世界をわが手に
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フィリップ・K・ディック作/大森望訳
ハヤカワ文庫SF・短篇集『トータル・リコール』収録
https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0000011863/
概要
ディックの作品の中でも一際美しい作品。
おすすめポイント
不安と美しさ、表裏一体の傑作。
ディック短篇の中で、一番のお気に入りです。
ディックの魅力といえば、世界に対する不安、そして現実が音を立てて崩壊していく”ディック感覚”。このふたつが組み合わさり、不安を美しさに替えてしまったのがこの作品です。
ディック作品では、やはり派手な展開を見せる作品が人気を集めがちですが、この作品はその静かさゆえに、ディックの不安感をより一層深いところまで描き出しているのではないか。読み直すたびに、そう考えます。
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