マクロ経済スライド
公的年金が破綻をしないように、支給額を調整する仕組み 年金を毎年0.9%減額する
年金は現役世代が受け取り世代を支えるしくみ(賦課方式) 柴山 公的年金においては、デフレ局面におけるマクロ経済スライド(物価や賃金、労働人口、平均寿命の変動に伴う支給額の調整)が手控えられ、本当なら実施されるべき受給の減額が見送られてきました。言い換えれば、現役世代が受給世代を重い負担で支えていることを意味しています。その結果、今の受給世代はそれほど困っておらず、日本の社会全体にひっ迫感が広がらないのかもしれません。 瀧 本当にそうですね。要は、賦課方式(現役世代の保険料がリタイア世代に充てられる仕組み)に代わる、現実的な社会保障制度を提唱できていないことに問題の本質があります。シンガポールのように(受給額分をみずから積み立てておく)積立方式の年金制度へ移行しない限り、モヤモヤとした状態が続きそうですね。 FP 豊田 眞弓
財政検証によって年金制度が持続可能か検証されている $ 所得代替率=\frac{年金}{現役世代の手取り年収}
所得代替率は「50%以上」を保つことになっており、5年以内に50%を下回ると見込まれる場合は、年金給付額の減額や保険料率の引き上げなどを検討することが義務づけられています。 当初の所得代替率は、62.3%でしたが、2019年の財政検証では61.7%に下がっています。また将来予測では2046年の所得代替率が51.9%と試算されていますので、年金が下がることは確実といっても過言ではありません。
とはいえ受給人数/現役人数の値が大きくなると財源は足りなくなるので確保の必要がでる
財源の確保の方法
1. 被用者保険の拡大
パートやアルバイトに厚生年金を拡大する
問題:負担が増える中小企業の反発
2. 受給開始年齢を遅らせる
60-70で選べる受給開始年齢を75歳にする
問題の先送り
受給できる人が死ぬ
3. 高齢者に働いてもらう
「収入が多くても年金は減らされない」方向に改正されれば、高齢者がもっと働く意欲を持つ
現状収入が多いと年金を減らされるのでモチベが下がる
問題:高年金の人がより優遇されるという批判
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