DCU-F127W
PARC Audioさんが2024年10月に発売した限定200個の10cmウッドコーン・ユニットで、5月の予約販売開始から2週間ほどで売り切れてしまったが、推奨箱に入れたら、ワイドレンジで良い音なので満足度高く、実家のリビングに設置して使ってます。
table:spec
名称 口径 Z (Ω) SPL (dB) F0 (Hz) Qes Qms Qts Vas (L) Sd (cm^2) mms (g) 備考
DCU-F127W 10 6 88 54.77 0.411 5.460 0.382 8.12 58.09 5.22 表題の限定品。Cms大(サスペンション柔らかめ)
DCU-F121W 10 6 86.5 72.40 0.557 6.750 0.514 3.96 55.42 5.05 レギュラー製品
DCU-F126W 10 8 87 65.10 0.451 5.162 0.415 4.98 55.42 4.99 アルニコ磁石の限定品(青PARC)
DCU-F122K 10 8 87 65.10 0.422 3.996 0.381 5.70 55.42 4.36 ケブラーコーン限定品
CHN719 10 8 86.1 68.50 0.744 2.35 0.497 4.72 50.00 4.030 以下参考: Markaudio 10cmユニット
CHR70 v3 10 8 85.4 65.40 0.675 2.359 0.550 5.17 50.20 4.100
Pluvia 7HD 10 6 85.74 72.55 0.717 3.145 0.580 4.42 50.27 3.840
(T/Sパラメータのことは分かってないが、とりえず、DCU-F127Wは、Mms(振動系の重さ), Vas(サスペンションの柔らかさ)の両方を大きくして、無理なくFsを下げているようだ。フラットな音にするのに大きな箱が必要になるものの、電気的にはよく制動されておりQtsが小さく抑えられているので、タイトな低音を実現しやすい??)
WinISDシミュレーションによれば、容積7.5Lのバスレフ箱で遅延の少ない低音を伸ばしつつ、フラットな周波数特性を実現可能な素性の良いユニットである。
PARC Audioさんのレギュラー製品のDCU-F121Wの場合、共鳴周波数付近の低音の遅延の少ないバスレフ箱を作ろうとすると、比較的フラットな周波数特性と豊かな低音域を両立させるのが私のような素人には難しく、PARC Audioさんの良く練られた推奨設計通りに作るのがオススメとなる。この限定ユニット(DCU-F127W)は、もう少し自由にエンクロージャを設計することができるので、DIY向きだと思う。PARC Audioさんは、私がWinISDで調べた推奨値よりも大きな10Lの容積のバスレフ箱を推奨箱として紹介している。
DCU-F127Wがレギュラー販売されるとよいと思うが、PARC Audioさんは、日本の家庭事情に対応したコンパクトなエンクロージャでうまく鳴るユニットを手がけておられるので、Vasの大きなユニットがレギュラー販売されないのは仕方ない(レギュラー製品では例外的にVasの大きなDCU-F131Wとかぶるからという話もある)。個数限定だが、DIYユーザの要望に応えて、製品化してくれたことが、ありがたい。(ただし、実際の音をフラットにするにはバッフルステップ補償も考慮する必要あり。) 帰省ついでに実家のリビングにDCU-F127W箱を設置した。オスモカラーのノーマルクリアのアメ色の筐体が、壁の色によくマッチして満足。外側のガスケットのオレンジ色も暖色系の壁にあわせたかのような、良いアクセントになっています(青や緑じゃなくて良かった)。
年末年始に手持ちのCD/SACDやNHKのウィーンフィルのニューイヤーコンサート(NYC)を聴きながら、動作確認。ムーティのヨハン・シュトラウスはもはやヨハン・シュトラウスの音楽じゃない印象を持ちましたが、ムーティやイタリア・オペラの好きな私は、それはそれで満足です。NYCは、毎年ヨハン・シュトラウスなのだから、こういう年があっても良いでしょう、たぶん。
吸音材はいまだに水槽の濾過フィルターを適当に放り込んだだけで、固定すらしてないですが、多少音量を上げても、部屋の音響の悪さが気になるくらいで、しばらくの間は問題なし。高音も、私を含めた住人は気にならない感じなので、ツィーターを載せるのを急ぐ必要なし。(ツィーターを載せなくてもしっかり音がフォーカスするので、良い感じです。)
なによりも、低音がタイトで良いです。Quad S1は、リア・バスレフで後ろの壁が30cm程度と近いこともあって結構ボワついていたので、違いがよく分かります。中音はピアノが一番しっくりきますが、弦楽器もあっさり風味ですがそこそこ良くて及第点。話し声も非常に聞きやすいです。というわけで、直接聴き比べた訳ではないけど、もはやQuad S1に戻す必要を感じない、ということで、無事リプレース完了!
