角のへや_具体的構成2
((2n+1)(2m+1)+k)/12
ただし、k=3(n,mが奇数),1(n,mが奇数と偶数),-1(n,mが偶数と偶数)
です。このうち、
n,mはともに1,2,3,5以外の自然数である
上限が整数となる
を満たすとき、(上限-1)=MX値 であることを、
上限いっぱい入れる(=ペナルティなし)ことはできない
(上限-1)なら解を具体的に構成できる
という順番で示しています。
また、このとき常に複数解であることも示しています。
たてよこをそれぞれn,m(n,mはともに1,2,3,5以外の自然数)としたとき、mod 6 で、
n,m
2,2
0,0
奇数,1
0,5
2,3
n,m 2,2 (mod 6)
上限: ((2n+1)(2m+1)+k)/12 k=-1 …の導出は、ペナルティへやわけにある通り、 継ぎ目の数>=白マスの数-1
という不等式から出発しています。そして、n,mが2,2のとき、上限個の黒マスを入れると、ちょうど 継ぎ目の数=白マスの数-1 となります。継ぎ目の数の余裕がまったくありません。
継ぎ目の数=白マスの数-1 のとき、上限個の黒マスを入れるには、以下の条件を満たす必要があります。
「2x2禁」…2マスx2マスの部分が全て白マスになってはならない。
2x2の白マスのかたまりは、白マス4個、継ぎ目も4個です。本来ならば白マス4個を継ぎ目3本でつなぐことができるのに、継ぎ目が多すぎます。このような部分があると、全体では継ぎ目の数=白マスの数-1を満たせません。
「ループ禁」…白マスからなるループが形成されてはならない。
上と同様、継ぎ目を余分に消費してしまっています。
また、上限の導出の過程も考えると、以下も成り立ちます。
盤面の角にあたる1マスが黒マスでなければならない
盤面の辺にあたるマスに、最大限((n-2)/2+(m-2)/2個)黒マスが入らなければならない
上限=MX値 ではないことの証明
背理法で示します。
例えば、たて14、よこ14のへやに上限個(70個)の黒マスを入れようとするとき、これらの条件を満たすために以下のように黒マス白マスが決まります。
https://gyazo.com/9aa8c8054bb3f7603a64e82c960cbe73
へやの外を白マスと見たときに、右下で白2x2禁が使えます。ここから次々に決まり上図のようになります。
「ループ禁」より、全ての黒マスは"壁にアースされる"(その黒マスから斜めに黒マスを辿っていくと、壁に接する黒マスにたどり着くことができる)必要があります。さもなければ、その黒マスの周囲を白マスを辿ることで一周出来てしまいます。
壁に接するマスが市松模様の片面にしかないので、もう一方の面のマスは全て黒マスが入りません(もし入ると、その黒マスをアースできない)。
したがって、下図のように白マスが決まります。
また、すでに黒マスと定まったマスや、残った空きマスを図のようにa,bと分類しておきます。
https://gyazo.com/5a3affdcb7feeea33ed6109f110ba5fd
この先は、「奇数交点の補題」と同様の議論が進みます。aのマスのうち1つが白マスになったと仮定します。「2x2禁」より、その右上・右下・左上・左下のマス(いずれもbのマスです)は全て黒マスとなります。よって、白マスになったaのマスが分断しないよう、その上下左右のいずれか1つのaのマスが白マスになります。最終的には、aのマスのみを伝って、へやの外の白マスにたどり着く必要があります。
しかし、へやの左辺も下辺も、aのマスが全て黒マスとなっているため、へやの外にたどり着くことが出来ません。へやの左上の角のaのマスはすでに白マスですが、このマスから外に出ることは出来ません。よって矛盾し、上限はMX値ではありません。
この証明は偶数x偶数で成り立ちます。
(上限-1)=MX値 であることの証明
まず8x8は以下の解があり、明らかに角で複数解です。
https://gyazo.com/71ec21f148f396981ddc80207b4517d2
黒マスを1つ減らせば、継ぎ目の数>=白マスの数-1 となり、左辺の方が3大きくなります。2x2やループを作っても良いことになります(一つ作ると、余分な3つの継ぎ目のうち1つ消費する)。また、盤面の角や辺に関する制約も緩くなります(辺の黒マスが一つ減っても、継ぎ目を1つ消費。また、角の黒マスは、2つ消費)。
8x14以上のサイズでは、以下のように配置することが出来ます。
https://gyazo.com/26aca1e29c38e86189975e411664af22
下に6マス拡大
https://gyazo.com/5a139b3e4c378731e1a35adb30a51843
右に6マス拡大
https://gyazo.com/85f6b53310261e8e77016c0cdbb267b6
n,m 0,0 (mod 6)
上限=MX値 ではないことの証明
上と同様の議論で示せます。
(上限-1)=MX値 であることの証明
6x6は複数解で、拡大可能。
https://gyazo.com/e2df271c8981e61de6a7e3f83397f02c
https://gyazo.com/0c845846e8e6d64d5c68f99f69a1e9a4
https://gyazo.com/0ccd00c735a95f3febf41aac00af3b43
n,m 1,(奇数) (mod 6)
上限=MX値 ではないことの証明
背理法で示します。ペナルティなしという仮定より、
盤面の角にあたる1マスが黒マスとなる
盤面の辺にあたるマスに、最大限黒マスが入る
よって以下の配置が決定。
https://gyazo.com/eba472918c5a37ed2fb7bd4823e83562
白マスのループが形成され、ペナルティが生じてしまう。よって矛盾。
(上限-1)=MX値 であることの証明
7x7は複数解で、下に2マス、右に6マス拡大可能。
https://gyazo.com/711d2d61c90f7cbe7acaa2d26966f4fd
https://gyazo.com/2c9e8f2ca5d23ff84c6f07513bad0e34
https://gyazo.com/71030255a4ecfecb7cbd4397c4c8bab4
n,m 0,5 (mod 6)
上限=MX値 ではないことの証明
背理法で示します。ペナルティなしという仮定より、
盤面の角にあたる1マスが黒マスとなる
盤面の辺(特に、奇数マスの長さの辺)にあたるマスに、黒マスが最大限入る
下の図で、緑の部分に白2x2が存在しない
ですが、全てを同時に満たせません。よって矛盾。
https://gyazo.com/8208dc3b5c3ebb297850b8958c015cbc
奇数x偶数は同様に示せるので、以下省略。
(上限-1)=MX値 であることの証明
n=6: 6x5から右に拡大可能。(下には拡大できない。幅5ではペナルティがさらに増大していく。角のへや_幅5を参照。) https://gyazo.com/1f569f26ac2e6d2beddaadaef6bbf636
https://gyazo.com/b414fa9e407e47cb2b862122f04da899
n=12以上: 12x11から拡大。いずれも複数解。
https://gyazo.com/5d346a857b51531b830559dd025709bf
https://gyazo.com/cfe337da0db898105ff6d66c65fe3b67
https://gyazo.com/e31fd42f6ea3a0d375a5cf25b4c1ea89
n,m 2,3 (mod 6)
上限=MX値 ではないことの証明
n,m 0,5 を参照。
(上限-1)=MX値 であることの証明
8x9から拡大。複数解。
https://gyazo.com/cba1f40ac96b84813684ddde7d681112
https://gyazo.com/2e469fe95b95fdf937f4e9474c1b7b35
https://gyazo.com/9faec9cf605aafdecc3c118447e80b0c
以上