安全文化
国際原子力機関(IAEA)による安全文化の定義
「安全にかかわる諸問題に対して 最優先で臨み、その重要性に応じた 注意や気配りを払うという組織や関係者 個人の態度や特性の集合体」
組織が共有すべき 暗黙の 作業モラルや組織的なモチベーション、熟練技能、等の総体である。
広義の安全文化は、価値観、倫理観、等の観念的な基層文化に基づき、労働観、組織観、道徳観、等として表出する 表彰文化の一形態とも定義できる
個人と企業が安全を最優先とする組織文化のこと
利益追求の企業においても、安全性追求を優先して事業に向かうという風土・慣習を「安全文化」という。
トップの見識が安全最優先でないと組織全体がヒューマンエラーを起こしやすい。
「組織事故」という本を書いたイギリスの心理学者ジェームズ・リーズンによると、組織がよき安全文化を獲得するために、4つの要素を「エンジニアリング」しなければならないと言う。
安全文化とは、「情報に基づく文化」(知ることのできる文化)であり、下記の4つの文化から構成される。
報告する文化(reporting culture)
正義の文化(just culture)
柔軟な文化(flexible culture)
学習する文化(learning culture)
氏はこんなことも言っている。
「生産性向上へ向けての努力の結果は、利益の増大、損失の減少などの明らかな結果としてすぐ見える。だから生産性向上への努力は進めやすい。しかし安全性向上の結果は数値的には見えず、ただこれまでと変わらず何も悪い結果が起こらなかったという事実によってしか確認されない。そのため安全性維持向上のため の努力はどうしても継続が困難になる。」
セーフティーカルチャー(safety culture)
チェリノブイリ原発事故