稼働率
稼働率(Operating ratio)
一定時間のうち、システムが正常に稼働可能な時間の割合(%)
システムが正常に稼働していた時間(MTBF)と、故障して使用できなかった時間(MTTR)を使用する コンピュータやネットワークなどのシステムが、ある期間の中で正常に稼動している時間の割合
RASISの可用性(Availability)の評価指標で、システムの信頼性を評価するための尺度 MTBF(Mean Time Between Failure) $ 平均故障間隔(\rm{MTBF}) = \frac{t_1 + t_2 + ... + t_m}{n} = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n t_i
$ t_i : 正常に稼働している時間(故障時間を除く)
$ n : 故障回数
MTTR(Mean Time To Recovery) $ 平均修理時間(\rm{MTTR}) = \frac{r_1 + r_2 + ... + r_n}{n} = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n r_i
$ r_i : 故障時間
$ n : 故障回数
稼働率
定義
$ 稼働率 = \frac{平均故障間隔}{平均故障間隔 + 平均修理時間}= \frac{\rm{MTBF}}{\rm{MTBF} + \rm{MTTR}}
上の式は稼働している時間(MTBF)に修理の時間(MTTR)を足して率を出すイメージ
https://gyazo.com/6f64f42e455c0b9726c8e24fd0e816e4
稼働時間のイメージ図
稼働率の性質
MTBF(平均故障時間)の大小
大きいほど稼働率が高くなる
小さいほど稼働率が低くなる
MTTR(平均修理時間)の大小
大きくなるほど稼働率が低くなる
小さくなるほど稼働率が高くなる
MTBFを長くするには
障害になりにくくする
MTBFを長くする施策
冗長度の高いシステム構成
自動誤り訂正機能などの導入
再試行機能
MTTRを短くするには
システムが動かなくなったときに原因究明ができるようにする
いつでも対応できるような仕組みを作る
MTTRを短くする施策
ログ関連
エラーログの収集
命令トレース機能
遠隔地保守
保守センタの分散配置
直列・並行の計算については下記リンクへ
あるコンピュータシステムにおいて、周辺装置のMTBFは2000時間である。処理装置は1時間に故障する確率が$ 10^{-8} のコンポーネントが20万個から構成されている。このシステム全体のMTBFは何時間か。
解答:
$ 周辺装置の故障率 = \frac{1}{2000}
$ 処理装置の故障率 = 10^{-8} \times 2 \times 10^5 = \frac{2 \times 10^5}{10^8} = \frac{4}{2000}
$ システム全体の故障率 = \frac{1}{2000} + \frac{4}{2000} = \frac{1}{400}
システムの故障率は$ システムの故障率 = \frac{1}{\mathrm{MTBF}} よりMTBFは400時間であることがわかる。
確認用
Q. 稼働率とは
一定時間のうち、システムが正常に[]な時間の[]
Q. 平均故障間隔とは
Q. 平均修理時間とは
Q. MTBFは何の略
Q. MTTRは何の略
Q. 稼働率の式
$ 稼働率 = \frac{[]}{[] + []}
Q. 稼働率のMTBFが上がるとどうなるか
Q. 稼働率のMTBFが下がるとどうなるか
Q. 稼働率のMTTRが上がるとどうなるか
Q. 稼働率のMTTRが下がるとどうなるか
Q. MTBFを長くするには
Q. MTTRを短くするには
Q. あるコンピュータシステムにおいて、周辺装置のMTBFは2000時間である。処理装置は1時間に故障する確率が$ 10^{-8} のコンポーネントが20万個から構成されている。このシステム全体のMTBFは何時間か。
Q. テストする 4 つの電球のサンプルがあるとします。電球 A は 20 時間、電球 B は 18 時間、電球 C は 21 時間、電球 D は 21 時間もちます。このときのMTTFは?
Q. 全体で 100 時間のうち 90 時間動作して 10 時間停止したシステムの稼働率
参考
関連
メモ