🗑️法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第3版]
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2016
PART1 知識編
第1章 ようこそ! 法律の世界へ
どうして法律を学ぶの?
法律を学ぶ意義はリーガルマインドを養うこと
「法律が実現しようとする価値」を知ろう
2 リーガルマインドの効用
弁護士のリーガルマインドの使い方
リーガルマインドの効用とは?
3 法律は考えるゲームです
法律は暗記科目であるという考えを捨てよう
法律の読み解きは一種の楽しいゲームです
4 さぁ、学習を始めよう
この本は3つのパーツ(編)でできています
①「知識編」で最小限のルールを知る
②「図解編」でスキルを身につける
③「法律編」でセンスを磨く
「練習問題」で法律的思考を鍛える
第2章 法律の基本ルールを知ろう
1 法律のパーツを解剖しよう
民法を見てみよう
法律の、それぞれのパーツの名前を覚えよう
題名
目次
編 - 章名
編があるのはレア
民法は編がある
見出し
条 - 項 - 号
第1項には数字が付けられない
項はアラビア数字
号は漢数字
2 法律の構造にはルールがある
法律の構造は京都の町に似ています
本則はさらに4つのパートに分けられる
本則 本体
総則:全体ルール、目的
中心規定
雑則・捕則
比較的重要じゃないやつ
(罰則)
附則 経過措置などを定めた規定
法律が制定されたら生じる整理
例外処理
施行期日
法律の改正は洋服の修繕に似ています
「お父さんのお小遣いに関する法律」を改正してみよう
改正法の構造を知っておこう
改正法附則には施行期日と経過措置が書かれている
改正法附則はいわば法律の「年輪」です
行政不服審査法改正に見る経過措置の役割
第3章 法律学習の基礎知識
1 法律で使う漢字の基準を知っておこう
法律で使える漢字は決められている
ひらがなを漢字に直すだけでも立派な法律改正!
2 この法律用語の読み方を覚えよう
読み方がわからなければ辞書さえひけない
①憲法編
②民法編
③刑法編
④行政法編
3 この判例名を読めるようにしよう
悪魔の「サルバライ事件」!?
憲法で学習する読みにくい判例(判例事件名)を見てみよう
4 法律用語の公式① 基準点を示す用語
基準点を示す用語とは?
「以上」と「超える」、「以下」と「未満」
「以前」と「前」(「以後」と「後」)
「〜から〜まで」
5 法律用語の公式② 条文の構造を見抜く用語
「又は」と「若しくは」
「及び」と「並びに」
6 法律用語の公式③ 繰り返しを避ける用語
法律は繰り返しを避けるもの
「適用」と「準用」
「みなす」と「推定する」
7 知らない法律用語を読む技術
用語の意味をすぐに調べてはいけない
読み下しを練習してみよう
8 よく効く法律用語集① 日常用語でも使われる用語
日常用語と同じでも意味が違う!
9 よく効く法律用語集② 日常では使わない用語
日常では使わない法律用語
10 よく効く法律用語集③ セットで覚える用語
いっしょに覚えると理解しやすい用語がある
「違法」と「不当」
「無効」と「取消し」
「作為」と「不作為」
「自然人」と「法人」
「条件」と「期限」
「停止条件」と「解除条件」
「却下」と「棄却」
Column 電子六法(法令データ提供システム)の使い方
第4章 法律のヒエラルキーを知っておこう
1 法律、条例、政省令ってどんなもの?
2 法律を分類してみよう
法律にはいくつかのカテゴリーがある
3 一般法と特別法の理解が法律理解のカギ
一般法と特別法を見分ける「目印」とは?
ある法律の一部が特別法になる場合もある
第5章 裁判の仕組みや判例のことを知ろう
判例とは過去の裁判例のこと
判例は結果だけを見るものではない
どんな判例をどう学べばよいのか
2 判例(判決文)の読み方を知ろう
判決文の構造はどうなっているの?
注目すべきは「主文」を導く「理由」です
少数意見を読まないなんてもったいない!
裁判が扱うのは「法律上の争訟」だけ
4 裁判の仕組みはどうなっているの?
