む者なり。」ブラバンショー「それではサイプラス島もトルコ人の蹂躙に委ねるにしくありますまい、こちらで笑って済ませれ、それを失ったことにはなりませぬからな。お題目や御託宣なるものは、他に負うべき荷のない身軽の者には、なかなか軽便、耳に快きものではありましょうが、ようやくの思いで悲しみに堪えている者としては、その悲痛の上にまた一つ新たな荷を背負わされるようなもの。要するに、世のお題目めいた格言、ことわざの一切は、甘いも辛いも味つけ次第、いずれもごもっとも是非両様に解せられる曖昧なものでございましょう。言葉は所詮言葉に過ぎませぬ」 娘の好意を聞き、自殺を図ろうとするロダリーゴ―を下記のように励ます
イアーゴ「人間、ああなるも、こうなるも、万事おのれ次第だ。おれたちの体が庭なら、さしずめ意思が庭師というところさ、となれば、いら草を植えようと、ちさの種を蒔こうと、ヒソップを生やしておいて毒麦を引き抜こうと、はたまたなにか一種類だけにしようと、なんでも手当たり次第そこら中に蒔き散らそうと、いやさ、それもだ、放ったらかしの枯れ放題にしようお、せっせと肥やしをやって育てようと−万事あれやこれやと事を運ぶ力も役目も、みんなおれたちの意志にあるのだ。人生は天秤同様、一方に理性の皿があって、こいつがいつも本能の皿と釣り合いを保っていてくれないことには、おれたちはたちまち劣情の虜となり、目もあてられぬ最期をとげようというものさ。さいわい、おれたちにはその理性というものがあるので、情欲のあらしも、肉のそそのかしも、はなまた跳ねあがる助平根性にしても、精々冷やしてやることが出来るのだ。思うに、きみの言う愛というやつも、そんな欲望の一種、つまりその新芽にすぎない。」
第二幕
副官を酔わせ激昂させ罪を促し、ひいてはデズデモーナの良心を燻り、あらゆる仲を引き裂こうと目論むイアーゴーは読者に下記のように語りかける。
さてと、おれの役廻りはさしずめ悪党のそれだとおっしゃるなら、そういうお方はどこのどなたかね?おれの忠告たるや、どこまでも開け放しで誠実で、理屈としてもすじがとおっている、事実、ムーアの機嫌を取り戻す唯一の道でもあるからな。なんと言っても、気のいいデズデモーナのことだ。誠実一方泣き落しの一手で攻めるに限る。その素直なること、水の器に随うがごとしだ。しかも、ムーアは完全にその掌中にある、たとえ洗礼を取消し、罪の贖いなどという信仰を一切合財捨ててしまえと言われようと、すっかりあの女の虜になっている奴のことだ〜言ってみれば、神のごとく自分の意思を、あの呆けた魂の上に乗り移らせることが出来る。それなら、どうしておれが悪党なのだ、キャシオーにすすめて、いずれは奴のためにもだめにもなる特効薬を一服盛ってやっただけではないか?悪魔の神学談義とはこのことか!悪魔が極悪無慚の罪をそそのかそうというときは、まず最初は天使の姿を借りて誘いをかけるという、今のおれがそうだ。 ロダリーゴ―は耐えきれずイアーゴーに文句を言うが下記のようになだめる。
忍耐を知らぬ者は貧しきなりか!およそ傷と名のつくもので、すぐ癒えるものがあるか?いいかね、おらたちの頼りにすべきは自然の理法だ、決して魔法ではない。しかして自然の理法は遅々たる時の流れに基づくものだ。〜あとは万事、日当たり次第、ただ最初に花をもつやつが一番さきに実をつけるだけの話さ。
第一幕
夫人の覚悟
人情という甘い乳がありすぎる。〜野心も無いではない。でもそれを操る邪な心に欠けておいでだ。〜耳に注ぎ込んであげたい、私の魂を。この舌の力で追い払ってやる。運命が、魔性の力が、あなたの頭上にかぶせようとしている黄金の冠の邪魔になるものは何であろうと。~あすに日の目を見せてはなりませぬ〜世間を騙すには世間と同じ顔色をなさらねば。 マクベスの葛藤
人を破滅の道に誘い込もうとして、地獄の手先どもが、ときには真実を語る。〜運で王になれるものなら、手を下さなくても向こうから舞いこまぬでもあるまい~血腥い悪行を唆してみろ、因果は逆に巡って元兇を倒すのだ。〜毒酒の杯を、きっとそれを盛った奴の唇に押し付けてくる。~偽りの心の企みは、偽りの顔で隠すしかない。 上記文脈は神に対して鏡のような本質をもつ王権神授説的な文脈。決して君主たる器でないことを罵ること