行列の歴史
1855, 1858の二つの論文で、ケイリーは正方行列を導入 「これらのものは""単一の量""として扱うことができ、二つの代数的量のように足したりかけたりすることができる。しかし行列の掛け算については、それが一般的には可換でないという特殊性がある」
行列の歴史もうちょっと知りたいけどどうやって調べれば良いんだろうmiyamonz.icon
数学の特定の事項について、それが誰によって発明発見され、ひろまったのか、ということを知りたい場合
行列式は英語でdeterminantで、matrixとは単語として似ていない
行列式という日本語訳が、行列を意識したものになっているが、歴史的には、dterminantが先で、matrixが後
以下はwikipediaより
線型方程式の解法における応用に関して、行列は長い歴史を持つ 連立方程式の解法に行列を用いた最初の例
紀元前300年から紀元200年の間に書かれた中国の書物『九章算術』であるといわれ、
それぞれ独立に著すよりも実に1000年以上も前に扱われていた。
クラメルが有名な公式を生み出すのは1750年のことである。
行列論の初期においては、行列よりも行列式のほうに非常に重きが置かれており、
行列式から離れて現代的な行列の概念と同種のものが浮き彫りにされるのは
1858年、ケイリーの歴史的論文 Memoir on the theory of matrices(「行列論回想」)においてである 用語 "matrix"(ラテン語で「生み出すもの」の意味の語 "womb" に由来)はシルベスターが導入した。 シルベスターは行列を、(今日小行列式と呼ばれる)もとの行列から一部の行や列を取り除いて得られる小行列の行列式として、たくさんの行列式を生じるものとして理解していた。
1851年の論文でシルベスターは
I have in previous papers defined a "Matrix" as a rectangular array of terms, out of which different systems of determinants may be engendered as from the womb of a common parent.
(以前の論文で、項を矩形状に並べた配列として定義した "Matrix" は、そのうちで異なる行列式の体系を生み出す共通の親としての母体である。)
と説明している。
行列式の研究はいくつかの流れから生じてきたものである。
数論的な問題はガウスが
二次形式(つまり、 $ x^{2}+xy-2y^{2}のような数式)の係数と 三次元の線型写像を
行列に結び付けたことに始まり、
アイゼンシュタインがこれらの概念をさらに進めて、現代的な用語でいえば行列の積が非可換であることなどを指摘した。
コーシーは行列 $ A=(a_{{ij}}) の行列式として、
多項式$ a_{1}a_{2}\cdots a_{n}\prod _{{i<j}}(a_{j}-a_{i})(ここで ∏ は条件を満たす項の総乗を表す)
の冪 ajk を ajk で置き換えたものという定義を採用し、
それを用いて行列式についての一般的な主張を証明した最初の人である。コーシーは1829年に、対称行列の固有値が全て実数であることも示している。 ヤコビは、幾何学的変換の局所的あるいは無限小のレベルでの挙動を記述することができる関数行列式(後にシルベスターが「ヤコビ行列式」と呼んだ)の研究を行った。
クロネッカーの Vorlesungen über die Theorie der Determinantenと
ワイエルシュトラスの Zur Determinantentheorieはともに1903年に出版された。
前者は、それまでのコーシーの用いた公式のような具体的な手法とは反対に、行列式を公理的に扱ったものである。
これを以って、行列式の概念がきっちりと確立されたと見なされている。
多くの定理は、初めて確立されたときには小さいサイズの行列に限った主張として示された。
ケイリーが先述の回想録において 2 × 2 行列に対して示し、
ハミルトンが 4 × 4 行列に対して証明して、
その後の1898年にフロベニウスが双線型形式についての研究の過程で任意次元に拡張した。 また、19世紀の終わりに、(ガウスの消去法として今日知られるものを特別の場合として含む)ガウス–ジョルダン消去法をジョルダン(英語版)が確立し、
20世紀の初頭には行列は線型代数学の中心的役割を果たすようになった。
前世紀の超複素数系の分類にも行列の利用が部分的に貢献した。
ハイゼンベルク、ボルン、ジョルダンらによる行列力学の創始は、行または列の数が無限であるような行列の研究へ繋がるものであった。
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