不服申立てと訴訟との関係
Column あなたもなるかも! 裁判員制度の仕組み PART2 図解・読解編
第6章 法律の全体像をつかむコツ&図解術
1 目次から規定の流れを図解しよう
六法をひくときは目次を使うのが便利
2 1条を図解するとその法律の全体像がわかる
行政不服審査法1条を図解してみよう
3 一部改正法の概要は提案理由からわかる
一部改正法には目的規定がない
一部改正法は提案理由を見てみよう
提案理由は衆・参議院のホームページから入手しよう
4 長い条文は( )を飛ばして読もう
まずは( )を飛ばしてシンプルに読む
「以下〜という」には要注意!
5 ( )が重なっている条文を簡単に読むには?
( )の深さを計りながら読む
STEP 1 ( )に番号をつけよう
STEP 2 1重目の( )を飛ばして読もう
STEP 3 2重目の( )だけを飛ばして読もう
6 「原則と例外」の書き方を見抜こう
条文に「ただし書」が多い理由
例外を示すシグナルを探す
7 ややこしい手続規定は図解でスッキリ覚えよう
図解で手続や要件の規定がラクに暗記できる
法律が成立するまでの手続を図解してみよう
8 複雑な階層構造を図解で整理しよう
階層構造も図にすればわかりやすい
民法の親子関係を図解してみよう
9 入り組んだ事実関係をスッキリ図解しよう
事実関係も図解ができます
自分の好きな記号で図解すればOK
時間差のある事実関係をスッキリ図解しよう
10 論旨展開チャート図で論文試験を攻略しよう
論旨展開は論文試験の重要POINT
論旨展開の練習をしよう
STEP 1 論文試験の解答の骨格をつかむ
STEP 2 論旨展開チャート図を考える
答案例を書いてみると……
第7章 法律への理解を深める図解術
1 「比べる図解」で理解を深めよう
比べる図解の狙いは?
似た内容の微妙な違いを明らかにする
比べる図解で「要件」を理解する
2 似た仕組みを「違い」から理解する
似た法律用語を並べてみよう
「違っているところ」に注目しよう
「違い」が生じた理由を理解しよう
「普通養子」と「特別養子」を比べてみよう
2つの養子制度は目的が違っている
3 要件を図解発想で学習する① 「かつ」要件と「又は」要件
「要件」は法律学習の大きなポイント
「かつ」と「又は」に注意しよう
「又は」、「かつ」とはっきり書かれていない場合がある
「かつ」と書かれていない「かつ」要件
4 要件を図解発想で学習する② 要件を補う判例の読み方
条文に書かれた要件を覚えるだけでは不十分
判例と要件の関係をつかもう
法定地上権の成立要件は?
法定地上権の成立要件を補充する判例
5 原則と例外を図解発想で学習する
原則を書いて例外を書くのが条文のパターンです
「ただし」を見つければ例外がある
各号でも例外を掲げる場合がある
6 テキストを自分流にアレンジする
ひと手間加えて「おいしく」しよう
自分が手を入れたものは忘れない
Column 法令の解釈や解説なら国立国会図書館サーチ
PART3 法律編
第8章 憲法の読み方・学び方
1 憲法は国の基本法
「国の基本法」ってどんな意味?
憲法と法律は大きく違います
国の基本法として憲法改正を考えよう
憲法改正の手続
2 自由の基礎法としての憲法
立憲主義的憲法という意味
「法治主義」と「法の支配」
憲法の構造を知っておこう
憲法は自由の基礎法です
3 憲法学習の基本スタンスを学ぼう①
憲法の条文はあまり多くを語りません
高倉健と憲法
学説を通じて学ぶ意味は?
4 憲法学習の基本スタンスを学ぼう②
判例は憲法の考えを伝えてくれる
憲法に関する判例は貴重
権利の種類を考える意味とは?
人権の種類
自由権は最初に意識された権利
社会権はどうやって誕生したの?
自由権と社会権との関係は?
憲法13条は「新しい人権」のよりどころ
新しい人権の条件とは?
新しい人権にはどんなものがあるのか?
