賢者の盲点
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賢者の盲点
優れた戦略は、「他社と違った良いことをやる」ことを特徴としています。しかし、このアプローチは戦略のジレンマを引き起こす可能性があります。良い戦略は他社によって模倣される可能性があり、それによってその独自性が失われ、結果的にはその優れた戦略が普通の戦略になってしまう可能性があります。このジレンマを乗り越えて初めて、真に良い戦略と言えるのです。
長期的に利益を出し続けている企業がある場合、その成功の背後には2つの疑問が存在します。1つ目は、なぜ他の企業はその戦略を思いつかなかったのか、2つ目は、その戦略の成功を知っている他の企業が、なぜそれを模倣しないのか、という点です。
これに対する一つの解答が「競争相手による模倣の忌避」であり、これは優れた戦略の一部と考えられます。これは、企業の戦略全体は合理的に思えるものの、一部の行動やアプローチは非合理的に見え、その結果、他の企業がそれを模倣しようとは思わない、という状況を指します。これを「賢者の盲点」と称します。
この「賢者の盲点」は、他社が模倣を避けるための要素となり、それが長期的な利益をもたらす結果を生むのです。このように、一見非合理的な部分が結果的に競争優位を生み、優れた戦略となるのです。
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感想
これはniryuu.iconさんの功績
一見不合理に見えるかも知れないが、詳細に見ていくと色々なものとの「つながり」がある 「なぜそれをするのか」「それが未来に何をもたらすのか」
そのために「蓄積が散逸しないこと」「蓄積自体が価値を生むこと」が必要
前者のためにScrapbox参加時のライセンス同意