ベーシック生成文法
https://www.hituzi.co.jp/books/426.html
https://gyazo.com/da27885167a10abf5f9ee1b4ee4e88c8
目次
第1章 ことばに対する考え方:科学的な方法とは
1.1 「ことば」って何?
1.2 文法を知るためには何を見ればよいのか?
自然言語のことばの規則(文法)はいわばコンピューターのプログラムのようなもの
頭の中の文法がどんなものであるか解明するには「観察・分析」が必要
分析する際の基本単位は文(sentence)である
生成文法のデータ収集としてよく使われるのは内省(introspection)
サンプルとなる文を文法に照らし合わせて容認するかしないかを判断する方法
成立するかしないかを確かめる
自然言語では順番を入れ替えても意味としては容認されるものもあれば容認されないものもある
ここでいう容認は正しいか正しくないか
型があるプログラミング言語はこういうチェックを普通にやってくれて素晴らしいなrkasu.icon
第2章 ことばの獲得の不思議:合理主義と経験主義
2.1 あまり気がつかないことばの不思議な側面
チンパンジーと人間では体に備わっているものがほぼ同じ1.23%ぐらいしか違わないそう(ソースは見つけられず)
生成文法では人間の理性によって成り立っているという合理主義の考え方がある
対比として経験から学ぶ経験主義がある
2.2 ことばの獲得の秘密
子ども言語習得
第一語ステージ
1つの単語
12ヶ月ごろまで
第二語ステージ
2つの単語の組み合わせ
18ヶ月から24ヶ月
30ヶ月すぎるといきなり複雑なことばを覚える
算数とかは教えないと理解しないのになぜか?
臨界期仮説(臨界期)
刺激を与えると言語になり発話される
しかしその発話された文章は不完全なものもある
それを学習して修正することをこどもは意識的にはしない
第3章 普遍文法って何?
3.1 頭の中にある文法とはどのようなものなのか?
人間の頭の中にあるまだ発話前の状態の言語を普遍文法とよぶ
ゆる言語学ラジオ的にレンジでチンする前の状態
生成文法ではこの普遍文法のメカニズムを解明することである
ここ重要rkasu.icon
普遍文法は原理と変数を足したものである
原理は枠組み、固定的なもの、変数は可変的なもの
フロントエンド的にいうと原理はNext.jsとかのフレームワークで変数は周辺ライブラリみたいな感じか?
3.2 どのような変数があるのか?
日本語と英語で違いを見つける
英語だとSVO、日本語だとSOV
Whの例文を書くと
What did Mary eat?の場合日本語だとどこにWhを適用して非文法にならない
英語だと必ず最初にくる
主語の省略
空主語の変数
第4章 ことばの部品:語彙範疇と機能範疇
4.1 大きく分けて二つあることばの部品
語と語を組み合わせることは統語(Syntax)とよぶ
4.2 語彙範疇
文の中で実説的な意味があるもの
「明日」「ホテル」「泊まる」のようなもの
つまり動詞、名刺、形容詞
その語がどのクラスに属するか判定するために
形態的尺度
語の活用形で判断されるもの
分布的尺度
文中の特定の位置に現れるかどうかで語のカテゴリーを判断する方法
がある
語彙範疇は新しい語が次々生まれやすい
4.3 機能範疇
実質的ではないもの
「は」「に」「る」みたいなもの
前置詞、後置詞、決定詞、代名詞、助動詞、時制辞
実績的でないといっても文法的にいえばかなり重要なものを指す
英語と日本語で文中の表現が異なることがある
機能範疇はあまり新しいものは生まれない
第5章 文法の核心:統語構造
5.1 単語を組み合わせて作る単位としての構成素
生成文法では語と語がまとまっている単位を構成素(constituent)と呼ぶ
この構成素がどのようになっているか調べるのに樹形図を書く
例)
A:メアリーは非常に高価なネックレスを買ったそうだ
B:なぜ、メアリーがそんなネックレスを買ったの?
A:なんでも、メアリーはそれを衝動買いしてしまったので後で公開したそうだ
樹形図にすると以下
https://gyazo.com/9665e5b14213bafe89b666f9f5f6d5c8
その後それぞれの単位にラベルをつける
非常に:副詞Adv(Adverb)
高価な:形容詞A(Adjective)
上記のnodeはAPとなる
APは形容詞句AP(Adjective Phrase)
ネックレスは名詞N(Noun)
全体としては名詞句になるのでNP(Noun Phrase)
https://gyazo.com/cbfed4f206d619bfad282ab0980da0cf
説明みればわかるけど実際自分でやろうとする自身ないなrkasu.icon
5.2 文の組み立て
樹形図中にこれ以上分析できないときは△記号を使う
樹形図以外だとカギカッコを使って構成素を表す方法もある
第6章 構造の一般化:Xバー理論
Xバー理論ここで出てきたよ。。
実際まだしっかり理解できていない
6.1 語順の制約
英語だとSVO、日本語だとSOVになる関係は鏡像の関係となる
入れ替わるのが鏡の写しのように見えることからこう呼ばれる
この関係は主要部(head)と補部(complement)の関係であり要素の並び替えはどんな句でもすべて同じ規則によって作り出される
6.2 句の中の役割分担
等位接続ってなんだ?
