GTDとOmniFocus
「望んでいる結果」を「プロジェクト」と呼ぶことにしている。(中略)プロジェクトそのものを実行することはできない。実行できるのは、プロジェクトを達成するためにとるべき具体的な行動の一つひとつである。
同上 p.190
行動ステップは、次にとるべき物理的な行動でなければならない
同上 p.219
やるべきことや実現したいこと思っていることで、複数の行動ステップが必要なものは「プロジェクト」としてリストにまとめていこう。
この「プロジェクト」としてリストを文字どおりプロジェクト名の羅列と捉えるか、1つのプロジェクトに対するアクションを含めた羅列と捉えるか、がややこしくしている気がします。
前者
プロジェクトリスト
年賀状を出す
大掃除をする
後者
大掃除をする
窓拭きをする
バルコニーを水洗いする
そしておそらくは前者の解釈が正しいのではないか、ということです。
同上 p.220
プロジェクトリストは日々の仕事において頻繁にチェックすることもない、あなたの注意は通常、「カレンダー」や「次にとるべき行動」にある具体的な行動リマインダーと、急に降りかかってくるタスクに向けられることになる。
以上からデビッド・アレンさんは、あくまでプロジェクトを望んでいる結果と定義し、物理的な行動ステップである(次にとるべき)アクションとは分けて考えているようです。
逆に言えば、物理的な行動ステップである(次にとるべき)アクションの集合体が、少し上の視点から眺めた「望んでいる結果」であるプロジェクトである、と。
再びになりますが、GTDのフロー図でいうプロジェクトリストは文字通りプロジェクトのリストであり、プロジェクト内行動であるアクションはネクストアクションに含まれるような気がします。(もちろん個人的な解釈としてですが)
例
プロジェクトリスト
年賀状を出す
大掃除をする
ネクストアクションリスト
年賀ハガキを買う枚数を決める
窓拭きをする
バルコニーを水洗いする
ネクストアクションに含まれないもの
年賀ハガキを買う(順次進行プロジェクトであり、買う枚数が決まらないと買えないから)
余った年賀ハガキを交換する(ここでは例として、いつかやる/多分やるリストに含まれるから)
ただ、これをOmniFocus(ほかのタスク管理ツールも含めて?)で行うと(プロジェクトの場所に「次にとるべき1アクション」というプロジェクトがあってここに次にやるべき行動だけを移す状態だと)プロジェクト内のアクションがプロジェクトに対して適切かどうかを判断しにくくなる(プロジェクトと切り離されてアクションが存在する)と思います。
そこで
GTDでいう所のプロジェクトリストは、OmniFocusでいう所のプロジェクト画面のサイドバーにあたるという理解。
OmniFocusでいうプロジェクト内のアクションが含まれるページ(メインアウトライン)はGTDにはない、OmniFocusとGTDの橋渡し的な場所であるとの仮説。
OmniFocusで、私の場合、プロジェクトの場所に「次にとるべき1アクション」というプロジェクトがあることがGTDとしてそぐわない。
ただし、この位置に存在することでどのプロジェクトにも属さない1つのアクションであるものを振り分けることができる。
では、OmniFocus上での次にやるべき行動リスト(ネクストアクションリスト)はどこにいってしまうのか
タグ(コンテキスト)はどうか
いいえ、ここは、次にとるべき行動のカテゴリー(例:@電話、@パソコンなど)が格納される場所です。
そうすると、タグの画面全体こそが「次にやるべき行動リスト」ではないのでしょうか。
タグを付けられるのは、全て「次にやるべき行動」に対してのみという理解。
例
タグ画面(次にやるべき行動リスト(ネクストアクションリスト))
年賀ハガキを買う枚数を決める@書斎
窓拭きをする@窓
バルコニーを水洗いする@バルコニー
2019/2/26追記
玄武.icon実際には、OminiFocusでは、タグの画面全体には「タグなし」が表示されてしまうので、あえて「次にとるべき行動」タグを付けたものだけを表示させるパースペクティブをネクストアクションリストとします。
その「次にとるべき行動」タグの下位構造にカテゴリー(例:@電話、@パソコンなど)を割り振ります。
上記のように、GTDでは行動のリマインダーを状況ごとに整理することを謳っていますが、OmniFocusでそれをやるとパースペクティブの画面が煩雑になるので、やろうとはしたのですが実際の運用に至るところまではやっておりません。
いずれにしろ、GTDに忠実になるあまり使い勝手が悪くなっては元も子もないので、それこそtakahrtさんがおっしゃる通りユーザーにとって仕事がちゃんとできれば良い部分なのかもしれません。
takahrt.icon なるほどなー。
確かに「プロジェクトリストとはプロジェクト名だけのリストである」「属するアクションを親子関係のように内包してはいない」前提のほうが本の中では理屈が通ります
そしてアナログ道具でGTDを遂行するなら、それはそんなに変な事ではありません
例えば
プロジェクトリスト→レポート用紙
属するアクション→情報カード1枚につき1案件
ネクストアクション→やると決めたカードを抜いて輪ゴムでとめてデスクの上に置く
実は半年ほど前からオムニフォーカス以外のタスク管理システムで「プロジェクト名称+進捗状況:未着手or進行中or完了」+「個々のアクションはOFにて管理」をしていました。なぜそのように二重化したか?
その理由のひとつとして、雑然としたタスクをまるごと含むOFの画面ひとつでは、高度モデルの高い位置のレビューがやりにくかったからです
経験から語ると、OFの親子関係でごちゃごちゃしたプロジェクト画面とは別に、シンプルな「プロジェクト:名称羅列」を見る事はおすすめです。
それを見ながらプロジェクトの進度を考えるだけでなく「行きたい場所・会いたい人・読みたい本・見たい映画・聴きたい音楽・導入したい機材」などに思いを向けるのです。これは本当におすすめです。
別のツールを使わなくても、MacOFで折り畳んだプロジェクト画面をキャプチャーして、プリンター出力すればすぐ作れるかも