メーテルリンク
美、魂、飢
「ぼくは情熱の人間だ」と弟に記したゴッホの話。プロテスタントの家庭に生まれた彼は第一に牧師になることを試みた。そして、道半ば文学へ想いを馳せながらも、彼の終着するは絵画であった。では牧師、文学者、芸術家。それを貫く彼の「情熱」とはどこに発芽するのだろうか?? であるからしてゴッホ、ショーペンハウアー、メーテルリンクとは、この意味で魂の治療を芸術と位置づけることになくてはならないような存在に思う。
それは芸術が資する美こそ、その治療に必要であると示した芸術家、哲学者、詩人であるから、このことに他ならない。