倍数化
alias: 倍数化現象
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倍数化 | 同質倍数化と異質倍数化
ゲノムのセット数が、通常の数よりも多くなる現象を倍数化(polyploidization)という。動物、菌類、植物などに普遍的に見られる。とりわけ植物でよく見られ、ほぼすべての被子植物が進化の過程において 1 回以上の倍数化を経験していると言われている(Adams et al., 2003, Masterson, 1994)。
倍数化は、同質倍数化(autopolyploidization)と異質倍数化(allopolyploidization)に分類できる(Yoo et al., 2013)。同質倍数化は、同種間の交雑により、同じ種に由来するゲノムが 1 つの核に取り込まれることによって起こる倍数化である。これに対して、異質倍数化は、異種間の交雑により、異なる種に由来するゲノムが 1 つの核に取り込まれることによって起こる倍数化である。
Nature ハイライト:進化は倍数性によって加速する | Nature | Nature Research
倍数化とは、染色体の数が通常の染色体数または半数体数の2倍より多くなる現象で、菌類、植物、動物に共通して見られるが、それが進化に与える影響は不明である。今回、酵母の無性生殖株の半数体、二倍体、四倍体を用いて進化の卓上実験が行われ、炭素源の乏しい環境での増殖への適応は倍数性によって加速されることがあり、中でも四倍体の適応が最も速いことが明らかになった。このような急速な進化は、有益な変異が次々に獲得されていくことによって駆動される。倍数性は不安定な場合があるものの、このような状況では、異数性、協調的染色体消失、点変異の全てが、適応度の大幅な上昇につながる。