独学における良い問いの条件は「その問いの答えを本気で知りたいか?」であり、「イシュー」ほどの厳格さはいらない
この学習法を深めるために、「良い問いとは何か?」ということを考えてみましょう。
独学において良い問いの条件は、ズバリ一言。
「その問いの答えを本気で知りたいか?」ということです。
それさえ満たすことができれば、それは独学においては合格です。
私にとっての独学における問いの例をランダムに羅列してみましょう。
・ルネサンス時代にヨーロッパに生きていたら、どんな思考モデルを持っていただろうか?
・情報の消費スピードが速まる中で、スローな熟考型の社会を作るためには何をしたら良いか?
・私が死んだ後、世界は存在するのか?
お気づきの通り、これらはビジネスや研究で立てる問い(=イシュー)とは異なります。
イシューは、こんな緩くぼんやりした問いの形のままでは許されません。
たとえば、問いに含まれている言葉をもっと具体化させながら、「その問いに答えることに社会的意義はあるか」「その問いは世の中にとって新しいか」「その問いに答えを出すことは可能か」といった条件は最低限満たす必要があるでしょう。
イシューがゴールだとしたら、独学における良い問いは、スタートとして対比させられるのだろう。
スタートは、《その問いの答えを本気で知りたいか?》という自分の好奇心によって決まる。
しかし一方で、「自分の好奇心」というものが案外、「自分から遠い」ということが起きがち。
だから本書ではこのあとに、「自分の好奇心から引き出される問いがない」という状態に答えようとする。
ゴールは明確に決まっていないとゴールできないのに対して、スタートは「どこであってもスタートは切れる」から、厳格さを必要としない。
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