ジョン・メイナード=スミス
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生物学的な貢献としては、当時最先端の解決ロジックであるゲーム理論を進化生物学にいち早く応用し、これにより生物の進化や行動における戦略的な側面をダイレクトに捕捉することを可能にすると共に、進化生物学・動物行動学の分析を非常に幅広くすることに成功した。 また、生物学上難問とされていた問題に対して多くの解を提供し、数々の斬新な数理モデルの着想、問題が持つ仮定を浮き彫りにした。この貢献は、進化生物学を始めとする多くの生物学における分野を発展させる基礎となり、また、研究の灯台として多くの問題を残した。
ESSは経済学にいち早く導入され、多くの経済現象に均衡解を与えるのに成功しており、進化ゲームに恩恵を受けた経済学者にはノーベル賞候補と目される人間が多くいる。
心理学においてESSは学習理論に取り入れられ、大きな革新をもたらした。 その他にもESSはゲーム理論を用いる全ての分野に取り入れられている。
彼の受賞歴を見れば、その業績がどれほど重要であったかは一目瞭然であろう。1991年から1993年までヨーロッパ進化生物学会の会長を務めた。学会は彼の栄誉を讃え、ジョン・メイナード=スミス賞を1997年に設立している。ノーベル経済学賞に長年ノミネートされていたとも言われており、メイナード=スミスが死去した翌年のノーベル経済学賞はゲーム理論に対して贈られた。