なめらか
なめらか
なめらかとかしなやかといったお題目で有権者を籠絡し(=だまし)、いまわずかに有権者が下している選択の責任――つまりトレードオフを自分なりに考えること――を手放させようとするものだ。それはいまの粗雑さがもつ、社会全体に責任を分担させるという機能を殺してしまう
ローレンス・レッシグは、自由や平等、プライバシーの根拠として、法やアーキテクチャなど各種の仕組みの不完全性を挙げた。鈴木の提案する仕組みは、現在の仕組みにある不完全性をなくすためのもので、それ自体としては見事な一貫性を持つ。だが不完全性に依存していた多くの価値観――それもかなり重要なもの――は、否定されるか縮小されざるを得ない