遠くへ行きたければ、みんなで行け
~「ビジネス」「ブランド」「チーム」を変革するコミュニティの原則
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原題 People Powered
2022年4月21日
本書は『アート・オブ・コミュニティ――「貢献したい気持ち」を繋げて成果を導くには』と同じくコミュニティ運営についての本なのだけど、Canonical や GitHub の名前からも分かる通り、ジョノ・ベーコンはオープンソースコミュニティと関わる仕事で名を挙げた人であり、翻訳者による序文を読むと、コミュニティ運営も仕事の柱であり、中国オープンソースアライアンス開源社に参加することでジョノ・ベーコンと出会い、本書の翻訳につながったことが分かる。
オープン性は「正真性」を生む。これはこの本で一貫して追求しているものだ。コミュニティとそのメンバーは正真性を必要としているだけでなく、それを尊重している。(p.195)
...オンボーディングの重要さが強調されており、コミュニティ導入路モデルの図も何度も登場するが、 コミュニティはそれがあるだけで意味がある、コミュニティに参加するだけで素晴らしい、みたいなただふわふわとした話ではなく、
当たり前だが KPI も明確に測定可能な数値目標も必要だし、 目標の達成ははっきりとイエス/ノーで答えられるべき、「まあまあです」なんて答えはありえない、
とキッパリ書いている
目次
第1章 コミュニティとは何か,なぜ君はコミュニティを作らねばならないか 静かなる革命
マイクロチップとモデムで「悪」を駆逐する
コミュニティのトレンドを読み解く5つの原則
さらに大きな革命
コミュニティとは何か?
コミュニティの根本
人間の心とは
コミュニティの価値と可能性
すべてがバラ色なんてことはない
ベーコン・メソッド
より前へ,より上へ
第2章 コンシューマー,支援者,コラボレーター
計画を立てて,それをやりぬく
コミュニティのビジョンとビジネスのビジョンをくっつける
ミッションは徹底してシャープで的を絞ったものにしよう
モデル1:コンシューマー
モデル2:支援者
モデル3:コラボレーター
インナーとアウターのコラボレーションについてさらに深堀りする
人が力を発揮できるマーケティング・マシンをつくる
自分に適切なコミュニティ・エンゲージメント・モデルの選び方
6つの基本的な原則と適用方法(および失敗回避方法)
第3章 場所を用意するだけじゃダメだ
「価値」をきちんと掴んで示そう
ビッグロックスのしくみ
地に足をつけて考えよう
続けられる形ではじめよう
第4章 人間はそれぞれ変人だ
まったくの不合理こそが合理的
コミュニティメンバーと関わるうえでの10則
混沌とした状況から抜け出すには
第5章 驚異の冒険に出かけよう
コミュニティの起承転結
ロードマップの展開
オンボーディングは確実に
導入路の構築を始めよう
エンゲージメント
動機づけ+適切な報酬=成長
四半期戦略を立てて管理する
第6章 成功とはどんなものか?
リスクのあるビジネス
足並みがそろうだけじゃいけない―そろった足並みが乱れないようにしよう
予測不可能な道のりでも,手に負えないわけではない
第7章 人々を結びつけてすごいものを作ろう
文化を構築する
10のカルチャーコアを理解する
成長戦略を構築しよう
エンゲージメント戦略の構築
観察し,仮説を立て,実験しよう
クリエイティビティとモメンタム(勢い)に全集中
第8章 コミュニティの人たちを動員する
インセンティブ:2つのすばらしい風味
「評判」をよくするために
ゲーミフィケーション
人と人の触れ合いを大切に
第9章 オンラインとオフラインの双方でうまくやろう
現実的なイベント戦略の図
カンファレンスへの参加や講演
研修とスキルづくり
コミュニティ・サミットの運営
フュージョン(融合)させよう
第10章 統合・進化そして構築
コミュニティ運営スタッフの採用
コミュニティ戦略を事業に焼き込む
完璧は不可能でも,追求し続けるべきだ
第11章 さらに前へ,さらに上へ
学び続ける方法
進み続けよう
いっしょに働くには
バイバイ
日本語版解説:Code for Japanはどのようにコミュニティを運営しているのか