2022年8月13日
朝起きると、頭が重い。台風が近づいているからだろう。ロキソニンを飲む。
昨晩から続きを読んでいる滝沢志郎 『エクアドール』を読む。最初はあまり乗れなかったのだが、アユタヤを訪れてからの展開で面白くなってきて、読み進んできた。後の倭寇の頭目となる王直(種子島への鉄砲伝来にも関わっているという)や、法螺吹きのポルトガル人・メンデスなど、一癖も二癖もある人物たちが登場する。また、勢いのあるジョホールから落ちぶれつつあるマラッカの、海洋をベースとする都市の描きぶりもいい。ジョホールでは少しだけ散歩したことがあり、懐かしく思い出す。著者による自作解説が「滝沢志郎|note」に書かれている。 続けて、林家彦三『汀日記 若手はなしかの思索ノート』を読み始める。1990年生まれの、2020年に二つ目に昇進した若い落語家によるエッセイ集。文芸を志していたそうで、いまどき珍しい感じの古風かつ端正な文体。「K市」と呼称される「郊外」(埼玉県川口市だろう)に住みながら、細やかな思いをしたためる(と表現するのがふさわしかろう)その姿は、ご本人のnoteなどで見ると華奢な方で、ちょっとイメージと違ったという感じもする。 昼過ぎから雨が降り出して、本を読んでいる間にどんどん酷くなっていくにつれ、左後頭部から首にかけてが重く、痛んでくるので、しばらく眠る。起きるとすっかり暗くなっている。まだ少し雨が降っているが、もう止んでいくばかりとの予報だったので外に出る。お茶しながら、安田登『NHK 100分 de 名著『太平記』』を読む。安田登氏の解説は、わかりやすく、独自の読みも提示してくれるのがいいというのもあるが、なんといってもやはり能とのからみを伝えてくれることで、『太平記』後半の霊などが出てくる展開と、観阿弥・世阿弥父子による能の大成との関係は、確かに時代の流れという気がする。 アニメ「平家物語」の6話から9話までを観る。『平家物語』の世界を手堅く、簡潔にまとめているのではあるが、なかなか夢中になって観るという感じにはならない。また、大胆に展開を進める箇所も多く、物語をまったく知らない人が観ると、わけがわからなくなるんじゃないかという気もする。でもまあ、それはしかたないか。 今日は体調思わしくなく、ひたすらだらだらする1日だったなあ。もうちょっとやりたいこともあったのだが。明日には回復するだろうので、しかたない。
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