箱の到着から2ヶ月後になってしまったが、エンクロージャの木肌の保護のためにオスモカラーのノーマルクリアを塗った。一回だけ塗った後、軽く400番でサンディングして、完成とした。白いバーチ製のエンクロージャがアメ色になり、実家のリビングの壁にマッチするはず。実家に持っていくのが楽しみだ。 動作確認を兼ねて、二週間ぶりに音を聴いてみると、PARC Audioさんのウッドコーンの音色は、コーンが重いためか少しあっさり気味だと再認識。でも、 実家のリビングでTV視聴と音楽鑑賞兼用で使っているQuad S1では、男性の声がこもったりすることがあり気になっていたので、それをリプレースするのに適している印象。音楽的にも、中音の音色がとても自然で、全体の音のバランスも良く、低音がタイトなので、(高音への感受性が弱くなっている実家の家族にとっては)Quad S1に対して格段のアップグレードになるハズ。 https://gyazo.com/fc000489777d7b8f207f5f2e1e934476
あ、ダクトの開口部付近を白く汚してしまったか(もともと?)。表面にこびりついて、削らないと取れないので、このまま。
写真の通り、アドオン・ツィータも載せてみたが、確かに、高音が聴こえなくなっている私でも、あった方がいいと感じる。ただし、このツィーターボックスは、以前にWoodPocketさんに安く譲っていただいた展示品で、私はまだまだ手元で使う予定なので、実家用には後日新しいツィーターボックスを作る予定。()。
そろそろエージング完了(と思ったが、実は私が聴く音量だと100時間程度では足りなくて、その後、さらに50時間以上聴いたら、さらに良くなった気がするので、エージングにとても時間かかるかも)。
PARC Audioさんのユニットだけにピアノの音が(主な音域で)良い。1970〜80年代のポップスや演歌(女性ボーカル)も良い感じ。
空間再現性も高い。
低音はかなり低いところまで出ていて、個人的には、サブウーファーなしで問題なし。応答の速いウーファーに比べると少しぼやんとする。
高音は手持ちの2-wayと聴き比べるとやはり少し弱いので、ツィーターを足すと良い感じ。でも、個人的には、足さなくても、聴き比べなければボーカル曲とかオペラとかはOK。
中低音のバランスがとても良く、まだ全然セットアップできていないものの、同じく最適化しないまま常用してしまっているMAOP7を超えた感じする。DCU-F127Wを、売り切れになる前に予約購入しておいて大正解!
とはいえ、さすがに水槽ろ過マットを適当に放り込んだだけだし、インシュレータもつかわずに他のスピーカーの上に直置きしているので、クラシック音楽を聴き始めたら、ところどころ変な音がしたりして、粗もあり(セットアップのせいかと思ったが、そのまま聴き続けていたら、気になるところもなくなった)。
セットアップは、塗装し終えてからにする予定。年内に終えられたらOKという感じでのんびり進める。
実は2セットユニットを持っている。今、聴いている方は、塗装と吸音材の最終調整を終えたら、実家のリビングにあるQuad S1と交換する予定。低音の出ないはずのS1ですら、実家に置いたら十分低音が出ていたので、DCU-F127Wにしたら凄い迫力になるハズ。高音は少し弱いと思うが、高音が聞こえなくなっている私にはあまり関係ないかも。 で、もう1セットはバスレフ以外の何かを作る予定。10cm級は大きくなるので、もう少し小口径の箱で練習してからだが、とても楽しみである。
昨晩、ウッドポケットさんからエンクロージャ(塗装無し・吸音材無しのためお値打ち価格で、ユニット取り付け用鬼目ナット、ターミナル、配線とりつけ済み)とユニット一式が届いた。きれいな箱なので、ちゃんと塗装する予定だが、塗装し終えるまで聴かずに我慢することはできなかったので、仮の吸音材(コーナンのポリエステル製水槽ろ過マット2枚)を3面を覆うように放り込んで、先行エージング開始。
第一印象として、明るく素直な音である。リアダクトにせずに、推奨箱通りの径の大きなフロントダクトにしたのも明るさに寄与していると思う。これまで聴いたPARC Audioさんのレギュラー製品のウッドコーン(8cmと13cm)はすべてフロントダクトの推奨箱に納めてきたのだが、このDCU-F127Wは、無理のない素直な感じで、レギュラー製品との違いを感じる。
エージングを始めたばかりで硬さがあるのかも知れないが、キリッとた感じの中音である。低音は大人しいが、これは間違いなくエージングで変わっていくはず。高音が弱く、こちらは、エージングが進むにつれて大きくなることはないと思うので、PARC Audioの推奨セットアップ通りにツィータを足した方が良いと思うが、しばらくはこのまま。
