グウェントにおける三すくみ
英語名:The Triangle Concept of Gwent
「ポイントスラムはコントロールに強く、コントロールはグリードに強く、グリードはポイントスラムに強い」という、ジャンケンのような関係のこと。※抽象的な概念であるため、あくまで全体を俯瞰したときのグウェントについて論じる際に使われる考え方である 基本的な考え方
ポイントスラムは、テンポの高さで短期戦に非常に強く、また素の戦力が高いゆえに少々のダメージでは除去されないため、コントロールに対して優位に立てる。一方、コントロールと異なり、グリードの準備を妨害しないため、長期戦になるとグリードのコンボ条件の成立やエンジンの得点産出によりグリードに負けてしまう。 コントロールは、テンポを犠牲に相手の妨害を行うことで、グリードのコンボ条件の成立やエンジンの点数産出を防ぐ。このため、グリードに強い。一方、テンポを犠牲にしていることからポイントスラムには弱い。 グリードは、テンポを犠牲にコンボ成立時の高得点やエンジンのターン毎の得点産出に特徴があり、長期戦で勝つことを目指す。妨害されなかった場合の得点産出力は最も高い。しかし、準備が必要なので、短期戦(ラウンドの長さのコントロール)に弱く、また、除去や封印といった妨害にも弱い。妨害のないポイントスラムに対しては、最終的な得点産出で優位に立てる。 カードにおける考え方
全てのカードはこの三要素を大なり小なり含んでいる。
《オールド・スピアチップ》はアビリティを持っておらず、ただ単に戦力が高い典型的なポイントスラム型のユニットである。その戦力の高さから他のユニットの成長を確実に発動できるため、グリード要素も含んでいる。 《焦土》は、すべての最高戦力ユニットを破壊する典型的なコントロール型のスペシャルカードだが、打点を出すためには相手の最高戦力ユニットの点数を揃えるなどの準備が必要であり、グリード要素も含んでいる。また単純に相手の大戦力カードに対抗できることからもポイントスラム要素もある。 《黒のレイラ》は敵ユニットに毎ターン1ダメージか2ダメージを与えることができる典型的なグリード(エンジン)型であるが、ダメージを与えることからコントロール要素もあり、また《焦土》のための敵戦力調整などにも使える点でもグリード(コンボ)要素も含んでいる。 デッキにおける考え方
全てのデッキはこの三要素を大なり小なり含んで作られる。必ずしも特化すると強くなるわけではないことに注意。とくにコントロールやグリードのデッキはテンポに難があり、特化すると短期戦が弱点となりやすい。
例えば「血の匂い」を採用した吸血鬼デッキは、出血シナジーを利用したグリード型のデッキであるが、リーダーアビリティもグリード型であるため、素直に吸血鬼と出血シナジーだけで組んでしまうと、短期戦に大きな弱点を抱えてしまう。このため、補助として《オールド・スピアチップ》のようなポイントスラム型のカードを採用することが多い。 「ビッグ・ゲルニコラ」と呼ばれている「ヤスギスの果実」と大戦力ユニットを使ったデッキは典型的なポイントスラム型であるが、リーダーアビリティがグリード要素を持っており、長期戦でもある程度の点数を出すことができる。第1ラウンドに粘られても成長を発動させて一気に突き放して勝利を確保できる点に強みがある。このデッキはとにかく第1ラウンドに勝ち、第2ラウンドではブリーディングし、短い第3ラウンドで勝負を決めるのが基本戦術となっている。