語と語、句と句、節と節を繋ぐとき使われる接続詞
for、and、nor、but、or、yet、soなどがこれにあたる
指定部、付加部、補部の位置関係が英語と日本語で樹形図の形は逆になる
しかし構造は一緒
このことをXバー理論とよぶ
第7章 文の構造を考え直す
7.1 Xバーの鋳型に当てはまる文構構造
生成文法では原則として句は主要部が投射して作られるという原則がある
樹形図を書く際に階層構造としてつくっていくことになるが構成素の作り方は常に二股に分かれると考えられている
二股分かれの原則
ふたまたニョキニョキじゃん!
7.2 普段は見えない構造
第8章 意味役割の果たす役割
8.1 文の基本的な意味は何によって決まるのか?
a.XがYを泣く
b.Xが泣く
c. 先生がZ-る
このような文の場合aは非文法である
bはなんだかわからないけど文法的にはただしい
cは非文法
動詞の性質によって名詞句の出現の可能性が変化する
動詞が文の形を決める情報を持っていると考える
働く、走るみたいな主語はひとまとりにして動作主と呼ぶことがある
この動作主は名詞句一つに対して一つだけ与えることができる
8.2 意味役割の種類
第9章 能動と受動:格というものの存在意義
9.1 根底でつながっている受動文と能動文
受動文は能動文と基本同じ構造から作られる
9.2 英語の受動文
名詞句移動(NP)
この名詞句の移動は恪(Case)によって動機つけされる
主語は主恪
目的語は対恪
名詞句の移動は能動文でも受動文でも木底後の位置にしか与えることができない
意味役割付与の均一性仮説
9.3 日本語の受動文
第10章 名詞らしくない名詞:数量詞と代名詞
10.1 数量を指定する代名詞
aだれかがだれもを愛している
bだれもをだれかが愛している
だれか>だれもとだれも>だれかの両方の解釈ができてしまいそう
数量詞の解釈は生成文法では構造的に決まっている
左側にある方構造的に高い位置にあれば作用域が広くなると考える
このときbの文章は「だれかが」が左側に実際には移動していないが移動がおこっている
10.2 外から指示を割り当てられる代名詞
代名詞類や照応詞の文中での制限を扱う
10.3 文法の構成
移動を介して様々な構造が派生される
レキシコンと呼ばれる箇所から語を取り出す
D-構造
術後と項の間の意味関係が規定される
S-構造
表面の形に近い構造
論理構造
実際に発話される形では現れない統語のレベル
音韻構造
第11章 目に見えない主語:コントロールと上昇
11.1 目に見えない主語とは?
上昇動詞
埋め込み節であるto不定詞内にある動詞の意味上の主語を移動させる他イプの動詞
コントロール動詞
主節の主語にコントロールされることによって解明できる動詞はコントロール動詞
11.2 日本語の上昇とコントロール
11.3 文イディオム解釈
第12章 目的語のような主語
12.1 目的語を持つ自動詞
非能格動詞
主語が意図的に行為を行う自動詞
主語は通常、行為者(動作主/Agent)の意味役割を持つ
主語は典型的に意志を持ち、行為をコントロールできる
例:
走る(He ran.)
踊る(She danced.)
笑う(The children laughed.)
働く(They worked hard.)
泳ぐ(I swam.)
非対格動詞
主語が行為を意図的に行わない自動詞
主語は通常、対象(Theme)や経験者(Experiencer)の意味役割を持つ
主語は典型的に行為をコントロールできない
例:
落ちる(The glass fell.)
溶ける(The ice melted.)
到着する(The train arrived.)
死ぬ(The plant died.)
消える(The light disappeared.)
12.2 日本語の場合
第13章 主語の本当の出所
13.1 主語はどこからくるのか?
動詞句内主語仮説
普遍的な原理である
13.2 日本語にも当てはまる動詞句内主語仮説
日本語にも当てはまる
第14章 動く主要部
14.1 主要部移動って何?
notやhaveみたいなもの
14.2 日本語の主要部移動
do挿入に似たものが日本語にある
「も」「は」「さえ」
14.3 もう一つのタイプの主要部移動
第15章 文頭に現れる語:Wh疑問詞と題目の移動
15.1 英語のWh移動
15.2 日本語の題目の移動
#ひつじ書房 #読書 #読んだ本