幾何分布
『確率統計入門:モデル化からその解析へ』.icon
p25
ログイン状態のときにランダムにアイテムが送られるゲームで、
(アイテムが贈られる=当たる、とすると)
1時間以内に当たる確率は1/2と言われている。
少なくとも1つのアイテムが当たる確率を9/10以上にするためにはどれだけの時間が必要か?
「ランダムに当たる」を次のように解釈する。
時間を長さ1秒の区間に分けるとき、
各区間に当たる確率は常にpで、
当たるかどうかは区間ごとに独立に定まり、
一つの区間内で2回以上当たることはない。
pは0<p<1を満たす実数
1時間=3600秒以内に当たる確率が1/2であることから、pを求めることができる。
そのpに対して、当たる確率が9/10以上となる時間を求めて、近似的な解答とする。
1秒目で初めて当たる確率はp
2秒目で初めて当たる確率は(1-p)p
同様に考えて、k<=1を満たす自然数の定数kに対して、k秒目で初めて当たる確率は(1-p)^(k-1)pである。
1時間以内に当たるという事象は、これらの事象の和
これらはすべて排反であるから、
1時間以内に当たる確率は、これらの確率の和で
$ \sum_{k=1}^{3600}(1-p)^{k-1}p=p\cdot\frac{1-(1-p)^{3600}}{1-(1-p)}
初項p公比(1-p)項数3600、0<p<1から
$ =1-(1-p)^{3600}
問題より、$ 1-(1-p)^{3600}=\frac{1}2
$ (1-p)^{3600}=\frac{1}2
$ (1-p)^{3600}=\frac{1}2
$ 1-p=\frac{1}2^{1/3600}
両辺の3600乗根を取る
$ p=1-\frac{1}2^{1/3600}
$ \approx 0.0001925223
また、x時間以内に当たる確率は
$ \sum_{k=1}^{3600x}(1-p)^{k-1}p=1-(1-p)^{3600x}=1-2^{-x}
(1-p)=(1/2)^(1/3600)より、(1-p)^3600x =( 2^(-1/3600))^3600x=2^(-x)
であり、これが9/10以上であることから、
$ 1-2^{-x}\geq \frac{9}{10}が成り立つ。
この不等式を解いて、
$ 2^{-x}\leq \frac{1}{10}
両辺自然対数(常用対数のほうが良さそうだ)を取って
$ \log2^{-x}\leq \log10^{-1}
$ -x\log2\leq -\log10
$ x\log2\geq \log10
$ x\geq \frac{\log10}{\log2}\approx 3.321928
よって3.3時間待てば良い。
$ P(Z=z)=(1-p)^{z-1}p\quad(z=1, 2, 3,\dots)
Zを確率変数(random variable)
zは実現値(realization)、または標本(sample)
pはパラメータ(parameter)
このZが従う分布を、パラメータpの幾何分布という。 Geo(p)と表す。
Zがこの分布に従うことを$ Z\sim \mathrm{Geo}(p)と表す。
$ f(z)=P(Z=z)として定義される関数fを、確率質量関数という。 幾何分布の確率質量関数は$ f(z)=(1-p)^{z-1}p\quad(z=1, 2, 3,\dots)
サイコロの出目が従う確率質量関数は$ f(z)=\frac{1}{6}\quad(z=1,2,3,4,5,6)
参考