第01回_レジュメ
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基本情報
記録:
◎この授業では、教室の後2列には、座らないでください。受講のルールとして、シラバスにも記載しています。
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社会政策論2025 第01回 レジュメ
01 社会政策論を学ぶにあたって
社会政策:社会保障/労働問題/生活研究
コミュニティヘルスの地域づくり・関係づくりから持続可能な社会システムを考える
経済・雇用の変化: 〈成長+長期安定雇用〉から〈定常+雇用の多様化〉へ
人口減少の考え方の変化: 〈社会問題〉から〈前提条件〉へ
ケアの場の変化: 〈医学モデル〉から〈生活モデル〉へ
コミュニティの変化: 〈生業〉から〈well-being〉へ
生活の変化: 公共圏/親密圏 の再編
授業にはノートパソコンを持参。
Cosense(Webサイト)を利用するが、受講生で登録を終えた者のみにアクセスを制限する。
必ず自分でノートを作る。
毎回リアクションコメントを提出→授業翌日の21時〆切。
Cosenseのレジュメ・資料は事後学修で、各自で全てを学ぶ。
(2)社会政策はどのような研究・実践なのか?
社会政策の5つの特徴
19世紀半ば以降の歴史
社会問題の発見
公共政策による解決
状況依存
Multi Disipline
社会政策の最先端の課題を引き受けた教科書『社会政策の考え方』で確認する応用的な社会問題 (4)人口減少社会とアフターコロナ時代の社会政策
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第01回 授業のリアクション・ペーパー
【リアクション・ペーパー 入力フォーム】 ☞ 2025年10月03日(金) 21時 〆切
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A. 今日の授業で一番印象に残ったところ(概念/フレーズ/オピニオンなど)は何ですか。
皆さんが提出したリアクションペーパーを元に、生成AIを利用して分類した結果です。
https://gyazo.com/34ab92b5270b5ae653aaddeec6662acf
1. 労働問題・働き方改革:
労働時間・休日制度への関心が最も高く、「週休三日制」や「残業削減」といった具体的な提案に多くの学生が注目しています。
「育児・介護支援」も重要なテーマとして挙げられており、ワークライフバランスの実現に向けた政策への期待が見られます。
「労働環境・条件改善」や「若年者雇用・就職活動」も学生にとって身近な問題として認識されています。
2. 社会政策の定義・概念:
「社会政策の意義・目的」への理解を深めたという声が多く、授業を通じて社会政策の根本的な役割を捉えようとしていることが伺えます。
「社会政策の歴史・発展」や「社会政策の体系・アプローチ」についても、その成り立ちや多様な側面に関心が寄せられています。
3. ジェンダーと労働:
「男女間の労働格差」が最も注目されており、賃金格差や昇進機会の不均衡といった具体的な問題意識が見られます。
「育児休業・キャリア形成」も重要なサブテーマであり、女性の社会進出とキャリア継続を支援する政策への関心が高いです。
4. 社会問題の多様性・時代性:
「社会問題の変化・時代性」は、社会問題が固定的なものではなく、時代とともに変化し、それに伴い社会政策も柔軟に対応する必要があるという認識が学生の間で共有されています。
「社会問題の予防・対応」については、問題発生後の対処だけでなく、予防的な観点からの政策の重要性にも注目が集まっています。
5. 学生自身の視点・気づき:
「個人的な関心・共感」や「新たな発見・理解の深化」が最も多く、授業内容が学生自身の経験や既存の知識と結びつき、深い学びにつながっていることが示されています。
「社会への提言・オピニオン形成」も一定数見られ、授業で得た知識をもとに自分なりの意見を形成しようとする積極的な姿勢がうかがえます。
