神話の機能
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清水高志.icon ジョルジュ・デュメジルという神話学者が、神話には三つの機能があるということを言っていて、その三つ目が生産と経済、二つ目が暴力と戦争、そして、第一のものが神聖機能だとしているんです。インド、ヨーロッパ語族の神々(追記:インド=ヨーロッパ神話体系)は、だいたいがこの三層に分かれています。たとえばジュピターが第一機能、マルスが第二機能、クィリヌスが第三機能、といった感じです。さらにインドではその三層が社会制度にもなっていて、それがカースト制なんですよね。先ほども述べたように、これまでは生産の局面を極限まで拡張する、オブジェモンド的都市国家の世界観で突き進んできたわけだけど、これは拡張してマクロになればなるほど、逆にひっくり返った時に全滅してしまうことになる。こうした全滅を、人類はすでに何度も見てきたと思うんです。インドの神話じたいがそうなっています。神々や英雄が勝しく生まれすぎてしまうと、大地がその重さに耐えかね、彼ら同士が滅ぼし合うという展開になり、結局、全員が滅んでしまう。「マハーバーソタ」のような叙事詩は、まさにそういう全滅戦争が主題として描かれています。(p195-196) 西郷隆盛良いことを言ってる。こういう人が今いたらな。「政の大体は、文を興し、武を振い、農を励ますの三つにあり」デュメジルの三機能そのまんまだな。笑 https://gyazo.com/2287f55b03a576385ca88ce9d09b7a29https://gyazo.com/51e3f2ed4cc8511c18f417d03cd12e4d
藤田東湖曰く、「小人ほど才芸があって便利なものだから、使ってやらないといけない。しかしだからと言って長官に据え重職を授ければ、かならず邦家を覆してしまうから、決して上には立てられないものだ」この感覚、真っ当だよなぁ。
インターネット的なものの解毒には西郷だな。