セルフクーリング液体クーラー
https://gyazo.com/f326f51adb9f89e20aba7b38e0adb516
「液体クーラーはただ中身の液体の熱を同じだけ外に撒くから、何かしら他に冷却機構が要る…」
https://gyazo.com/5ba0b7804cb1567dba5ef1f04bbdbd38
そんなふうに考えていた時期が私にもあった
森林バイオームの初期で手に入る素材のみで出来ます
https://gyazo.com/2daf248266f963bcf3d270402e5d017fhttps://gyazo.com/9a50c18fc9a611581bf180825b4c4da8
エタノールは液体と気体で比熱容量が違う
要は、「エタノールは気体の方が冷えやすくなる→液体に戻りやすくなる」と、ここでは覚えておけば良い
table:エタノールの相の違いによる熱性能
熱伝導率 比熱容量 沸点/凝結点
液体 0.171 2.46 78.35
気体 0.167 2.148 78.35
「沸騰すると持っている熱量が減る」"気化熱めいたモノ"を持っているONIの中で珍しい物質である
正確には気化熱ではない
実際には、79℃を超えても沸騰しなかったり、77℃を下回っても液化しない。少し温度に差がある。
けど、これを利用すると、こういう予測が立てられる
「Q. 沸騰して液化を繰り返すと熱量の結果はどうなるか」
「70℃のエタノール200kgを80℃にして蒸発させるのに必要な熱量は4920kDTU」
$ 2.46 \times (80 - 70) \times 200 = 4920
「80℃のエタノールガス200kgを70℃に冷やして液化させるのに必要な熱量は-4296kDTU」
$ 2.148 \times \times (70 - 80) \times 200 = -4,296
「エタノールが液化したものをまた蒸発させる」過程で"足りない" 熱量は -624kDTU
$ 4296 - 4920 = -624
その蒸発させる為の熱として、液体クーラーで水や汚染水の熱を取り出した場合は 528kDTU/s
$ 528 - 624 = -96
つまり、適量のエタノールのプールで液体クーラーを回すと、水や汚染水の熱交換分を上回る熱破壊ができてしまう あくまで理論値で、実際に200kgのエタノールが一気に沸騰することは無いし、その逆も起きない
しかし、仕組み的に液体クーラーを自分自身で冷やせることが出来ると仮設立てが出来る
「できました」
https://gyazo.com/0a599d8f74a85047507cbbfbd9d49e35
https://gyazo.com/8e377234c6525b92d39b4302bbaf1c27
https://gyazo.com/8b2be965713743dd62dfcaeaf87891ae
こんな構造でデモをする
右の部屋を仮に「めっちゃ熱くなってしまったコロニー(100℃)」として、それを汚染水で冷やす
液体クーラーがある部屋は真空状態にして、エタノールを床に張る
気化したエタノールを冷やす為のプールをその上に作って、水を溜める
プールの床を森林バイオームで手に入りやすい、敢えて難加熱性の火成岩のタイルで仕切る プールの中の水と、エタノールの液化空間が効率的に熱を伝え合うように 熱交換プレートの特性を使う この熱交換プレートが今回のキモ
仕組み
https://gyazo.com/ab2c6fb5ad61c1b43b8cf248c40cbb6d
エタノールボイラー天井の熱交換プレートがその周囲をほぼ真空にするので、結果として上の保冷プールが一方的に冷えやすい構造になっている
ちゃんと熱破壊できてる
https://gyazo.com/cf78d8102b765632b91e3339b23292ce
上の、エタノールを液化させるプールの水もちゃんと元の温度より冷えるようになった
液化して落ちてくるエタノールの温度を測ったら55℃ぐらいになってた
上でやってた試算よりも強力な熱破壊が起きている模様
予測よりも効果が大きいのは2020年1月時点で残っていた「凝結過剰冷却バグ」も影響している
https://www.youtube.com/watch?v=907Fgud_AX8
これが出来るのはアルミニウムの熱伝導のおかげ
エタノールは熱伝導率が著しく低い、液体の断熱材のような性質を持つ
液体クーラーがオーバーヒートせずに熱を伝えられるのは、熱伝導率が金属鉱石で1番高いアルミニウム鉱石ならではの特性だったりする
「要る?これ」「金アマルガムが無い星とか、オアシッセとか」
ヘドロバイオームがそもそも無いマップがある→ 「金アマルガムが宇宙行くまで無理」
ヘドロバイオームはあるけど、初期バイオームが70℃の砂漠に覆われた高難易度惑星とかある
蒸気タービンや鋼鉄の解禁を待たずに、恒久的に使える冷却システムがエタノールとアルミニウム鉱石で作れるのは大きい
もちろん、タービンが使えるようになったらそっちで熱回収するほうが良い。
https://gyazo.com/58e8bf6df31e576d4b45b2b74e6466f9https://gyazo.com/af183ffbca1b53bcc46318db3a0a315dhttps://gyazo.com/9bea497305b05dfa46d5cf5bcb09e4cehttps://gyazo.com/7bc2e30bbb9bd00049c3e6b58ecc4681
んで、必要な量を超えたらそれは石油発電機で燃料にすればよい ただ、石油発電機が満足に動き続けるには自生のアーバーツリーは28本ほど要る
余剰電力はこの時 3000-960 = 2040W
→ ピップ様は発電に必要な燃料も冷却剤も間接的に増やしてくれる もう「ピップ様」だ。呼び捨てしちゃいかん‥‥
動画による解説
https://www.youtube.com/watch?v=UMTAf_iA1zQ
今回作ったデモは動画のものよりも熱破壊効率を上げている