ジェンダーアイデンティティ
LGBT 理解増進法では、『自己の属する性別についての認識に関するその同一性の有無又は程度に係る意識』 と定義されている 心理学の性の発達理論・社会認知的アプローチにおいて、ジェンダー発達の総説の大半の先行研究では、認知発達理論 (Kohlberg, 1966) とジェンダースキーマ理論 (Martin & Halverson, 1981) に倣って、生物学的性別の自己認識をジェンダーアイデンティティとして捉えてきた (e.g. Bussey, 2011) このジェンダーアイデンティティの概念化の前提には,ジェンダーアイデンティティと生物学的性別を等置する構造がある 生物学的性別の自己認識をジェンダーアイデンティティとして捉えてきたということ (Diamond et al., 2011) 最新の脳科学では、分界条床核という部分が性自認の中枢であると考えられるようになっている 「性自認というのは 4、5 歳から明確に芽生えてくるんですね。 子どもの主張に合わせて、どんな環境を提供するか考えることが大事ではないか」 (明和政子京都大学教授) 精神心理的な心の性は、出生前に起こっている脳の性分化の結果としてすでに男女のどちらかに分化している可能性が高いと考えられている 従来、性自認について、ジョン・ホプキンス大学の心理学者であるマネーが 1960 年代に提唱した 「ジェンダー・アイデンティティはもっぱら養育の影響により決まる」 という理論が広く受け入れられてきた しかし、乳児期に手術事故で陰茎を失った男児が、精巣切除後に女児として養育されたものの、性自認が男性であったために再び男性にもどったケース (ブレンダ症例として知られる) により、マネーの理論は揺らいだ 参考文献