「君はもう、奥さんを殴ってはいないのか?」の複問の虚偽
もし、「はい」と答えたら、かつては殴っていたが、今はやめたということになる。「いいえ」と答えたら、今でも殴っているということになる。つまり、どちらで答えても、自分が wifebeater であると認めたことになってしまう。...(中略)
これを、外形的には一つに見える問いの中に、実際には、「君は奥さんを殴ったことがあるか?」と「今ではもう殴ってはいないのか?」という2つの問いが含まれていると解釈し、すでに述べたように「多問の虚偽」「複問の虚偽」と命名した。 この質問をされているところを他の人に聞かれただけでも、「こいつは過去に奥さんを殴っていたのか?」と誤解されかねない
めちゃくちゃ危険な質問
こういう質問をしてくる人と話さないほうが安全
要するに、このタイプの問いに答える者は、外形的な答え以上の言質を相手に取られてしまうことになる。逆に、問う側からすれば、これによって問うた以上のことを答えさせることができる。
違和感のある質問をされた時に、答えた内容以上の言質を取られてないかを考えてみること
勝手に前提が組み立てられている質問になってないか?
身近な例を考えてみる
「毎日偏執狂のようにScrapboxばっかりやってて、飽きないの?」
「飽きないよ」or「飽きてきた」とどっちを答えても、毎日偏執狂のようにScrapboxばっかりやってることを認めてしまうことになる。
この質問をされているところを他の人に聞かれただけでも、毎日偏執狂のようにScrapboxやっていると思われる。
「君の、初歩的なミスによるしょうもないバグが多いソースコードは、有識者によるコードレビューしてもらってる?」
「はい、コードレビューしてもらってます」
自分のしょうもないソースコードを認めたうえに、コードレビューもたいして機能していないことを示してしまう
「いいえ、コードレビューしていません」
自分のしょうもないソースコードを認めたうえに、コードレビューもしてもらってないわで酷い評価を受けることになりそう
この質問をされているところを他の人に聞かれただけでも、プログラミング能力が無いやつと思われる。
バグには様々な要因が考えられる
仕様の複雑さ
そもそも初歩的ではなく、タイミング依存の難しいバグかもしれない
テスト担当者の見落とし
様々な要因を、「君の、初歩的なミスによるしょうもないバグ」という質問者の"名付け"によって意味に偏りを作られている
こういう質問に馬鹿正直に答えてはいけない
質問者が恣意的に立てた前提に、怒りを発動してもいい 時には裁かないと、「こいつは無抵抗の雑魚だ」と思われて、餌にされる