充満忠実関手
定義
関手$ F:\mathscr{A}\to\mathscr{B}が充満忠実であるとは
$ (A_1,A_2)\in\mathscr{A}にたいして、
$ F:\mathscr{A}(A_1,A_2)\to\mathscr{B}(F(A_1),F(A_2))が充満忠実になることを言う 補題 ref 『圏論入門』.icon p.54
充満忠実関手$ F:\mathscr{A}\to\mathscr{B}があるとき、圏$ \mathscr{A}の任意の対象の組$ (A,A')について以下が成り立つ
以下は同値
$ \mathscr{A}の射$ f:A\to A'が同型である
$ \mathscr{B}の射$ Ff:FA\to FA'が同型である
$ \mathscr{B}の任意の同型$ g:FA\to FA'に対して、
$ \mathscr{A}の同型$ f:A\to A'で$ Ff=gとなるものが一意に存在する
以下は同値
$ \mathscr{A}の対象$ Aと$ A'が同型である
$ \mathscr{B}の対象$ FAと$ FA'が同型である
対象というよりは、「射についての写像$ F」の全単射性と見たほうが理解しやすい
下図は、充満忠実関手$ Fの例
https://gyazo.com/dd776c1053c316b24d7e3639e6d5d4c2
緑線が対象の対応
ex. $ F(A)=X
青線が射の対応
ex. $ F(f) = n
$ Z\in\mathscr{B}はボッチになっているが、$ Fはたしかに忠実である。
$ Zはそもそも、$ F(C)=Zになるような$ C\in\mathscr{A}が存在しないので無視していい
ここで注目すべきは、
$ A,Bの間の射と、
その対象の写し先である$ X,Y間の射
のみに着目すればいい
関係ないものを取っ払うと下図のようになり、全単射であることがわかる
https://gyazo.com/b16d432301ff2edd816b2f42d91b9f4c
他の例
https://gyazo.com/96a1bec095b1ccd955d27d6e27c53818
https://gyazo.com/bbdc97f50b3f6003b559e1e0411c8361
例
参考