クレメンテ・デ・アスコイティア
アスコイティア一族。ヘロニモ・デ・アスコイティアの叔父で僧侶。
僧侶というよりは政治家気質の人物で、毎金曜日には有名人を招いて魚介類中心の料理を供していた。
晩年をエンカルナシオン修道院で半ば監禁されるようにして過ごし、シスター・ベニータやムディートが食事や下の世話をしていた。錯乱のすえ、素裸で礼拝堂に乱入したが転倒して頭を打ち、二日後に死亡した。
死後も老婆たちのあいだでは、その亡霊の存在がまことしやかに語られており、老婆たちの祈りが神に通じるたびに裸の老人は衣服を取り戻していくという。祈りの功徳か、現在では靴下とシャツだけを身につけたすがたであらわれるらしい。
登場人物