職務経歴書に何を書くべきか
何を書くべきか?
一番の目的は、相互に理解の不一致を起こさないこと
書き手は、自分の一番望んでいることを伝えるべき
読み手は、今会社に存在する課題の解決に繋がる人物なのかどうかを判断したい
中途で行う場合、「100の履歴書を読む」とかは無いとは思うが、
それでも長い文章の最初の方で「こいつ合わんな」という判断が下せたほうが効率が良い
前半の方を抽象的にし、後半で具体化・詳細化していくと良さそう
たまに「〇〇Skills」とか言って使える技術を列挙しているものがあるが、あれはあまり意味をなしていない気がするmrsekut.icon
適当にグルーピングして、使ったことのある技術を列挙するやつ
そもそも「今現在、具体的にどの技術の知識があるか」ってそこまで重要でないだろう
「具体的にどの技術ができるか」って具体性が高すぎる
本当に即戦力のみほしいなら役立つ情報かもしれない
古いものから新しく登場したものまで無数の技術が存在し、
それらをどのぐらいの速度で、どのぐらいの理解度で習得し、
今ある課題に対し最も適切なものを根拠を持って選択できるか
といった能力のほうが重要
この際に、基本的なパラダイムを知っていたり、似てる技術の経験があれば役に立つ
「今何が出来るか」はさほど重要ではない
今できなくても1ヶ月後にできるようになっていれば良い
「これはできる、これはできない」とか「5段階レベルのうちの3ぐらいできます」とかって主観でしかないので指標として意味をなしてない
視野の狭さも影響するし、どのぐらい定量的にその数値を算出したんだい、となる
特に、「職務経歴書」や「面接」のように限られた時間の中で表現するのが難しい
だから、それを回避するために個別具体的な、使用技術だったり、ビジネスに貢献したケースだったり、経験年数だったりを示すことになる
と、考えれば、
抽象的な能力の誇示を優先しつつも、
それに対する根拠として具体例や数値を用いるのが良い
と考えられそうmrsekut.icon
よくあるプロジェクトごとの略歴のようなものは、この逆バージョンと言える
具体的なプロジェクト年表の中で、抽象能力をアピールしてる
書き手は何を伝えたい?
どういう職種を望んでいるかどうか
最もやりたい仕事は何か、というのを伝えたい
一番やりたいことをやっている時に、一番効果を発揮する、という前提があるmrsekut.icon
自分がどういう価値観、思想で業務に取り組んでいるのかを伝える
仕事だと割り切ってこういう作業もできますが、
こういう作業のほうが得意です、
こういう作業だと無限にできます
ということを伝える
だいぶ抽象的だが、この指針には、給料とか福利厚生なども含む
「お金もらえるなら何でも出来ます!」という人もありうる
「お金は少なくて良いので、働く時間を短くしたい」とかもある
育児休暇とか、リモートとか、メンバーの雰囲気とか、そういうのも結局、何を望んでいるかに起因する
家族と過ごす時間が大事とか、出勤する時間が勿体ないとか
こちらから提示したいことって、ほぼそれぐらいだと思う
読み手は何を知りたい?
闇雲に人間を取りたいと思っている企業は存在しないはず
無駄に人が多くなっても手間が増えるだけ
今直面している課題、あるいは少し将来に直面しうる課題が存在し、それを解決することに繋がる人間を探している
まともな会社の場合、そういう要件を募集要項に書いているはず
そういうページがない場合は、そのへんをまだ言語化できていないかもしれない
あるいは単純に手が回っていない
解決したい課題が明確がまずあって、以下の2つでアプローチする
それを解決するためにはこういう能力が必要だなと、仮説を設定して募集する
募集要項はそれに則っているはず
それが具体的な技術経験だったりする
e.g. モバイルアプリの成長のためにSwiftエンジニアが必要
それを解決するための解決策は見えていないが、履歴書を見て光るものを探す
履歴書の中で、解決策を提案すると良さそう
いずれにせよ、その課題を解決するにふさわしい人物なのかどうかを判断したい
その手段が、履歴書なり、ポートフォリオなり、面接なり、だったりする
履歴書はそれを言語化した文書になる
ここの基準を色々事前に設定して、それを満たしているかどうかを判断する
ただ、課題が解決しさえすれば良いというわけではなく、人間性だったり、支払う給料の額だったりも問題になる
結局、書き手の思考とすれば、
その企業の課題を明らかにし、
読みやすいまとまりで
根拠を持って
示すしか無い
これに加えて、自分のモチベーションの根源についても散りばめる
実際に応募する際に変換を噛ます
読むフォーマットとしての工夫
まず序盤の方で「面白そう」と思わないと続きを読む気にならない
Scrapboxのリンクを貼って、詳細はこちらをするのは良いが、リンク先まで読む人は一部と思っておいたほうが良さそう
あくまでもその一つのページだけで伝える
興味を持った一部の人だけ、一部のリンクを踏む、ということを意識する
全員がリンク先を読んでくれると期待してはいけない
文章のボリュームや読みやすさも重要
詳細に書けば良い、というわけでもない
要点を絞って簡潔に、かつ密度の高い文章で伝える必要がある
次の見出しがviewport内に収まるぐらいのボリュームでないと読む気が起こらない
細かくなるところだけリンクを貼って飛ばせばいい
職務経歴、使える技術、登壇資料、過去に作ったプロダクトなどは列挙で終わらせない
これも基本的にリンク先は読まない
リンク先が面白いと知っているのは本人だけ
簡潔に概要を添えて、興味を惹く必要がある
職務経歴を書くところ
職歴だけ列挙しててもあまり意味なくて、その経験を通じて何を得たのか、なども書くべき
その文章から、「この一つの出来事に対して、これぐらいのものを得られる人なのか」ということがわかる
逆に言えばそれがないと意味ない
新しいものを上に書く
興味があるのは10年前の成果ではなく、最近の成果
できるだけ読まずに理解できるフォーマットにしたい
概要と、その詳細を述べる
使っている技術はversionなども正確に書く
チームの規模
困難だったこと
特に苦労した点
成果を上げた点
どれぐらいの粒度で書くのが適切なのか?
3ヶ月単位とか、1年単位とか
これマジで逐一書いてないと無理だな
思い出せない
実際のアウトプットが見たい
文面だけではレベル感がちゃんとわからない
いくつか、他のエンジニアの職務経歴書を読んでみたが、割と印象に差があるmrsekut.icon
テンプレに沿ってただ列挙したものもあれば、文章が上手くてつい読んじゃうものもある
「いろいろ出来ます with 根拠」と書かれていてもあまり惹かれない
mrsekut.iconから見ると「技術として何が使えるか」って本当にあまり意味のない情報なのだと思う
モチベーションの核みたいなところが知りたい
何をやっているときが一番楽しいのか、何がしたいのかが知りたい
といったことを踏まえると、
自分の思想的に、割と意識的に「これをやってるときが楽しかった」というニュアンスを入れていきたい気持ちがあるmrsekut.icon
ただ業務を任せたいだけの会社からすれば重視されないアピールの仕方な気もするが、あえてそこを尖らすことでフィルターできそう
こういう課題があって、こういうアプローチをして、こういう結果になった、というフォーマットで書くのが良いのでは
個々の機能も、プロダクト全体も、マネジメントも
こうすれば、ただ単に上から言われたことをやっているだけではないということを示せるし、
結果を数字でかければ説得力、事実の表明になる
実際に転職するなら、これらの文章を中心に、動機付けが必要
志望動機など
希望条件など