未踏は自発性を重視する
未踏ジュニアのような子どもの創造性を喚起するサード・プレイスを増やそうという構想について議論して「未踏カルチャー」がないまま未踏ジュニアの形だけ複製してもうまく行かなさそうだという話になったが、この「未踏カルチャー」という単語は意味が不明瞭なので掘り下げた言語化が必要だ。
未踏は誕生当時からずっと「企業に対する助成金ではなく個人クリエータに対する支援」であった。
また公募の審査を委員会形式で行わず、個人の判断に委ねるPM制度が採用されてきた。未踏ジュニアにおいても「メンター」と名前を変えたが採否を個人が決める仕組みは引き継がれている。
この二つの「個人の力を活かすこと」が重要なファクターだと思う。
この方向性は今までに色々な言葉で表現されている:
自発的 自発性 内発的動機 熱意
自力で前に進む力 自走力 ファーストペンギン
自分ごと感 圧倒的当事者意識
この種のものを良いものと考えるカルチャーは、もちろん未踏だけのものではない。
未踏コミュニティの中で自分達のコミュニティのカルチャーについて議論する過程で「未踏カルチャー」という言葉ができてしまった
この言葉は未踏コミュニティの外の人にとっては排斥的に感じられるので、良くない
まだ名前のついていない「カルチャーX」があって、未踏コミュニティのカルチャーがカルチャーXで、他にもカルチャーXのコミュニティがある、という解釈の方が適切そう
例えばCoderDojoは明らかにカルチャーXである
世界的規模の自由なネットワークであるCoderDojoは非営利であり自主性を重んじている点が大きな特徴です。学びたいことは参加する本人が考えて決めます。
「教えるではなく、一緒に考え、子ども同士で学び合う」 CoderDojo Japan代表理事 安川氏 | STEAM JAPAN
すべての道場は、自律的なコミュニティグループで、自主性を持って学ぶ若い世代を支援します。
CoderDojo憲章
関連
事後的リーダーシップ
イノベーティブな人材を事前に目利きできるか?の自分志向