弥子瑕の説話
https://gyazo.com/1bd80c9429d5a7ace1cbcb6224bfd962
弥子瑕(びしか)という人は衛の霊公に愛されていた。病の母のもとに急ぐあまり無断で主の馬車をつかったり、桃が美味だったため食べかけのまま半分を主に食べさせたりした。霊公はこれを親孝行だ、私を愛するがゆえだ、と讃えた。 年を経て、弥子瑕の容姿が衰え寵愛の心がたわむと、君命を偽って馬車に乗り、食べかけの桃を食わせた罪を得て刑せられた。 韓非子云う、
誉められた事柄はそのまま罪の事由となる。それは主君の愛情が変じたからだ。
故に諫説談論の士は、愛情の主を察して、而して後説かざるべからず。 王と民とが韓非子のそれとは転倒している
民が王を決めている感じがある
民有っての王
他の人の愛も変ずるが、私自身の愛もまた同じで移ろっていく
好きだった絵本でも、子どものときの感慨を持ち続けては居られなかった
昔からそうだったし、今もそうだし、これからも恐らくそうである、ということを確認できて良かった
人心の変ずることが不変であろうというのは何やら不思議な気持ちがする