オントモ・ムックのスピーカー自作キットの魅力
書きかけ
#日記 #2024年 #10月16日 2024年10月-16 00:21
#スピーカー自作 #スピーカー自作キット
ONTOMO MOOK stereo編のスピーカー自作キットは、難しい加工や専用工具なしに手軽に完成させることができ、アンプなどのオーディオ機材を持っていれば、すぐさま音楽を楽しむことができるので、手軽に実用的な何かを作ってみたいという人にオススメです。
さらに、スピーカー作りを学びたいという人には、オントモ・ムックのユニットを購入する利点として、様々なエンクロージャ(ユニットを納める箱)の作例を学ぶ・作成する・入手することができる点が挙げられます。他のユニットの場合、様々な種類の適正設計の作例を集めるだけでも苦労するので、時間を大幅に節約できます。
お勧めする人
工作ネタを探している方
専用工具なしに、何か実用的なものを作ってみたい
親子で作ってみたい
スピーカーの仕組みや特性を理解したい方
アンプやプレーヤー等のオーディオ機器を既に持っていて、音色や特性の異なるサブスピーカーを試してみたい方
オントモムックでスピーカーを作るメリット
作りやすさ
専用工具なしに作れる、精度の高い加工処理やハンダ付けなどの熱処理不要
部材の加工精度が高いので、組み立て容易
バリエーションが豊富、入手性が高い
既に作られたものをヤフオクなどで入手可
ムック本に、他の工作例が紹介され
評価の良いものは、ontomo-shop で販売されることがある
ヤフオクなどに、実際に組んだものが出品される
ターミナル端子などは規格品なので、部品の交換・カスタマイズが容易
安価
安価なので、いろいろ試せる
未経験のアーキテクチャのスピーカーを試聴して傾向を確かめることができる
複数の異なる改造を施して比較できる
ムック本販売後に不定期に ONTOMO Shop スピーカー自作キットのセール販売がされ、安価に入手できる
音質を犠牲にしてコストダウンがなされているが、最適化されているだけに、コスト以上の良い音を感じられるのでは。
スピーカーを一から自作しようとすると、キット品相当の板材を用意するのに、電動ドリルやドリルの刃、ホールソーなど揃える必要があるので、初期費用がかかる。
長期安定供給
組み立て方や、スペックなどの情報が長期にWebで掲載されて、購入者による情報も多々提供されるので、かなり古いムック製品を入手しても、あまり困らない。
販売ユニットに対応したエンクロージャの組み立てキットや組み立て済みエンクロージャが、オントモショップのセール販売やヤフオクのような中古販売サイトを通して入手できる。
コンパクト
小型の箱が多く、多くの種類を作っても邪魔になりにくいので、聴き比べしやすい。
問題点
ムック本のキットはコストダウンの制約がきつく、最適サイズより小さめであったり、箱が薄過ぎ箱鳴りしたり、吸音材が不十分だったりするので、説明通り作っても、ユニットの性能を最大限に引き出すことはできない。
良い点としては、ユニット側には余力があるので、スピーカーの自作入門が目的で入手した人は、腕を磨くチャンスあり
高額化:最近は部材の価格上昇の影響で、高額化している。
いろいろ作って聴き比べる手間を省くために、ユニットを大人買いするのは非現実的
台数限定販売: 販売終了後はまとまった数のキットを購入できない。
定期開催の工作教室の教材としては不向き。
人気シリーズ(Onkyo OM-OF101など)は、販売当時よりも高額になる場合がある。Ontomo shopのセール販売は不定期のため、目当てのパーツ購入計画を立てることは難しい。
私が持っているアイテム
ユニット
FR085CU03: 労せずにい低音が出て、ワイドレンジ。少々値段が高いが、初心者向きのユニット。中高音は、落ち着いた音色で、派手さを求めなければ満足感が高いし、ワイドレンジなので、追加のツィーターやサブウーファーなしに楽しめる点で実用度の高いユニット。
Fostex P1000
P1000Kをスペックダウンしたもので、性能は決して高くないが、音は自然で、扱いやすい。Fostex社が10cm用エンクロージャP1000-EやP1000-BHを販売しており、ユニットもP1000Kが製品販売されているので、入手性も良い。
Scan-Speak各種
5F/8422T-03(5cm), 10F/8422-03(10cm、実際には9cm程度)
ボーカルがとても素晴らしく大当たり。5cmは、少しビビッドな中音が特徴の小型高品質ユニット。10cmは、低音が出ないものの(かなり)高品質な本格派。
5cmの5F/8422T-03は、アドオン・ツィーターを加えるとよいが、単体でもコンパクトで使いやすい。付録キットは、ダブルバスレフを試したが、これはあまりよくないので、もっと容積の大きなエンクロージャを作る必要あり。ユニット取付け穴には、端子を納めるための切り欠きが必要で手間を要す。10cmの方も、6〜8L程度の大きめの箱に入れる必要あり。
Markaudio各種
OM-MF5, OM-MF519, OM-MF4, OM-MF4-Micaのいずれも製品化されており、入手性も良いし、作例も豊富。
ユニット単体の音質・コストパフォーマンスが高い。
OM-MF4-Mica(製品では、CHN40PMica): 高音域の特性が優れる。私は、OM-MF4用のエンクロージャキットのラビリンス・バスレフに載せて、ちょっと散漫な音に感じたが、私がそう感じたユニットはエンクロージャ次第で良くなることが多いので、
OM-MF519(製品ではCHN519): 音質に優れる。中級者向けで、低音はサブウーファーを加えるか、ダブルバスレフにするなどして低音を伸ばすなど、対策する必要あり。良い音が出せるかどうかは、やはり箱次第。
ONKYO OM-OF101:
軽やかな中音が特徴的でボーカル曲はとても良い。
ムック本付録のエンクロージャ・キットはダブルバスレフで、低音が伸びる(バスレフで組んだ場合とは約10Hz違い)。エンクロージャ自作キットとユニットの組み合わせは、過去のスピーカー工作本の中で最高レベルだと思う。
箱厚が薄いので、補強や塗装効果あり。
高音は弱め。アドオン・ツィーターがあると良し。ツィーターを追加してまで聴こう、という気にさせる本格派。
箱のサイズは、8〜12L程度が適正なので、良い2-wayのスピーカーを持っている人やデスクトップにスピーカーを起きたい人の用途に合わない。
エンクロージャ
ラビリンスバスレフ: Markaudio OM-MF4(6cm)用: サイズが大きめで組立済みのものをヤフオクで購入したところ、最小限の吸音材では中高音が漏れやすい印象あり。だが、 Scan-Speak 5F/8422T-03を載せたら、良かった。
ダンプドバスレフ: OM-MF5(8cm)用: これは雑誌品質。さすがに箱が小さすぎてユニットの性能を十分に出せないが、コンパクトな点は良い。
QWT: パイオニア OMP-600(6cm)用: まだ作ってない。Scan Speak 5F/8422T-03をはじめとして、5〜6cmのいろんなユニットを載せるつもり。
ムック本掲載の作例
トランスミッションライン: オントモショップのみの販売。 OM-MF519, Alpair5(8cm)用 。 まだ作ってない
チャンバー型トランスミッションライン(Markaudio OM-MF4-Mica, Scan Speak 5F/8422T-03): 作成済のものをヤフオク等で入手したが、低音を伸ばしながら締まり良い低音となっており、とても良かった。