旧石器捏造事件周辺
読書は発掘作業。アクセントで悪戦苦闘。
・捏造によって考古学崩壊したわけではなく、捏造によって考古学が崩壊していたことが明らかになった。だが、多くの考古学者は前者とすら考えず、石の虚塔の崩壊後も、今もまだ考古学崩壊に気づかずそこに住み続ける。ズッコケの展開。藤村石器には、本物の前期旧石器も含まれていたようなのだが。長介石器も石器と偽石器とに分類すればいいのに。
グーグルアース
岩宿の発見
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日本考古学上、最大のスキャンダル。わずか20年前のこと。#神の手
入試や町おこしなど一般人にも影響が及んだのだが、そのあたりも踏まえ、いくつか読んでいきたいと思います。
発掘は博打。現場は鉄火場。
しかし、これは「勝負から降りられないほど掛け金が高く積みあがった」のだろうか?ちょっと違うと思う。
70万年前(北京原人より古い)の【原人】が日本にいること自体、世界史どころか人類史の問題。
アフリカで新人が誕生し世界に散らばったのだが、日本においては原人→(旧人)→新人と進化したのであれば、世界の常識と違う!?のに誰も気づかない???
さすがガラパゴス!ガラケーが独自の進化をした国だけあるなw
目の前で出るのがおかしいのだが、目の前で出るために「論より証拠」になってしまう。
藤村と鎌田の最初の発掘日に当てているので、「魔が差した」とかではない。
全国200近く?の遺跡に何千と埋まっているので、武帝の巫蠱の禍の木偶のようだ。
研究者の倫理とか性善説とか言うより、考古学の場合、「歴史を明らかにする」というのが目的なので、出土物を捏造をすることは即ち歴史を捏造してしまうことになるので、歴史を明らかにする目的を損なってしまうので、無意味である(というより、違う道を進んでしまうことになるので、目的から遠ざかる、誤った目的地に到達してしまうが、そこは蜃気楼の城なのである。埋納遺構なんて最たるもので、原人に時間の概念、宗教的思想があったというのか)から、普通はしない。そこが盲点。
「比丘が布薩で罪を隠すのはあり得ない、罪を抱えたまま修行するのは悟りを目指す行為と相反するので意味がない」と平川彰が言っていたのを思い出すなあ。
「白い巨塔」ならぬ「石の虚塔」
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どこかで「細石刃」のことを「カケラ」「破片」と言ってしまってますが、誤り。付け替え可能な刃ですね、骨とかの本体に溝をつけて埋め込んで使うやつ。
たぶん旧石器捏造事件12☆神々の汚れた手15のあたり。
読んだ主な本
①「発掘捏造」毎日新聞旧石器遺跡取材班(2001年)←スクープした人たち 元宮崎公立大学教授
文化庁・歴博関係学者の責任告発。藤村単独犯説に疑問。周囲の学者たちの責任をも問う。特に岡村
③「旧石器遺跡捏造事件」岡村道雄(2010年)そして「山川出版」(歴史教科書の…だよね?) 発掘責任者。元文化庁主任文化財調査官。
東北大助手→東北歴史資料館→文化庁→(事件後)独立行政法人
発覚前から批判
前期・中期旧石器発見物語は現代のおとぎ話か
(Web「石亭秘話」2000年7月22日) ←現在はWeb上では読めない。
発覚前から批判
明治→筑波→パリ第6大博士課程修了、博士。共立女子大学非常勤講師
捏造発覚前から疑問を提示していたが、現場から締め出された。捏造発覚後も専任職はなく、考古学界の閉鎖的体質を批判している
ほか
*ひょうたん穴遺跡(岩手県岩泉)
中期旧石器の遺構ねつ造か/瓢箪穴遺跡で検証
四国新聞社
小金井の遺跡
小金井わくわくたんていだん(その2).pdf
子供向けだけれど、無難な説明だと思う。
旧石器捏造事件【番外】☆文化庁
発掘された日本列島
ここから、気分を変えて最近の児童向けのもの、発覚前の一般書(岡村のとかw)
旧石器捏造事件29☆目で見る日本の歴史1古代人の生活をさぐる1
テーマ別
目で見る日本の歴史1 古代人の生活をさぐる
29_2
29☆ビジュアル大図解教科書に出てくる歴史人物文化遺産1縄文弥生時代 1 ・図説検証原像日本1
ビジュアル大図解 教科書に出てくる歴史人物・文化遺産1 縄文・弥生時代
図説検証原像日本13 古代を彩る地方文化
【コメより】
登呂遺跡の中に芹沢圭介博物館があります。
29☆図説検証原像日本2
気分を変えて最近の児童書とか
旧石器捏造事件40☆古代の知恵1
この録画は「夢の島」で削除されました。…残念。
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40☆歴史人物1
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<発覚以前の批判>
・1986年の小田静夫、チャールズ・T・キーリーによる批判論文
・1998年の竹岡俊樹の論文1点
・2000年 角張 前期・中期旧石器発見物語は現代のおとぎ話か
・2000年竹花和晴
<発覚後検証など>
宮城県「旧石器発掘ねつ造関係遺跡の検証調査結果・表7」
宮城県「旧石器発掘ねつ造関係遺跡の取扱い」
文化庁・第18回文化審議会文化財分科会議事要旨(2002年11月15日)
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参考記事
アカデミズムという虚構 旧石器遺跡捏造事件
魔がさすことから「世紀の捏造」は始まる
旧石器時代「岩宿遺跡」発見の人間模様(5)――杉原荘介と芹沢長介の確執
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事件の概要
日本の前期・中期旧石器時代の遺物(石器)や遺跡とされていたものが、それらの発掘調査に携わっていたアマチュア考古学研究家の藤村新一が事前に埋設しておいた石器を自ら掘り出すことで発見したように見せていた自作自演の捏造であることが2000年(平成12年)に発覚した事件である。
藤村は1970年代半ばから各地の遺跡で捏造による「旧石器発見」を続けていたが、石器を事前に埋めている姿を2000年(平成12年)11月5日付の「毎日新聞」朝刊にスクープされ、不正が発覚した。これにより日本の旧石器時代研究に疑義が生じ、中学校・高等学校の歴史教科書はもとより大学入試にも影響が及んだ日本考古学界最大の不祥事となり、海外でも報じられた。火山灰層の年代のみに頼りがちであったことなど、旧石器研究の科学的手法による検証の未熟さが露呈された事件であった。
彼は捏造発覚までの約25年間、周囲の研究者が期待するような石器を、期待されるような古い年代の土層(ローム層)から次々に掘り出して見せ、そのことによってグループにとって欠かせない人物として評価され、後に「神の手」と呼ばれるまでになった。また、そうした「考古学的大発見」を町興しや観光につなげたい地元関係者からも歓迎された。