FR085CU03
スペック
table:スペック
impedance(ohm) SPL(dB) Resonance Freq. Qts Qms Vas (L)
4 86 114.00 0.870 13.1 0.61
Wavecor 製品のFR070WA03と同スペックで、フランジ形状が四角形から円形に変更されている。
フェライト磁石
所感(100時間目が経過したら、じっくり聴く時間をとる予定)
低音がちゃんと出る。6cmユニットとは思えない。
共立電子の箱とjunichitanzawaさんが12mm厚にアレンジしたWavecor設計標準箱との比較では、junichitanzawaさんの箱の方が低音の質が高く、満足度がかなり高い。
中音・高音は、自然な音色がする。私の手持ちのスピーカーは、どこかにクセがあったりするものが多いので、すごく安心する。それでいて退屈な音でもない。ただし、私は50歳にして既に13kHz以上の高音が聴こえないようなので、若い人が聞くと違う印象かも。
音量はスペックよりも出ない感じで、ボリュームを上げる必要あり。
箱が小さいと低音過多になるが、それでも、それなりに聴ける。バスレフダクトが適当な箱(1L箱で共鳴周波数110Hzくらい)でも、MOOK本のダンプ度ダクトバスレフに納めたOM-MF519よりも良い感じに、うまく鳴ってしまう(OM-MF519は、もっと適切な箱に載せれば、音質向上するので、適正箱同士で比較しないとアンフェアではあるが)。
注意点
ユニット端子と樹脂製の台座との間の接着が弱い個体があった。ファストン端子を外す際にユニット側の端子をペンチで押さえておかないと、台座から端子が抜けてしまい、その際にボイスコイルへの細い配線を強く引っ張って断線あるいはユニット側の回路を壊す可能性あり。
私の場合、実際にユニット側端子が勢いよく抜けて、導線を強く引っ張ってしまった後で、ジェル状のアロンアルファで接着し直して使っていたのだけど、しばらくして、このユニットから、がさごそと雑音が出るようになってしまった。少しいじると復活するのだが、しばらくすると、再び雑音が出るようになったので、使うのを諦めた。
片割れだけではもったいないと思ったので、後日、ヤフオクで片割れのコーンに傷の入ったセットを入手して二個一にして補充。PLS-P830985と、同じか類似のエンクロージャで聴き比べといきますかね。
低音過多になりやすい。密閉箱が合うと思えるくらい。
ネジ留め位置と開口穴が近い。鬼目ナットを埋込むなら、M3が良い。
なぜならば、ユニット開口径(直径)を64mmとするとネジ取付け位置ピッチが74mmなので、ネジの中心と開口側面との距離が5mmしかないため。もし、M4の鬼目ナット(Eタイプ)を埋込むとすると、外径7.5mm下穴径 6mmなので、下穴側面から開口穴側面まで2mm, ナットの外径から1.25mmしか余裕がない。M3(L10)も厳しいが、外径6mm下穴4.5mmとして、ナット外径から2mmの余裕ができる。
実際 NFJ箱では、M4鬼目ナットを埋込む際にMDF板の開口穴を壊した。
NFJ箱には、M4ナットを埋込んだが、下穴開け(5.6mm)やナット埋込みの際にユニット開口側面がえぐれて、補修が必要となった。少なくともNFJ箱で使用される日本製MDFは、1.5mm厚では、ドリル開口時に板が崩れる。別の箱になるが、共立電子の15mm厚さの箱では、M3のナットを打ち込んでも問題なかったので、2mm厚あれば崩れずに済むかも。
共立箱には、M3鬼目ナットを打ち込んだが、開口側面は問題なかった。その他にも異なるMDF板で試したが、問題なかった。
なお、FR085をM3でネジ締めすることは可能であることは事前に確認済みで、ポリカーボネートのM3用ワッシャーがFR085のフランジのネジ穴座繰り面にぴったりと収まったので、ワッシャーを挟んでネジ留めした。
M3の下穴開けには、4.3mm径のドリルを使用した。
エージングに割と時間かかる感じ(後述)
エージング
60時間聴いたユニットの片割れを上述の通り壊したので、もう1セットでエージングやり直し。箱は完成したばかりの共立箱。
再開直後: 中音がざらざらする。壊した方はそうじゃなかったと思うけど、箱が違うからな。
40時間目: 良くなってきた気がする、中音。お勧めの入門ユニットだな、共立の箱もお勧めのエンクロージャ自作キット。