エージングを始めて、1時間もすると少しずつ低音が出てきて、タイトでいい感じである。私は低音小さめに慣れているので、バッフルステップ補償しなくてもこのままでいい感じ。
ウッドポケットさんのバーチ製の箱は良い感じだ。これを自作箱で超えるのは、私の腕では難しそうだが、でも、大きな失敗もなさそうだと思っているので、バスレフとは異なるアーキテクチャの箱に挑戦する予定、来年度に入ってからになりそうだけど。
コイズミ無線に試聴用スピーカーが納品された。いずれコイズミ無線から案内が出されるものと思われる。
アドオンのツィーターを足したほうがバランスがとれるそうだ。
(結局、私はコイズミ無線さんには足を運ぶことなく、ウッドポケットさんに注文を出した。)
適合箱のデザイン
15mm厚バーチ合板で、補強用の桟が良い感じ。
https://gyazo.com/f41c4eb6a4ad4e36af4ec61a70ca53f9
WinISD, Volume 10L, Tuning Freq. 54.3 Hz, (Vent φ 5.1(cm) x 17(cm))
ウッドポケットさんに適合箱を発注した。内部配線や吸音材はこちらで調整。塗装もこちらで。オプションのアドオンツィーターもよさげだったが、手持ちのもので我慢する予定。
リアバスレフにしようと思っていたが、設置場所的にフロントバスレフを選択。
ウッドポケットさんにターミナル端子を追加してもらったら、内部ケーブルもつけてくださったので、届いてすぐに試聴できた。
2024年5月中旬にPARC Audio、コイズミ無線、ウッドポケットの三社で予約受注が始まり、5月中にほとんどが売り切れてしまったとされ、6/1には、150個の予約枠を確保していたコイズミ無線で完売御礼が出されていた。
Markaudio のCHN719やこのDCU-F127Wの売れ行きが好調なのは、やはり、10cmが売れ筋、ということを示す。各社とも10cmユニットのラインアップを拡充して欲しいと思う。
PARC Audioさんのブログに、10cmの限定ユニットを販売することとなり、5/16(木)に予約受付開始する旨案内が出されていた。
DCU-F121Wの磁気回路を流用した店頭価格13800円の比較的安価な限定品で、製造工場の最小ロット数である200個を生産し、10月に入荷予定。
個人的には安価とは言えないユニットなのだけど、ボイスコイルなどが高品質化されて、スペックシートを見る限り周波数特性がすこぶる良さげ。箱は10L程度の少しゆったりとしたサイズのものが適合するとのこと。
(WinISDでシミュレーションしてみたら、7.5L@58Hz 〜 10L@55Hzでフラットな低音になる感じであった。もう少し小さな箱でも低音をフラットにできると思うが、サスペンション柔らかめのユニットなので、5Lだとダイアフラムが十分に動いてくれずに窮屈な音になるかも。)
実際の音は試聴しないことには分からないのだけど、昨年末にリリースされた10cmユニットのMarkaudio CHN719の品薄が続く状況からして、DCU-F121Wもすぐに売り切れてしまいそうなので、予約注文してみた。
予約先は、なんとなく、エンクロージャーもお願いすることになるかも知れないと思い、ウッドポケットさんにした。支払いについても、入荷時期頃に振込案内してくれるそうなので、親切な対応だと思う(コイズミ無線だと、銀行振込にした場合でも、受注連絡後一週間以内に振り込む必要あり)。
メールで予約注文したが、連絡先を書いたことに満足して、注文内容、というか、注文個数を書き忘れる痛恨のミス。翌日、ウッドポケットさんから問い合わせのメールがあったのだけど、気付いたのは仕事を終えて帰宅してから。2個欲しいと返事をしておいた。
コイズミ無線さんでは予定分の50個が1日で捌けてしまったとのことで、注文が通ったのどうか心配したが、もっと心配なのは、自分が、注文フォームなしではろくに注文もできないお馬鹿になってしまったこと。
その後、無事2個受注した旨ウッドポケットさんから連絡が届いた。コイズミ無線に5月末に設置されるらしいデモ試聴用のエンクロージャも、ウッドポケットさんの製作のようで、エンクロージャの案内もしてもらえるとのこと。試聴に行かねばと思う。
PARC Audioさんによると、販売予定数のほとんどが捌けてしまった模様で、駄目元で製造元に追加製造を打診中とのことで、続報が待たれる(2024.5.23: やはり増産はできないとのこと、コイズミ無線の確保分も残りわずかとなっているとのこと)。正直、試聴してから買えないのが残念なところ。