祭り
2典Plus
「祭り」と集合行動については以下の鈴木謙介のコラムが分析している。 (以下はisedキーワード「ニュー速」と同内容を掲載している。) 倫理研第1回: 共同討議 第1部(2)にて倫理研北田氏が、 と発言し、また倫理研モデレーターの鈴木謙介が倫理研第1回: 共同討議 第1部(3)にて、 ニュース速報板みたいなものがたしかに2ちゃんねる的だった時代はあって、(中略)「2ちゃんねるにもジャーナリズムの燃えかすみたいなものがあるんじゃないか」という幻想(をマスコミに対してつくってきた) と指摘しているところの「『ニュー速』的なもの」について若干解説すると以下のようになる。 マスコミなどに対する反権威主義・偽悪的な態度が昂じて、
マスコミの事実隠蔽報道があるたびに、その裏を暴く情報収集・分析活動がボランタリーに行われるなかで「ネタ」が次々と生産され、
その活動を面白おかしく2ちゃんねる中に広めるFLASHなどが作成される広報活動も並行するような、 一種のスマートモブ?的な運動(これを「祭り」と2ちゃんねるでは呼ぶ)が頻発に生じていたころの、一種カオティックな中にダイナミックな秩序が存在していたと形容できるようなムード 「祭り」のきっかけとなるものは、たいがいニュー速以外の板で生まれるのだが、「ニュー速」に飛び火することで2ちゃんねる全体に広がる盛り上がりに発展するケースが多く、いわばこの大きな「うねり」のような2ちゃんねるのモブ的な動きの結節点としてニュー速は機能してきた。 当時の具体的な事例を伝えるものとしては、
渋川修一「リサーチメモ:【考察】「祭り」の限界と、2chを巡るサイバー・アクテヴィズムの将来」(2003年、内容はβ版)--韓国W杯の事例などがまとめられいている。 渋川修一「ネットの創作物は誰のものか~匿名掲示板とタカラ「ギコ猫」商標登録騒動から考える~」(2003年)
反マスコミについての話題ではないが、祭り的な論理について解説している。 NHKスペシャル「奇跡の詩人」 ~日木流奈くんについて~
24時間テレビの番組企画に先駆けて、湘南海岸のゴミを一掃してしまい企画を反故にしようという、善意と悪意がねじれた「オフ?」(=ネットでの盛り上がりの延長で、現実(オフライン)でも集合行動をとること)。きっかけはW杯報道へのアンチテーゼであった。 探偵ファイル - え? 2ちゃんねら~がゴミ拾い運動?
探偵ファイル - 2ちゃんねら~のゴミ拾い運動 Part2
青木日照・湯川鶴章「ネットは新聞を殺すのか――変貌するマスメディア」(NTT出版、2003年)
第1章にて、上記の「奇跡の詩人」騒動がネットでの草の根ジャーナリズムの一例として紹介されている。
著者湯川氏のウェブログ - ネットは新聞を殺すのかblog