『世界史の構造的理解』
https://gyazo.com/441630330fe2d7d93be2ef27abffc34e
2022/6/21
読もうと思ったきっかけ
pintcle読書会で世界史の本が題材になったから
その際にこの本も話題に上がった
同じ著者の本を、読んでる途中で止まっているが、まあいいやmrsekut.icon
感想
歴史上の人物を、理系的とか文系的とか言って紹介する切り口おもろい
mrsekut.iconは歴史の知識が全く無いので、逐一調べながら読んでいる
章を読み始める前に、章末のまとめを読んだほうが良いかもmrsekut.icon
歴史学の博士の読書メモ
ボコボコに批判している
合わせて読みたいmrsekut.icon
はじめに
本書がとった方法は、過去の思想の古典のなかから、現代の大衆社会を正確に予言していたものを選び出し、それを物理の視点で抽象化してさらに未来に延長することだった。
世界史をある構造で捉えることで、他の時代にも興味が湧く
第1章 日本の歴史の節目や国難に現われていた理数系武士団
明確なビジョンが大事
勤勉な日本が保つ力は、理数系武士団による戦略
①独創的な発想力を持つ思想家
②開明派官僚
③各地の自発的学習者
無名の鉄砲鍛冶
④日本特有の文系出身の「伝道者」
①のビジョンを信仰する伝道者
→①は島津斉彬
→勝海舟
→織田信長
第2章 「世界統合」vs「勢力均衡」の構造でみた世界史
table:_
第二次世界大戦 ナポレオン戦争
リーダー ヒトラー ナポレオン
相手 英国,アメリカ,ソ連などの連合軍 英国, オーストリア, ロシアなどの連合軍
↑これのあと、ロシアに負ける ↑これのあと、ロシアに負ける
世界統合(ローマ型)と勢力均衡(ギリシャ型)
世界を根本的にどういうシステムで運営するか
ナポレオン戦争では、この2つがぶつかっていた
フランスは世界統合指向
イギリスが勢力均衡指向
中国の歴史
かつては勢力均衡型だった
一度、世界統合型になると勢力均衡型に戻るのは難しい
グローバリゼーション
第3章 帝国化の宿命を負った中国の地形
地形の比較
中国、世界統合型
切れ込んだ海がない
山脈などもない平原
ヨーロッパ、勢力均衡型
軍事の部脈での海と河川の違い
英国側は登場人物が、小(英国)、1番目大きい、2番目大きいの3者で
1番目大きい v.s. 小(英国)・2番目大きい
米国側は
空軍があれば同盟国不要で攻撃できる
番外編1 歴史を正しく把握するための「歴史換算年齢」
現代は学ぶもの多すぎ問題
一昔前の年齢を1.5倍すると、現在の年齢になる
e.g. 坂本龍馬が勝海舟に出会ったのは27歳の頃だが、現代の感覚で見ると40歳
おもろmrsekut.icon*3
+N歳じゃなくて1.5倍なのがおもろい
第4章 資本主義を誤らせた天体力学の幻惑
現代の人類に必要な政治システムはなにか、を考える
table:_
一般意志的(長期的)(良い) 全体意志的(短期的)(悪い)
気体分子の動き方と一般意志の話が似ているがぜんぜん違う
気体分子の方には長期的・短期的という概念がない
一つの著作や論説なりが一斉を風靡した後に、同じ方向に議論が積み重ねられる
という現象は文系のみでは起きない
批判の繰り返しなので
これが起きるためには、世界的な戦争のような大事件か、科学的発見が必要
「部分の総和は全体に一致する」という錯覚は天体力学によるもの
第5章 現代世界の「形のない皇帝」
あまりにも自由で平等な社会では、真の意味での多様性は消滅する
表面上は多用な価値観があるが、基本的な価値観などの根本的な部分は画一化される
短期的願望だけが多様化する
どこの国でも同じサービスを受けられる
生態系の劣化を一般化したようなもの
p.118の図がわかりやすいmrsekut.icon
小さい店がいっぱいあるところに、
でかいショッピングモールができて、その中で経済活動が集まることで
小さい個人商店が全部潰れる感じ
ほぼ不可逆な過程
縮退した社会では、長期的願望が成立しなくなる
社会全体が短期的願望でしか動かない
(そういう一般名詞があるわけではない)
将来の人間はみんな快楽カプセルの中でVRを眺めて暮らすことになりそう
番外編2 われわれは「準四次世界大戦」の只中にいる
第6章 環境問題を包括する最重要問題
第7章 コラプサー化を阻んだイスラム文明とその「微積分学」どの敗北
第8章 歴史のなかの「世界交通網」が生んだ日本の特殊性
第9章 世界の出口はどうすれば見出せるのか
第10章 日本の出口はどう拓かれるか