95時間目: かなり良くなってきた気がする、高音が。あまりじっくり聴いてないのだけど、80時間目くらいはそんな期待できない感じだった記憶があるのだけど、いよいよ、本領発揮し出した気がする。
私がビルドしたもの
ヤフオクに出品されていたjunichitanzawaさんの12mmMDFアレンジ版のWebcor設計標準箱
バランスが良く、かつ、低音域も伸びている。個人的に満足。
箱のアレンジ
エアフロー対策: バッフル裏側の開口側面をやすりで削った
吸音材: 金魚用のろ過フィルター2枚を詰めて定在波と中高音の漏れ対策。
側板のバッフル側の木口をトリマーで斜めにカットして、中高音質向上(?のつもり)
へたくそです。後で、サンダーで整える予定ですが、後回しです。無精者で当分先なので、へたくそなのを写真でさらしておきます。
スリットダクトの開口端を少しだけ削ろうかと思ったが、小音量で聴くので、そのまま。
https://gyazo.com/d0b5a631e3e7b0322b521fb9dc1e6c63
NFJ謹製1Lエンクロージャ自作キットの組立・塗装済みの箱(メルカリで入手)
なんか、普通に良い音する。低音がしっかり出ている。
同じ1L箱に入れたPLS-P830985より良い。ムック本のダンプドバスレフ箱(OM-MF5用)に納めたOM-MF519よりも良い。
https://gyazo.com/98de4e45c86f784504cad113f0c108421
リア・バスレフ型(ダクト: Φ26mmx96mm長)
CU03だとかなり低音(+中低音)過多になると思っており、実際そうなのかも知れないが、小音量で聴く限り問題なし。
ターミナルは、NFJの角形(取付径49mm)の埋込ターミナルで、バナナプラグ接続用端子をWyvern AudioのWV-BT3-2という丸形埋込ターミナル(この丸形ターミナルも取付径49mmだが、ポートと干渉するので使えなかった)の端子に交換。
ただし、1L未満の箱に入れるのであれば、FR085CU03よりもFR085CU02の方が優れる。高額ユニットだが、03も決して安くはないので、コンパクトさを求めるのであればCU02を購入されたし。 2L箱で、共振周波数80Hz
110(w)×180(H)×195(D)mm、すべて15mm厚 MDF
リア・スリット・バスレフ。スリット・ダクト面積は80x5(mm^2)で、奥行きは組立後の粗い計測では90〜95mm程度。
組立
15mm厚のバッフル開口面の裏側が、FR085CU03のフェライト磁石で塞がり、無駄な背圧がかかりそうなので、ばっふる裏をボーズ面に座ぐったが、ネジ止め穴が半分削れて、裏から鬼目ナットを埋められなくなった。その点が反省点で、ネジ穴を避けて座繰る意味をようやく理解した。仕方ないので、表側にM3の鬼目ナットを埋込んだ。
接着は、これまでのキットで最もズレが少なかった。仕上げ前なので、ゴム足などはつけてないんだけど、インシュレータ上に載せれば、このままでも十分使えるレベル。
吸音材: シンサレートのシートを天板、背面、一方の側面、リア・スリット・バスレフポートの手前の底面に貼った。バスレフ・ポートの手前 1 cm ほどは吸音材なしとした。吸音材で塞ぐ形でも大丈夫なのか分からなかったので。
箱と開口径が小さいので、すべての板を接着する前に吸音材を貼った。後で減らすのは少し大変。もし、吸音材を増やす必要があれば、金魚用のろ過マットを追加する予定だったが、結果的にその必要性はなかった。
CU03のネジ留めの座繰り面にちょうどポリカーボネートのM3サイズのワッシャーが入ったので、このワッシャーを挟んでM3のボルトでユニットを装着した。
第一印象(ユニットは、エージング60時間目のCU03)
箱ががっちりしているだけに、音も、かちっとした印象、NFJ 1L箱に比べて。深夜なので、音量絞っているけど、違いを感じる。
やぁ、いい音だ。ニアフィールドであれば、これで満足。吸音材の調整はしなくてもよいかも。
ノイズの出ていたユニットは、端子を接着し直して、しばらくの間復活していたが、また元の症状が出るようになったので、ダメみたい。他で使う予定だったもう1セットに載せ換えることにした。
ジオメトリを計測し忘れた。共振周波数80Hzということなので、そこからダクト長を逆算する他無し。
あと、このエンクロージャーは、WinISDを用いたシミュレーションによれば、PLS-P830985に最適化されていて、低域がフラットになる。