SoM2-2022S-3
目標
3.砂質土のせん断強度(2)  非排水せん断強度と強度定数の求め方を説明できるようになる。
内容
from SoM2-2022S-2
等方圧密排水三軸圧縮試験
三軸圧縮試験
飽和砂地盤中の土要素の応力状態を人工的に再現する
不飽和土で実験する装置もあるが、sactionの取り扱いが難しいらしいtakker.icon
実験手順
1. 何も荷重がかかっていない状態(等方圧密状態)を作る
模式図
https://kakeru.app/a65eae7e0901837fa44739475357250a https://i.kakeru.app/a65eae7e0901837fa44739475357250a.svg
全応力:等方的にセル圧$ \sigma_3をかけて再現
実際の装置では、空気で水面に荷重をかけて、全応力を再現する
静水圧: 底部からポーラスストーン経由で間隙水圧$ u_wをかける
よく背圧と呼ぶ
底面は反作用力がかかっているから、特に力をかけていない
側面は拘束がないので、双方から力をかける必要がある
これにより、供試体に有効拘束圧$ \sigma_3'=\sigma_3-u_wがかかった状態を再現できる
実際の実験は結構難しいらしいtakker.icon
ゴム膜傷つけて穴を開けてしまうと、セル圧のかかった水が侵入しておしまいになる
2. 軸圧縮力$ F_vをかけて、 排水圧縮試験を行う
https://kakeru.app/45ba17cad618a1f2e44b471ab4103177 https://i.kakeru.app/45ba17cad618a1f2e44b471ab4103177.svg
ポーラスストーンから水が出ていくことで、排水状態を再現している
供試体が破壊(降伏)するまで軸圧縮力を増やし、その時の軸圧縮力から各種強度を求める
求める値
$ \sigma_{1f}'=\sigma_3+\Delta\sigma-u_w
$ \sigma_{3f}'=\sigma_3-u_w
$ \Delta\sigma:=\frac{F_v}{A}
軸圧縮応力の増分
$ Aは供試体の断面積
$ \bullet_fは強度を表す
破壊failureの頭文字
等方圧密排水三軸圧縮試験から、土の剪断強度と土の強度定数を求める
排水三軸圧縮状態で求めた応力成分は、有効応力全応力共に主値を表しているので、簡単にMohr円を描画できる
https://kakeru.app/935ccaa2fcd5b1009233d5dc997eef21 https://i.kakeru.app/935ccaa2fcd5b1009233d5dc997eef21.svg
圧縮試験なので、常に$ \sigma_{3f}'>0だとしていい
Mohr-Coulombの破壊規準線は、Mohr平面上でMohrの有効応力円に接する
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土の強度定数を求める
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$ \sigma_{-f}'を終局有効応力tensorの偏差tensorの垂直成分、$ \sigma_{+f}'を終局有効応力tensorの等方成分とする
$ \sigma_{-f}':=\frac12(\sigma_{3f}'-\sigma_{1f}')=2\Delta\sigma
$ \sigma_{+f}':=\frac12(\sigma_{3f}'+\sigma_{1f}')
図より、$ \sigma_{-f}'=\left(\frac{c'}{\tan\phi'}+\sigma_{+f}'\right)\sin\phi'が成立する
これ内部摩擦角(剪断抵抗角)$ \phi'を求めるの面倒そうだなtakker.icon
ちなみに、内部摩擦角は一般にmobilize角と呼ばれる
といっても『連続体の力学序説』でしか見たことない用語だが……
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