絵とコトバ 三人展 安西水丸 佐藤晃一 若尾真一郎
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会期:2008.1.15 火 - 2.8 金
時間:11:00a.m.-7:00p.m. (水曜は8:30p.m.まで) 土曜・日曜休館 入場無料
本展では、イラストレーターの安西水丸氏、若尾真一郎氏、デザイナーの佐藤晃一氏が、それぞれ自作の「コトバ」に絵を描き下ろします。学生時代より親交の深い三氏ですが、初めての競演が実現する貴重な展覧会となります。
三人が繰り広げる「絵とコトバ」の世界をどうぞご堪能ください。
(下記は、代表作の紹介です。本展覧会での展示はありません。すべて新作の描きおろしとなります)
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村上春樹著「中国行きのスローボート」の装画、デザイン 1983年 <安西水丸>
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雑誌「リラックス」(マガジンハウス)のイラストレーション 2002年 <安西水丸>
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個展出品作品 1983年 <安西水丸>
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「ニュー・ミュージック・メディア」コンサートポスター 1974年 <佐藤晃一>
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「シャボン玉とんだ宇宙までとんだ」ミュージカルポスター 1989年 <佐藤晃一>
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「MANA SCREEN PRINTING CORPORATION」印刷会社ポスター 2003年 <佐藤晃一>
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「“拡大・KAKUDAI”展」展覧会ポスター 2000年 <若尾真一郎>
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「地球環境ポスターデザインフェア’97」ポスター1997年 <若尾真一郎>
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「ユリイカ-詩と批評 7月号」表紙イラストレーション 1998年 <若尾真一郎>
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1942年東京生まれ。イラストレーター。日本大学芸術学部美術学科造形コース卒業。電通、ニューヨークのデザインスタジオADAC、平凡社でADを務めた後、フリーに。朝日広告賞、毎日広告賞、1987年日本グラフィック展年間作家優秀賞、1988年キネマ旬報読者賞受賞。絵本、漫画、エッセイ、小説など著書多数。小説集に『アマリリス』(新潮社)、イラストエッセイ書に『美味しいか恋しいか』(光文社)、訳書に『真夏の航海』(トルーマン・カポーティ著/ランダムハウス講談社)、『ハリーズ・バー』(アリーゴ・チプリアーニ著/にじゅうに)ほか。東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS)、公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)、日本文藝作家協会、日本ペンクラブ会員、日本スノードーム協会会長、カレーライス協会会長。2014年3月19日逝去、享年71歳。
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グラフィックデザイナー。1944年群馬県高崎市生まれ。東京藝術大学工芸科ビジュアルデザイン専攻卒。資生堂宣伝部を経て'71年に独立。国内外での受賞多数。たのしく仕事をしている。AGI会員。多摩美術大学教授。
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1942年甲府市生まれ。'69年東京藝術大学美術学部工芸科ビジュアルデザイン修了。'75年第8回国際ユーモアアートビエンナーレ金賞(イタリア)。'87年日本グラフィック展年間作家賞。作品集『女または帰ろの歌』、『S氏の休日』、『THE BIG SHOW』、『GIGA』、『DIARY』など。JAGDA、TIS各会員。東京工芸大学学長。
展示
「絵とコトバ」の描き下ろし約60点を展示。
展覧会によせて
若尾真一郎さんから話はやってきました。この三人で展覧会をやりたいと。言い出しっぺは若尾さんで、安西水丸さんが巻き込まれ、最後に声をかけられたのが、打ち合わせで一番責任感を持って提案していた佐藤晃一さん。二人のイラストレーターと一人のグラフィックデザイナー。この三人が同一テーマで新作を描き下ろします。今回、三人が一緒に温泉旅行などに行っていることをはじめて知りましたが、本当に仲がいいのか、打ち合わせでは、なかなか意見が噛み合わず、最終的には、三人三様の解釈による「絵とコトバ」の世界を創り出すということになりました。
新たな「三人展」の誕生を楽しみにしたいと思います。
クリエイションギャラリーG8 大迫修三
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主催
クリエイションギャラリーG8
安西水丸
若尾真一郎とはじめて会ったのは、ニューヨーク暮しから帰国して間もない頃だったので、1971年あたりではないかと記憶している。場所は電通のクリエイティブ室長室で、彼が赤いセーターを着ていたので、おそらく冬だったのだろう。
佐藤晃一とは、彼と出合う前に、一枚の演劇のチラシを見て感動し、こんなデザインをするグラフィックデザイナーが日本にいるのかとおもっていたところ、はじめて会った時、その作者だと知ってうれしくなった。ぼくたち三人は年齢も近いことから時々酒を酌み交わす仲になった。特別仲良しというわけではないが、何処かで同じ時代を生きてきたという絆がある。いずれにしても奇妙な三人である。
佐藤晃一
都内のあちこちで飲むだけでなく、泊まりがけで山奥や港町に出かけたり、イラストレーションのコンペを立ち上げたかと思えば、本郷で句会を続けたり…。かれこれ三十年以上の仲で、人付き合いの苦手な私としては唯一の例外である。
なぜ続いているのだろう。やっていることも考え方もかなりバラバラで、時に相手をボロクソに言ったりしている。なのに強い親しみを覚えるのはなぜだろう。
ひとつだけ解っていることがある。それは1960年代の記憶を共有していることだ。当時の若い頃をなつかしむような話はあまりしたことがないが、それを言わなくてもよい気やすさはやはり格別である。
若尾真一郎
安西水丸は海をみながら育った。そのイラストレーションは、心地よい潮の風が行き来する卓上風景だ。その卓上のグラスで酒をくみかわし、話は絵のこと、人生のこと、女のことになるが、最後はいつも「だから若尾はだめなんだ」となる。僕はその「だから」に反撃できない。
佐藤晃一は、山に囲まれて育った。そのポスターは身近なモチーフに山の霊気を吹きこみ、神の世界に到達させる技をもつ。一緒に酒を飲むと「若尾さんはたいへんだね」と謎めいたことばで僕の首をしめる。