源氏物語のオマージュ
まひろが逃げた小鳥を追いかけて道長と出会う
小鳥が画面に映った瞬間から逃げるだろうと思ってたよ!
「若紫」帖における若紫と光る君の出会いを踏まえている
まあ若紫は小鳥を追いかけてはいないんだけど
「雀の子をおつきの童女が逃がしてしまった」と泣き腫らした顔で祖母に訴える若紫
「雀の子を犬君が逃がしつる。伏籠にこめたりつるものを」
と、それを覗き見する光る君
光る君が一方的に覗き見しているのであって、若紫の方はそれを知らない
オマージュというほどでもないが
「夕顔」帖で、夕顔の家で朝を迎えたとき、近所がうるさくて夕顔が恥ずかしそうにしているとかいった記述があった気がする
夕顔を題材にした和歌を代作するまひろ
これは「夕顔」帖に出てくる歌そのまま
初見では見て取れなかったけど、人様の指摘を見て確認した
……だとすると文脈がおかしくない?
「あなたはひょっとして『あの方』ではないですか?」という歌に、「本当に『あの方』かどうか近づいて確かめてごらん」と返す歌だもの
返事の方をいきなり贈っても意味がわからんのでは
これもオマージュかというと微妙ではあるが
事実だし
源氏物語において、光る君の父帝は、藤壺を中宮に立てた
弘徽殿女御ではなかった
最初に入内した女御
第一皇子にして東宮の生母
帝も後ろめたかったのか、東宮が即位した暁には、その生母として皇太后になるはずだから、と慰めている
まあドラマの円融天皇は詮子を慰めてはいなかった
栄花物語に似たような表現があったので、源氏物語を持ち出すまでもなくそちらがベースだったかもしれない 遵子立后に当たって、円融天皇が詮子を指して「かならずの后なり」と言っている
公任が恋文の山を見せるシーン
「帚木」帖の「雨夜の品定め」と呼ばれる場面を思わせる
宿直の徒然に、光る君と一緒にいる男性陣が、過去に付き合あった女性のことを話したり、どういう女性は駄目だのどういう女性がいいだのと批評したりする場面
光る君は途中で眠ったふりをしていたりして、基本的に聞き役
まひろと道長の密会のために、直秀が六条の廃屋を見繕った
「夕顔」帖で光る君が恋人・夕顔と共に過ごす「某院」を連想する
荒れていて物の怪が出た
夕顔は五条に住んでおり、某院はその近くにあった
一方、六条にも別の恋人・六条御息所が住んでいる
某院に出た物の怪は、六条御息所の生霊と解釈されることもあった