宮沢孝幸
2020年、新型コロナ感染症が蔓延しはじめた頃、「京大のウイルス専門家」という肩書で、分かりやすい言葉を用いて「100分の1作戦」「目玉焼き理論」などの感染防止策を呼びかけて話題になった(23)。しかしその後、変質した発言が目立つようになり(7)、COVID-19は「世界の医療体制を支配するために作られた人工ウイルス(24)」「インフルエンザ以下(25)」「集団免疫を獲得するために、若者は積極的に活動して感染したほうがいい(26)(27)(28)」
書籍は読む気がないのでwebのソースを見てみる
2020.06.04の記事
若年層では比較的致死率が低いから経済止めるよりはそっちのほうがいい「可能性がある」と言っている
そちらの方がいいという主張なのかは微妙
藤井 それで若い人たちの間でゆっくりと感染が広がっていってしまう状況になって、で、抗体の有効性が期待できるなら、いわゆる集団免疫が形成されていけば、早晩、再生産数が一を下回って、自粛など何もしないままに感染が収束することになる。
宮沢 だから、高齢者を保護しながら、若い人を街に出させた方が、早く収束するんじゃないかっていう可能性もある。
藤井 もちろんそれで人工呼吸器が必要な方が出てくれば、そういう方たちを手厚く治療していくことが必要です。残念ながらそれで亡くなる方も出てくるかもしれませんが、交通事故で若い方が毎日亡くなっているのも事実。にもかかわらず、自動車社会をそのまま放置しているのが我が国なわけですから、そういうリスクとのバランスも勘案しながら、コロナ対策を考えていかないといけない。
この頃のCTRはこんな感じ
https://gyazo.com/2bb576681149ca6c261ac288feb833fb
39歳まではインフルエンザの(全年齢総合の)CTRの10倍を許容して歩いてもよい、という判断はありうるのだろうか?
集団免疫率は0.5-0.67だが、高齢化が進んでいるので40代まで全員を感染させてもそれに辿り着かなそう。 机上の空論では? なぜやりうる努力(企業のリモートワーク導入)や接触を少なくする試みをする前に、わたしたちがかからなきゃならないんだ?死ぬかもしれないのに、というシンプルな若年層の懸念をどう払拭する?
我々が動かないことによる経済損失と、それが私の未来に与える影響を見積もってほしい
医療が逼迫してオーバーシュートが起きると、致死率は増えるが、それでもそのリスクを取る価値はある?
この時点ではワクチンが完成するのは不明だった
本文中で、西浦先生のシミュレーションを批判しているが、このようなシミュレーションすらない荒いアイデアを出されてもそもそも比較するようなレベルに達していない。やはり論文で殴り合うべきだろう。
「ピークアウトした(7)」「COVID-19ワクチンは筋肉注射なので呼吸器感染症には効かない(6)(4)」「mRNAワクチンは危険(29)、妊婦は流産する可能性がある(5)(30)」などの主張を、講演会やSNS、著作(31)、主に関西ローカルのテレビやラジオ(32)で繰り返すようになった(7)(4)。
藤井 おっしゃる通りです。海外のロックダウンについての検証記事なんかを見てても、その効果に疑問を呈する記事もたくさんある。一方で、高齢者は死者が多く若年者は少ない、両者の差異は数十倍から百倍以上、という傾向の存在は確実です。だから、シミュレーションで年齢階層別に感染リスク、死亡リスクを設定すれば、全く同じ接触頻度でも死者数は瞬くまに何十倍にも何十分の一にもなる。もっというと、手を洗う頻度、顔を触る頻度、一緒に食事をする頻度、換気をしている頻度等をモデルに入れれば、いくらでも結果は変わってくる。もちろん、細かすぎるシミュレーションは難しいでしょうが、理論的にいえばそうであることは確実。だから、それらを全て無視して大雑把に「八割減らせば良い」なんていう結論を導いて、それを全国民にやらせようなんて、僕には正気の沙汰には思えない。
それが簡単にできるのであれば西浦先生がやらないわけがないと思うのだが
藤井さんは、そのモデルをつくって提言をしたのだろうか?学者は手を動かして示してなんぼ