EverGreenカード
「EverGreenカード/EverGreen Note」とは、一度作成したら何度でも再利用できる「知識カード」のことです。とりあえずは「知の格言」のようなもの、と理解しておいてください。
「EverGreenカード/EverGreen Note」は、次のような三層構造を持っています。
命題(Proposition): 一文でまとめた「自分の発見」や「主張」。他のカードとつながる中心の種。
説明(Explanation): 命題を支える根拠・背景・具体例・文献要約など。自分の理解を言語化。
キーワード(Keywords):検索・分類・連想のためのタグ。学問分野やテーマ横断の連結点。
第01回のEvergreenカード
【カード1:社会政策の定義と公共政策の関係】
〔命題(Proposition)〕
社会政策とは、個人の力のみでは解決困難な社会問題に対して、公共が介入し、制度的に解決を試みる政策である。
〔説明(Explanation)〕
社会政策は「個人では解決できない社会問題」を前提に、国家・自治体などの公共主体が介入する政策領域である。公共政策の中で、社会の安定や生活の向上を目的とする分野に該当する。経済政策との境界は実務的に曖昧であり、社会問題の変化に応じて政策内容も変動する。
〔キーワード〕公共政策/再分配/社会保障/雇用政策/教育・住宅政策の再位置づけ
【カード2:公共政策の三分類】
〔命題〕
公共政策は「秩序政策」「経済政策」「社会政策」に分類できるが、現実にはそれらは相互に補完しあって機能する。
〔説明〕
秩序政策は社会の基本ルールを整える(警察・司法など)、経済政策は経済成長を直接目的とする(金融・財政など)、社会政策は市民生活の安定を目的とする。理念上は三分できるが、実際には重なり合う。例えば雇用政策は経済安定と社会的保護の双方を含む。
〔キーワード〕秩序政策/経済政策/社会政策/夜警国家/福祉国家
【カード3:社会政策の学問的特徴】
〔命題〕
社会政策は、歴史・地域・社会構造に依存しつつ、学際的手法を用いて社会問題を解決する実践的学問である。
〔説明〕
社会政策は19世紀半ば以降の資本主義社会の成立とともに発展した。社会問題が先にあり、政策はその解決のためのツールとして設計される。経済学・政治学・法学などを横断し、状況依存的に問題を扱う点が特徴である。
〔キーワード〕社会問題先行/マルチディシプリン/状況依存性/公共介入/資本主義
【カード4:社会政策の歴史的展開】
〔命題〕
社会政策の歴史の基軸のひとつは、資本主義発展による労働問題への社会的介入の歴史である。
〔説明〕
産業革命により労働者が生存のために働かざるを得ない社会が形成され、国家は工場法・社会保険制度などで介入した。日本でも1897年に社会政策学会が設立され、戦後は民主化と経済成長の両立を目指して政策が展開。現在は人口減少・グローバル化の中で持続可能な制度設計が課題となっている。
〔キーワード〕産業革命/工場法/社会保険制度/福祉国家/人口減少社会
【カード5:日本における社会政策の変遷】
〔命題〕
日本の社会政策は、労働問題中心から社会保障・福祉政策へと拡張し、現在は地域包括ケアと制度的なコスト抑制が焦点となっている。
〔説明〕
戦前は労働条件改善(工場法)が中心、戦後は社会保障制度の整備、高度成長期には福祉拡大が進んだ。21世紀以降は高齢化・財政制約を背景に、地域包括ケアや効率的社会支出が重要テーマとなっている。
〔キーワード〕社会政策学会/戦後民主化/福祉国家形成/地域包括ケア/社会支出
【カード6:現代の労働問題5軸】
〔命題〕
現代日本の労働問題は「雇用安定」「ジェンダー」「高齢化」「若年雇用」「ワークライフバランス」の5軸で整理できる。
〔説明〕
非正規拡大・賃金格差・高齢化・氷河期世代問題などが複合化している。特にWLBの改善には、週休数よりも日内労働時間の短縮が効果的というエビデンスが示されている。政策は個人努力ではなく制度的介入で対処すべき社会課題である。
〔キーワード〕非正規雇用/ジェンダー格差/高齢就労/若年雇用/日内短縮