7 人権を制限する「公共の福祉」について知ろう①
人権も公共の福祉により制限されることがある
「公共の福祉」とは何だろう?
①「社会のため」が正体とする説
②「内なる制約」と「社会のため」が正体とする説
③「内なる制約」こそ正体とする説
合憲性判定のための基準
比較衡量論とは?
二重の基準の理論とは?
基準の役割
9 精神的自由、とりわけ表現の自由に対する制限を考えよう
現代における「表現の自由」
検閲に当たるかどうかの基準は?
1 民法ってどんな法律なの?
民法は市民どうしのルールを定めた法律
民法には3つの基本原則がある
3つの基本原則の意味は?
基本原則といえども絶対ではない
2 民法の各編をざっくり見よう① 総則編・親族編・相続編
総則編
親族編・相続編
3 民法の各編をざっくり見よう② 物権編
物権は物に対する支配権
4 民法の各編をざっくり見よう③ 債権編
債権総論と債権各論
民法の改正
民法には任意規定と強行規定がある
なぜ民法は必要なのか?
民法は誰もが納得するルールでなければならない
6 民法の規定を考える② 物権(物権総則・登記)
不動産登記から民法の考え方を探る
民法は勤勉でちゃんと登記する人を保護します
不法占拠者には登記がなくても権利を主張できる
7 民法の規定を考える③ 物権(物権総則・登記)
登記の役割の全体像は民法に書かれていない
民法は登記を信じた者をなるべく助けたいと考えている
登記の役割のまとめ
8 民法の規定を考える④ 物権(質権・抵当権)
質権と抵当権を比較してみよう
質権には不動産質の特例がある
9 民法の規定を考える⑤ 債権(契約)
買戻しの特約から民法の考え方を探る
買戻しの特約を民法が定めている意味は?
買戻しに当たって利息を払わなくてもいい理由は?
10 民法の規定を考える⑥ 債権(契約)
どうして13の典型契約が必要なのか?
典型契約を学ぶ意義は?
無名契約もあります
第10章 刑法の読み方・学び方
刑法は1編と2編の両方を読む
罪となる行為の規定があるのは刑法だけではない
哲学的な刑法総論
刑法が果たす役割とは?
どんな要件が揃えば犯罪が成立するのか
「犯罪とは何か」を考えることの意味
犯罪の成立要件
3 どんなとき犯罪は成立するのか① 構成要件該当性
刑法総論と刑法各論の違いを知る
構成要件該当性の判断要素 ── 実行行為
構成要件該当性の判断要素 ── 結果の発生
構成要件該当性の判断要素 ── 因果関係
4 どんなとき犯罪は成立するのか② 違法性
ほかの違法性阻却事由
結果無価値と行為無価値
5 どんなとき犯罪は成立するのか③ 責任
責任能力
期待可能性
第11章 行政法の読み方・学び方
行政に関する法律すべてが行政法
行政法を分類しよう
行政法学(行政法に関する一般理論)とは?
2 行政法の学習方法は?
行政救済法の学習が中心となる
行政法の効果的な学習方法
行政法の学習のコツ①
行政法の学習のコツ②
「早い、安い」の不服申立て
平成26年、行政不服審査法の全部改正
「おいしさ」を取り戻すための仕組み
4 新しい行政不服審査法を知る② 審査請求と取消訴訟との関係など
やっぱり「早い」のが魅力という人にも対応
審査請求と取消訴訟との関係
行政事件訴訟法の目的を知る
立ちはだかる大きな3つの関門(訴訟要件)
訴えの利益
6 行政事件訴訟法を知る② 「普通じゃない」訴訟の話
事情判決はおとなの判断です
事情判決の具体例、「1票の格差を争う訴訟」
事情判決の意味するところは?
対象となる手続は4つある
処分
届出
命令等を定める手続
処分等の求め
9 行政手続法を知る② 「聴聞」と「弁明の機会の付与」
不利益処分に神経を使う理由とは?
意見陳述の意味は?
「聴聞」と「弁明の機会の付与」①
「聴聞」と「弁明の機会の付与」②
聴聞を必要とする処分
Column これからできる法律を読む! 未来の法情報の集め方